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アートの扉

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アートの扉| #standfm 作品が空間をゆらし、私の心をゆさぶるまでのプロセスを、私なりの解釈でお伝えしています。
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バレエ「ジゼル」第2幕の副音声 with バレエダンサーみきぞーちゃん

バレエ「ジゼル」第2幕の副音声を作ってみました! ザルツブルクでバレエダンサーをしているみきぞーちゃんと一緒にお話しています。みきぞーちゃんのチャンネルでは、ジゼルの第1幕バリエーションをお話しています。 今回の副音声では、みきぞーちゃんと同じ動画を見ながらお話しました。 私たちが見た動画は、マリインスキー劇場の公演。ジゼルをディアナ・ヴィシニョーワ、アルブレヒトをマチュー・ガニオが踊っていました。 ヴィシニョーワのひたむきで献身的なジゼルと、マチュー・ガニオの圧倒的な気

バレエダンサーみきぞーちゃんと「ジゼル」第1幕バリエーションのお話をしてきました。

先日、バレエダンサーのみきぞーちゃんのstand.fmチャンネルで、コラボ収録をしてきました。 テーマは、バレエ「ジゼル」の第1幕バリエーション。 このジゼルのバリエーションはとっても有名で ファンの多い踊りじゃないかなぁと思います。 私もすっごく好きで、特に小さい頃には「ジゼルといえばこのバリエーション!」っていうくらい大好きでした。 見ているだけで、踊る喜びを浴びるように感じられるバリエーションです。 みきぞーちゃんとのコラボ収録では、 ミラノ・スカラ座のカルラ・フラ

美しい時間しかない世界:「ライモンダ」第3幕より

2021年の夏に開催された第16回世界バレエフェスティバルのオンライン配信の観劇レビューです。 マリーヤ・アレクサンドロワとヴラディスラフ・ラントラートフの「ライモンダ」今回は、マリーヤ・アレクサンドロワとヴラディスラフ・ラントラートフの「ライモンダ」のパ・ド・ドゥ。 マリーヤ・アレクサンドロワのInstagramにバレエフェスの写真が掲載されていました。 スターがてんこ盛りで、キャーキャー言っちゃう! ラントラートフの踊りをもっと観たい! ラントラートフの踊りが好き。

私のファンタジー、アガサ・クリスティ

アガサ・クリスティの作品が大好きです。 私にとって、クリスティ作品はファンタジー。 痛い、苦しい、つらい。 そんな時こそ、クリスティ! 私の回復を支えるクリスティ作品春休み中に、わが家にもコロナがやってきまして。 子どもの看病を終えた私は、自分の体調回復をがんばりました。 私の体調回復を支えたのが、アガサ・クリスティの作品たちです。 ベランダにおっきなクッションを持ち込んで、 ズボンを膝までたくし上げて日光浴をしながら、 クリスティの世界に浸る。 入浴剤をたっぷり溶かした

いびつさをまとった生きもの:奥村土牛「城」

2022年1月に行った奥村土牛展。 いつかまた会いたいなぁと思っていた作品にたくさん出会えました。 作品から受けた印象や、感情の動き、作品が放つエネルギーの流れ、よみがえる記憶。 展覧会を楽しむ時、私はそういう作品と私の空間で起きた具体的な現象をその場で言葉にしてメモしています。 この作業がとんでもなく負荷の高い作業で、 作品との空間を楽しむ  ↓ 楽しさをキャッチして紐解いて、感覚に分類する  ↓ それを言語化する というのができるのは90分が限界。 言語化するという

とことん楽しむ、その先へ

音声配信stand.fmのチャンネル名を変更しました。 伝えるということに、きちんと向き合おうと思ったからです。 以前は「作品をとことん楽しむ」というところにフォーカスして、配信をしていました。 この作品のこの部分が、こんなに楽しいんだよ!とはしゃぎ続けてきた。 でも、作品をとことん楽しむということにかけては、もう私は満足。大満足。 つい1週間くらい前から、このコンセプトにちょっと違和感を覚えはじめた。 理由は2つ。 ひとつは、楽しんでいる私の姿を見せるということにちょっ

誠実さと無邪気さが響きあう「ロミオとジュリエット」より第1幕の”パ・ド・ドゥ” オリガ・スミルノワ、ウラジーミル・シクリャーノフ

世界バレエフェスの配信観劇レビューの第2弾。 今回は、「ロミオとジュリエット」第1幕のパ・ド・ドゥのレビューです。 10代の頃はそんなに好きじゃなかったんだけど、 大人になってから、とっても大好きになった演目です。 ロミジュリのあらすじすっごく有名な話だけど、3秒で説明してみる! ロミオとジュリエットはロマンティックに出会って、愛を誓うの。 でも、両家の仲がめっちゃくちゃ悪いせいで、二人とも死んじゃうっていう悲劇の恋物語。 バレエの原作はシェイクスピアで、ストーリー展開も

日本とドイツをつなぐドラマトゥルク「庭山由佳」

ドラマトゥルクというお仕事を知っていますか? 私は、知らなかった! 四半世紀くらい、ずーっと、ドラマトゥルク庭山由佳のファンなのに。 庭山由佳―ドイツ在住の舞台制作・ドラマトゥルク彼女は、若い時からずっと舞台芸術を愛して、 世界中飛び回って大好きな舞台を観に行って、 演劇の現場でも走り回って。 舞台芸術に寄り添って、 ずっと走り続けてきた方です。 「ドラマトゥルク」って何?知りたい!と思った私が読んだのは、 平田英一郎著『ドラマトゥルクー舞台芸術を進化/深化させる者』で