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バレエ「ジゼル」第2幕の副音声 with バレエダンサーみきぞーちゃん

バレエ「ジゼル」第2幕の副音声を作ってみました!
ザルツブルクでバレエダンサーをしているみきぞーちゃんと一緒にお話しています。みきぞーちゃんのチャンネルでは、ジゼルの第1幕バリエーションをお話しています。

今回の副音声では、みきぞーちゃんと同じ動画を見ながらお話しました。

私たちが見た動画は、マリインスキー劇場の公演。ジゼルをディアナ・ヴィシニョーワ、アルブレヒトをマチュー・ガニオが踊っていました。
ヴィシニョーワのひたむきで献身的なジゼルと、マチュー・ガニオの圧倒的な気品にあふれるアルブレヒトでした。

※ジゼルのあらすじは、ちあこチャンネルで解説されています。ストーリーが気になる方はぜひ見てみてください。

この記事では、副音声の内容と動画を合わせて楽しんでもらえるように、会話部分から直接動画を見られるようにしてあります。ぜひお楽しみください。
それでは、どうぞ!

ジゼルのお墓

みきぞー:セットがめっちゃ綺麗!こんな綺麗なセット初めて見たかも。
いでしほ:そうそう。この動画を選んだ理由は、ジゼルの世界にスッと入れる舞台だなぁって思ったからなの。

お墓参りにくるヒラリオン

いでしほ:ねぇねぇ。今、ヒラリオンが出てきたじゃない?なんでこんな真夜中にお墓参りに来たんだろうって思っちゃった。
みきぞー:あぁ、疑問を持っちゃダメなやつ。
いでしほ:アルブレヒトが出てくるときは、そんなこと思わないんだけど。
みきぞー:アルブレヒトは家の事情で人目につかない時間の夜じゃないと来られないっていう理由があるからね。
いでしほ:特定の感情を引き出すためのストーリーっていうか、踊りのためのストーリーっていう感じだよね。
みきぞー:そうそう。そういうところはあんまり突っ込まないっていうかね、バレエはそういうの多いよね。

ウィリーの女王、ミルタ

いでしほ:今、これからミルタが出てくるところ
みきぞー:そう。ミルタって、お墓にいる女性のおばけたちの女王。このおばけたちは、なんで化けて出てくるかっていうと、結婚前に男に裏切られて死んだ女性もいっぱいいて、基本的に男を恨んでるの。だから、夜に男が墓に来ると、みんなで取り囲んで死ぬまで踊らせる。ヒラリオンを襲ったときは、最後は池ポチャで殺すっていう。
いでしほ:え?あれは池ポチャなの?
みきぞー:最終的には沈めるんだと思うけど、演出によっても違うけどね。
いでしほ:そうなんだ!知らなかった。
ジゼルは第2幕で突然ファンタジーになるよね。このおばけたち、ウィリーっていうでしょ?ウィリーは儚い感じがすごく夢見心地な気持ちにさせてくれるよね。チュチュの長いふんわりした衣装と相まって。
みきぞー:そうだね。突然ロマンチックバレエ感が出てくる。

いでしほ:私、ミルタの毅然とした感じが好き。
みきぞー:このミルタのソロのシーンは、自分の一人の時間を楽しんでるという感じがする。
いでしほ:曲だけ聞いてると、ミルタが踊ってるってイメージが全然ないの。ジゼルが村で踊ってた曲のメロディーが入ってるのかな?
みきぞー:そうだね。

いでしほ:ミルタもウィリーたちも、みんな絶対眉毛を動かさないよね。
みきぞー:基本的に無表情でやらなきゃけないから。呪ってる、怒ってるとはいえ、それをムッとした顔で表現しちゃだめなんだよね。幽霊だから。
いでしほ:踊りはゆぅらりゆぅらりしてて、ふんわりしたきれいな踊りなのい、すごく冷たい印象があるんだよね。

いでしほ:これは、ミルタがジゼルを呼んでるの?
みきぞー:まだじゃないかな、花を飛ばしただけで。あ!ジゼル、出てきたね。
いでしほ:でも、これジゼルじゃないよ。
みきぞー:あ、出てきたけど、下がった
(笑い)
いでしほ:みんな、出てくる時間ですよって呼びかけてる感じなのかな。

