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オールジェンダートイレについて語ってみた。 (1/3)

はじめに🤝

ICUの春学期では期末の足音が聞こえてきた金曜日の昼休み、5人のPrismメンバーがzoomに集まりました。あるひとはICUから、あるひとは自宅から。

いつもとは違う名前で呼び合い、ICUの匿名プラットフォームICU confessionsに投稿された一つの意見(※1)をきっかけに、オールジェンダートイレについてざっくばらんにディスカッションした記録を、このnoteに記していきます。

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※1:icu confessionsに投稿された意見。2021年5月現在90を超えるいいねが寄せられ、強く賛同するコメントも見受けられた。


語ってみた。メンバー🤟

ぽむ:ICU3年。「就活か大学院進学かで鬼のように悩み中。」
イブ:ICU3年。「混んでいない夏祭りに行きたい。」
とろろ:ICU1年。「icu生の友達欲しいです🤝」
すし:ICU3年。「ちなみに私は寿司が嫌いです🍣」
Sneet Snart:ICU2年。「最近レポート書くときは全部"Beyond the Dichotomy:" でタイトル始めればいい気がしてきた。」


このnoteの目的✊

ぽむ:今回の会の目標が二つあるとしたら、オールジェンダートイレを実際に使ってみてどうだったかって伝えるのと、あとは(オールジェンダートイレについて)いろんな議論があるけど、みんなどう考えてるのかなっていうことを伝える感じ!


オールジェンダートイレ、実際使ってみてどう?☝️

イブ:じゃあ、なんか実際に使ってみてどうだったっていうのを私からいかせてもらうと、わたし実際に使ってみて違和感とかはあんまりおぼえなくて、普通になんかトイレとして使ってたんだよね。
確かに最初は自分の性じゃない人と会ったら驚いたりしたけど、もう慣れちゃったし、トイレ綺麗だし快適だったかな。
他の人どうだった?みんなの意見教えて欲しいな。

とろろ:あんまりそもそも使ったことないんですけど、正直あんまり男性の人と会うっていう機会はあんまりなくて、でも会ったときはびっくりしました。でもこれがスタンダードでもいいのかなって思いました。
あとは、トイレの綺麗さ気にしちゃうんですけど、普通に綺麗だったし、めっちゃ密閉されてるのがいいなって思いました
あと入り口が分かれてるのがいいなって思います。最初はすぐ右に曲がってたんですけど、(入り口が分かれてる)意図を書いた記事を読んだら、奥側に行きやすいっていうのがあるって知っていいなって思いました。なんか書いてありませんでしたっけ?

イブ:わたしが読んだのだと、なんか閉鎖的な空間にしないため、って書いてあった!えっと犯罪とかが取り沙汰されると思うんだけど、出口が二つあるってことは、逃げ道を作るためらしくて。

ぽむ:あー、追い詰められないってこと?

イブ:そうそうそう。追い詰められないようにするっていう構造があるらしい!

とろろ:あー!確かに、それめっちゃいいですね。
あとなんか、奥のほうに入りやすいって書いてあった気がします。そうだ、buzzfeedの記事 (※2)だ。わたしあんまそれわかんなかったんだけど。

でもなんかそれ、読んで知ったから、記事とか読まないと気がつかないですよね。知らない人も大多数だなって思います。

すし:確かに。僕も、普通に使ったときは違和感なくて、
それこそ、とろろちゃんが言ってたみたいに、記事とか読んで、(トイレの内部が)複雑になってるとか知ってから改めて入ると、犯罪対策とかされてるって気づいて。でも使ってる分には気にならなかったかな。
っていうのと、ただこの間すごい少人数の授業(本館で)受けてて、僕以外が女性で僕だけが男性だったんだけど、休み時間トイレ行こう〜ってなった時に、女性の人たちの後に入っていくっていうのが慣れてなかったから、ちょっと躊躇しちゃったっていうのはあったかな。
でもだからといって使わなかったってわけじゃないし、(オールジェンダートイレが)あるのはすごくいいことだなて思う。