ウィリー役のダンサーはずっと跳んでる

いでしほ:ここからテンポが上がるんだね。
みきぞー:ミルタとか、ドゥウィリ(2人のウィリーのソリスト)の3人は、もうずっと跳んでるから絶対キツイはずなんだよね。あんまり回転とかはないんだけど、基本的に跳んでる。
このミルタはジャンプっていうよりも、途中にあったトゥシューズでブレブレで、スーッと水面を移動するような、つま先立ちで足を細かく動かす動き、そういうフットワークの方がきれいかな。
いでしほ:私、このミルタのブレブレがめっちゃ好き!まだ先の話だけど、ウィリーたちは朝日が昇ると帰らなきゃいけないじゃない?その時の消えていく様子が、すごくきれい。ミルタは舞台の真ん中から移動していくから、一番最後まで舞台にいるんだよね。

いでしほ:今出てきたウィリーたちのヴェール、好き!
みきぞー:これ、たぶん、結婚式っていうのもちょっとかかってるんだよね。もちろん幽霊のふわっとした演出っていうのもあるけど、結婚前に死んでしまったっていう、その結婚もちょっとかかってるというか、シャレじゃないんだけど。
いでしほ:へぇ、、そうなんだ。そう考えると、この最初のお辞儀したりする感じも、披露宴が始まる最初のご挨拶みたいにも見えるね。

いでしほ:前にいる2人がドゥ・ウィリ?
みきぞー:そう。ソリスト。

トゥシューズで立つと、宙に浮いてるみたい

いでしほ:ウィリーの踊りってこういう5番でトゥシューズで立つパがすごく多くない?
みきぞー:あんまり意識してなかったなぁ。でも、トゥシューズで立って、一番安定してるかつ、宙に浮いてるように見えるポーズだよね。ジャンプって、降りてきちゃうじゃん ?
いでしほ:そうだね。笑
みきぞー:しょうがないんだけど。でもこれだと遠目に見ると浮いてるように見えるっていうか。
いでしほ:見える見える!

みきぞー:このロマンチックバレエ、こういうロングスカートで踊る時代のバレエのことをロマンチックバレエっていうんだけど、この年代でバレエ知らない人だとトゥシューズがどういう構造なのか、どうしてそんなに足を小さく見せられるのかわからなかったと思うんだよね。
中国の纏足とかもつま先立ちで踊ってるのを見て、あんなに足が小さくて可憐な少女がいるのかって思って、足をすごくちっちゃく育たないようにしたっていうくらい、構造が分かんないんだよね、どういう風に立ってるか。
だから、それを利用してずっと浮いてるように見せるって言うのが狙いなんじゃないかなぁ。

いでしほ:このドゥ・ウィリーの踊りもすっごいねぇ。
みきぞー:ね、ずっと跳んでるよね。
この1人目のドゥ・ウィリー、けっこういいなぁ。
いでしほ:あ!どんなところが?
みきぞー:あんまりバタンバタンしてなくて、安定感があったなぁと思って。

いでしほ:これ、アラベスク、、?
みきぞー:うん。アラベスク。足を後ろに上げてるやつ。
いでしほ:この状態のスカートが好き。
みきぞー:わかるわかる。
いでしほ:ふわぁっていうのが、、、
みきぞー:効果的だよね。
いでしほ:これ!すごい大変そうなんだけど、なんだろう、、
みきぞー:ランベルセだね、足を後ろに振り上げる動き。

いでしほ:今、ウィリーたちが一斉に、バッ!ってポーズを変えたじゃない。この瞬間もすごい好き。
みきぞー:ね!
でも、ボーっとしてると忘れるよね。
いでしほ:忘れる!?そっち!?
みきぞー:ボーっとしてたら、ハッ!ポーズ変えるんだった!って。踊ってる時。(笑)

ウィリーたちの名場面

みきぞー:ここ、一番有名なシーンだよね。
いでしほ:これさあ、来た来たー!って思わない?
みきぞー:思う思う。
いでしほ:会場全体がそういうふうに思ってるなぁっていう感じになるんだよね。白鳥の湖のコールドでもこういうシーンなかった?これを見ると、白鳥も思い出すの。
みきぞー:うーん、白鳥はもうちょっと上に跳んでる感じがするなぁ。

いでしほ:この交差して移動していくシーンとか、今拍手があったけど、ブラボーポイントだよね。
みきぞー:ね!
いでしほ:最後の方で連続してやるよね。
みきぞー:あれ、もう死にそうになるやつ!
いでしほ:そうなの!?
みきぞー:ヒラリオンじゃなくて、後ろで踊ってるウィリーたちが死にそうになる。(笑)

ミルタのかっこよさ

いでしほ:ミルタがサーって出てくるのもかっこいいよね。
みきぞー:ちょっと男っぽいね、見得の切り方とか。ものすごく力強い、歌舞伎系というか。

いでしほ:ここ!みんなが集まってくるとこ!さっき話してた、ウィリーたちが大変なとこだよね!?
みきぞー:あ、ここもだけど、後でヒラリオンを池ポチャする前にこれがあるの。
いでしほ:そうか。ヒラリオンのところも楽しみにしよう。ここでウィリーの宴がちょっと一段落って感じかな。
みきぞー:うん。
いでしほ:背中のちっちゃい羽ががブレブレで揺れるの、かわいいな。

ウィリーになったジゼルが登場

いでしほ:ここでジゼルが新人として、ミルタに呼ばれて出てくるんだね。
みきぞー:うわ。めっちゃ綺麗だな
いでしほ:ジゼルがウィリーとして羽ばたくみたいなくるくる回るシーン、好き。
みきぞー:ちょっと踊らされてる感があるのがまたいいよね。
ジゼルの体が外から操られてる感じもすごく出てくるっていうか。
だけど、回って最後にピタッてアラベスクでとまるところはすごいコントロールしてるから、すごいなぁって思う。

アルブレヒトもお墓参りにきた

いでしほ:あ、アルブレヒトだ。
みきぞー:これ、マチュー・ガニオ?美しすぎない?
いでしほ:パリ・オペラ座の王子だよね。
この動画は、マリインスキー劇場にマチュー・ガニオがゲスト出演してるんだよね。
みきぞー:うん。

いでしほ:アルブレヒトのお付きの者がすごいビビってるんだよね。
「なんか光ってますよ!帰りましょう!」って言うけど、アルブレヒトは「おまえ一人で帰るがよい」って言う。こういうの、バレエの何て言うんだっけ?
みきぞー:マイム。マイムも、最近のバレエって使わないようにっていう方向にいってる。理解するのに事前知識がいることだから。
でも、古典だとマイムがいっぱい見えていいよね。

ジゼルとアルブレヒトの再会

いでしほ:これすごいよね。足上げて、、
みきぞー:見てる方も息が止まるよね。
いでしほ:そぉーーーっと、、、って感じだよね。
いでしほ:このシーンが唯一アルブレヒトとジゼルの2人の会話じゃない?
みきぞー:そうだね。2人の時間っていうか。

みきぞー:おおおお。この形のリフト、初めて見たな。
このヴィシニョーワの踊りは、普通よりももっと体をひねってツイストが入ってる感じがする。リフトしてる男性に対してうつぶせになるみたいな形はよく見るバージョンなんだけど。
でもこれはこれですごく綺麗だった。
いでしほ:やっぱりみきぞーちゃんは、バレエダンサーだから細かい振り付けまで気づくよね。
みきぞー:でも振り付けは時代とともに変わってっちゃうからね。
これくらい古い作品だと、何が本当かちょっともうわからないぐらいになってる。

いでしほ:ユリが落ちてくるシーン、いいよね。
みきぞー:このシーンだけ映画にしてほしいもん。

いでしほ:あぁ、そろそろ2人の時間が終わってしまう。
みきぞー:アルブレヒトがここをちょっと走って、終わりかな。
ここから走ると思う。・・・・・走らなかった。(笑)
今のところ、アルブレヒトがジゼルを探して、舞台上をぐるっと一周走ることもあるんだけど。

ウィリーに襲われるヒラリオン

みきぞー:あ、そろそろヒラリオンが沼に沈められてしまう。
いでしほ:ウィリーがタタターッ出てくるところも好き。
あ、ここ?ウィリーが(バレエダンサーの体力的に)辛いところ。
みきぞー:そう。これで走ってまた跳んで、こっち(ウィリー役のダンサー)が死ぬわっていう。
いでしほ:ヒラリオンよりもウィリーたちが死にそう(笑)
みきぞー:だから最終的にもう池に落としちゃえ!みたいな。それは冗談だけど。

いでしほ:ここ綺麗。
みきぞー:でも足音とか気になるときもあって。
この速さで走ったら、どうしたってトゥシューズの足音が出るから。
いでしほ:そうだね。宙に浮いてる感じとかはなくなるよね。
でも、囲われているヒラリオンっていうのが囚われてる感じが出る。