ぽむ:え、確かに、あったよね。あの、ICUのオールジェンダートイレが自分の中で普通になっちゃって、男女分かれたトイレでも異性の方に自然に入りそうになったっていうエピソード聞いたことある。(笑い)

すし:ね。ほんとオールジェンダートイレめっちゃ綺麗になったのよかったし、今までここだけ昭和ですか、みたいなトイレだったから(笑)それは本当によかった。(※3)
でも男子トイレも新しくなったんだよ。みんな入ってないからわからないと思うんだけど、その新しくなった男子トイレが、多分「設計ミスですか?」ってくらい、扉開けたら電気とすれすれで、体がキュウキュウにならないと扉あけれらなくて。それがめっちゃ辛いっていうのを、みなさんに知っていただきたい。笑

イブ:個室に入りにくいってこと?

すし:扉開けたら、電気との距離が1cmくらい。体を寄せないと、扉開けられないんだよね。


「ちょっと慣れてない以外のデメリットが何もない」👋

Sneet Snart:この中でトランスジェンダー当事者の人ってわたしくらいだと思うんですけど、そういう身から思うのは、「え、めっちゃいい」なんですよ。なんかこう、あれですよね。だいたいそもそも自分はpresentationとかexpression(自分をどのような性として表現するか)によってどっちとしてpassするか(どの性別として判断されるか)変わる感じなので。だから正直(男女)どっちのトイレでもその時の見た目によってアクセスはあるので。

なんかでもそういう立場からすると、でもやっぱ男性向けトイレに入るのは心地の良いものではないですよね。だって「ちゃうし」、みたいな。
で、女性用トイレに入るっていうのもちょっとこうやっぱり(トランスジェンダーのフラッグの色の)バッジとかもつけてるし結構オープンだから、そういう意味でtransphobia(トランスジェンダー嫌悪)にさらされることもあるのかなって考えるとちょっと不安で、って感じ。
でもそもそも何ていうか、女性用トイレ、トランス(ジェンダー)の人も出入りしてます、っていうのもあると思うので。男性用も女性用も。

だからオールジェンダートイレにすると何かが変わるってわけでもないのかもしれないけど、でもアクセスしやすくなるっていうのはあると思います。(性自認において)迷っているとか、(性自認どおりのトイレに入ることが)怖いって思ってる人にとってアクセスしやすくなるっていうのははいいことだから。

実際、リスク(※4)って何?みたいな。トランスジェンダーの人々のジェンダーをaffirm(肯定する)するようなトイレに入れる法律を作っても、別に犯罪率は増えないっていうデータはりましたよね。ぽむさんのとこに。

ぽむ:うんうん。

Sneet Snart:そういう話もあるから、実際ちょっと慣れてない以外のデメリットが何もないので、ガンガンやっていくべきって思ってるんですよね。

ぽむ:それな〜。なんかね、実際使ってみたら、なんかこんなもんかって思う人もいる気がする。

一同:うんうん


まとめ・第二弾の紹介🙌

最初の記事では、実際にオールジェンダートイレを使ってみたICUの学生であるメンバーたちによる、率直な意見交換を紹介してきた。実際使ってみて、「そこまで違和感はなかった」、「防犯上の様々な工夫を見つけた」という意見や、トランスジェンダー当事者が「トイレに入りやすくなる」という意見も出た。

さて、続く第二弾ではオールジェンダートイレ反対意見にゆるっと反論していく。

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※2:Buzzfeedの記事(オールジェンダートイレの設置における理念や、防犯上の仕組みが紹介されている。)

※3:オールジェンダートイレが設置される前のトイレは、かなり古いトイレだった。本note編集者も受験時にICU本館のトイレに唖然とした経験あり。

※4:「男女別トイレからオールジェンダートイレにすることで、トイレでの犯罪率が高くなるのではないか」という意見がよく見られる。しかし、この議論はしばしばトランスジェンダー当事者と犯罪を結びつけた悪質なステレオタイプや、トランスジェンダー嫌悪/恐怖が根本にあることがあるので注意が必要。

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