いでしほ:ヒラリオンがミルタに許しを請う様子とか、苦しんで無理やり踊らされてるところとか、熊川さんとこのKバレエカンパニーの人っぽい。演技の感じが。
みきぞー:あぁ!それはすごく想像できます(笑)

いでしほ:あ、ヒラリオンがウィリーにつかまった。
みきぞー:エイッ!(池ポチャ)

いでしほ:はっ!私、ここも好き!
みきぞー:私も好き!だんだん増えてきて、、
いでしほ:そうそう。人数がだんだん増えてくの。
同じ動きを、順々にやってくっていうのがすごい好き。
最後の人数とかも圧倒される。
みきぞー:さすがマリインスキーって感じだよね。この人数の多さ。
いでしほ:で、次の瞬間、後からバーッて出てくるじゃない。これも好き。
みきぞー:「男がまたいた!」みたいな。

アルブレヒトもウィリーに襲われる

みきぞー:このジゼルのポーズ、両腕を前にして、アラベスクで脚を後ろにのばして、ちょっと片方の頬を前に出すポーズ。
首がまっすぐのアラベスクじゃなくて、少し傾く。
それがすごく、このロマンチックバレエ時代のバレエって感じなんだよね。
ちょっとポーズが流れるんだよね。
いでしほ:はかなさっていうか、不安定な感じがでるね。

いでしほ:ミルタの魔法の杖みたいなやつ、折れちゃうじゃない?
あれはジゼルの愛の力みたいなもので跳ね返したってこと?
みきぞー:たぶん、そうだと思う。
いでしほ:私、小道具が壊れちゃったのかと思っちゃってた。
みきぞー:事故だと思われてた(笑)

ジゼルのパ・ド・ドゥ

いでしほ:ガラ公演とかで踊られる「ジゼル第2幕のパ・ド・ドゥ」っていうと、これじゃない?
みきぞー:そうそう。

みきぞー:あ、わかるかな。さっき言ってたジゼルのアラベスク。首が前にしなる感じ。
ちょっと視線を横に流して、ひねらせてる感じ。
いでしほ:ずっと首がかしいでるね。
みきぞー:これがこの踊りの特徴なんだよね。
いでしほ:ちょっと哀しさが出るね。
みきぞー:そう。苦しんでる感じがするよね。
あ、これこれ!この特徴的なアラベスク
いでしほ:このアラベスクを見ると、ジゼルの第2幕って感じがすごいする!

いでしほ:このシーンも好き。2人が寄り添って。
みきぞー:有名なポーズだよね。
ここからちょっとコーダっぽくなるんだよね。
コーダって、フィナーレでテンポのはやい曲みたいな。
いでしほ:ちょっと盛り上がるシーンだよね
みきぞー:そうそう、でもコーダはまた別にあるんだよね。
いでしほ:ここ、もう男性も女性も、ジャンプがすごい、、
派手なジャンプじゃないんだけど。
みきぞー:ずっと浮いてるみたいなね。
準備して準備して、でっかいジャンプをバンッ!てやるんじゃなくて
ずーっと、ファンファン、ファンファンって跳んでる。

いでしほ:バレエって出番が終わっても、もう1回出てくることがあるよね。
みきぞー:お辞儀しにね。
でもジゼルの場合、観客に向かってお辞儀しないんだよね。
いでしほ:本当だ。あらぬ方向を見てる。
みきぞー:ミルタに向かってお辞儀するんだよね。

アルブレヒトの見せ場

いでしほ:これ、コンクールで、男子がやるやつだよくやるやつ!
みきぞー:あぁっ!ダブルだ!
足、2回打ってる。これ、なかなかできないんだよー、前に足を上げて2回打つって。

いでしほ:あ!これ、好きー!
みきぞー:アチチュードターン?
アチチュードターン、好きー!
みきぞー:マチュー・ガニオのつま先、鬼キレイだな。

いでしほ:基本、アルブレヒトは崩れ落ちるよね
みきぞー:根性ナシだから。
いでしほ:そうじゃないよ!呪いにかかってるからだよ!(笑)

ミルタに許しを請うジゼルとアルブレヒト

いでしほ:ミルタに許しを請うジゼルがすごい健気
この後の曲も踊りも大好き。
ジゼルはアルブレヒトと一緒に過ごした幸せな時間、
過去の思いにつながっているんだろうなっていうのが
すごく音楽からもさ聞こえてくる感じで。
みきぞー:花占いとかしてたシーンと同じフレーズだからね。

いでしほ:ウィリーの腕がブワッと変わる!
みきぞー:ずっと立ってたもんね。
ただ、踊り1曲ごとに立ってる方の足は換えてると思うんだけど。
基本的に片足にずっと体重が乗ってる状態だから。

いでしほ:ここのアルブレヒト、すごいよね。
アルブレヒトっていうか、マチュー・ガニオがすごい。
みきぞー:あぁ、オペラ座の人だから、この振り付けなんだね。
真ん中でずっと、、、
すーーーーげーーーーー(笑)
いでしほ:すごいよ!拍手も二回おきてるもんね。
みきぞー:本当は違う振付なんだよ。
舞台の斜め方向にジャンプしていく振りなんだけど、パリ・オペラ座の人たちはヌレエフ以降、舞台の真ん中でジャンプしてると思う。

いでしほ:今、ジゼルがファッ!って出てきたじゃない?
ジゼルの動画を探してる時に、たまたまこのシーンを見たんだけど、
その瞬間、もう絶対この動画にしようって思って決めた。
それぐらい心打たれる、ヴィシニョーワのジゼルのシーンだったなぁ。
みきぞー:ジゼルって、そういうのが多いよね。
2人でバーン!って踊って、クルクルー!って回って、ハァッ!ってキメる踊りじゃないんだけど(心が揺さぶられる)。

いでしほ:ジゼルとアルブレヒトが、ジャンプしながら交差していくシーン、好き。これ、ソッテ?
みきぞー:うん。ソッテ。最後まで絶対ソッテさせるんだな。
いでしほ:(みきぞーちゃん、ソッテに恨みでも、、、笑)
でもアルブレヒトが倒れちゃうんだよね。
この不穏な弦楽器の音が、気持ちを高めるよね。
みきぞー:ドキドキするね。

別れの時

いでしほ:あぁ。鐘が鳴って、、
みきぞー:朝がきたね。
あぁ、このマチュー・ガニオをもっとアップにして欲しかったな。だいぶ辛そうに演技する人もいるから、本当に死ぬ直前みたいな。
マチュー・ガニオがキレイすぎるがゆえに、「なんかまだ踊れそう」みたいに思えちゃう。
いでしほ:マリインスキーの見せ場としては、ウィリーを含めた、、
みきぞー:コールドなのかもね。

いでしほ:ウィリーたちがブレブレでちょっとずつ、ずっと後ろに下がるじゃない?ここが本当に、わたしは好きです。
みきぞー:これ、舞台袖で「もうちょっと右!」とか「ぶつかる!」とか言ってるやつ(笑)
いでしほ:そうなの?!
みきぞー:言う言う。後ろは見えないから。
マリインスキーバレエはそうじゃないかもしれないけど。
舞台によっては、ライトがあったりとかするし。
いでしほ:そっか。怪我しないように、袖にいる人が声をかけるんだね。
みきぞー:「ライト!ライトある!」って、小声で(笑)

いでしほ:ジゼルがもう、最後、帰らなきゃいけないじゃない、
このフルートがジゼルの音を鳴らしてて、お墓の方に進んでいく瞬間が本当に切なくて、1人で見てると泣いちゃう。もう会えなくなっちゃうって。
みきぞー:今、彼のもとを去る時の、帰らなきゃいけないんだっていう彼女の表情もすごくよかったね。

みきぞー:あぁ、、
いでしほ:ああ、、、(ジゼルが行ってしまった
アルブレヒト、絶望だね。
みきぞー:こういう終わり方だったっけ?
終わり方って色々すごくあって、「許してくれ!」みたいに叫びながら終わる人もいるし、「ジゼルが助けてくれた」ってちょっといい気分になって終わるアルブレヒトもいるし。
人によってすごい違うんだよね。今の絶望タイプのアルブレヒトは初めて見たかも。それくらい、みんなやり方が違うから。

カーテンコール

いでしほ:私、カーテンコールもすごく好き
みんな感動してるじゃない?その舞台に。その感情を拍手とかブラボーとかで、みんなで共有するこのカーテンコールの時間が本当に好き。

いでしほ:さあ!ということで、みきぞーちゃん、あありがとうございました。
みきぞー:ありがとうございました!
カーテンコールはまだ続いてるけど。
いでしほ:そうね。カーテンコールを聞きながら、心地よい感じで終わりましょう。

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