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【真の課題解決に迫る!】にいがたヘルスケアアカデミー2022 成果発表会 開催報告Vol.1

これからのヘルスケアを担う行政職員や医療関係者、学生など様々な方が参加した今年度の「にいがたヘルスケアアカデミー」。課題発見と解決のための情報活用力を学ぶことを目的に、7か月にわたって、ロジカルシンキングや環境分析、リサーチスキルなどを学んできました。アカデミー生それぞれが地域医療や健康問題などの課題解決に向けて真剣に取り組んできた集大成として、1月21日(土)に成果発表会を開催いたしました。

オフライン&オンラインのハイブリット形式での開催

本発表会では、学んできたスキルを活かして、新潟のヘルスケア課題と、その解決策案などを発表していただきました。

当日は、オンラインで一般公開し、医療関係者や行政職員をはじめとした100名近い方にご視聴いただきました。

成果発表会の様子を全2回に分けてご紹介いたします。Vol.1の本記事では、成果発表会の全体の様子と、アドバイザーの先生方からいただいたフィードバックや講評についてお伝えしていきます!

成果発表会当日のスケジュール

冒頭、アカデミーの運営事務局である弊社、株式会社BSNアイネット代表取締役社長の南雲 俊介より、アカデミー生に向けて「課題の解決に向けてどうするか、次のアクションに移して実行する力が大事になると思います。新潟のヘルスケアの発信力が高まり、新潟県が先端を走っていると言われるように是非なってほしいと思います。ともに取り組んで参りましょう。」とメッセージを送りました。

今回の成果発表会では、19名のアカデミー生に課題解決のための実施計画を発表いただきました。全体発表前にグループ発表を行い、各グループで選ばれた4名のアカデミー生に全体発表を行っていただきました。

発表後はアドバイザーから質問やフィードバックがありました。事業を実施する際のスケジュールや費用の考え方や、エビデンスの取り方、評価方法など、アドバイザーの先生方から具体的な実施に向けてのアドバイスをいただきました。ヘルスケアや、保健・医療・健康分野などの最前線で活躍されているアドバイザーの先生方からのフィードバックは、とても貴重で有益なものでした。発表者以外のアカデミー生にとっても、学ぶことが非常に多かったのではないでしょうか。今後の取り組みへの意欲も高まったことと思います。

アドバイザーからフィードバックを受ける様子


■特別講演
三条市CMO(チーフマーケティングオフィサー)の澤 正史 氏より「巻き込み型プロジェクトリーダーになる」と題した、特別講演を行っていただきました!大変好評だった講演の様子は、次回のNote記事でご紹介いたします。
★Vol.2のURL入れる

■表彰
「発表内容に共感できた」、「ぜひ実現して欲しい」、「課題の深堀ができていた」といった評価基準をもとに、一般の皆様より選ばれるオーディエンスアワードと、アカデミー生より選ばれるアカデミー生アワードの表彰を行いました。 投票の結果、柏崎市で管理栄養士をされている佐藤 佳誉子さんの発表「若者のヘルスリテラシーを高めたい」がダブル受賞し、新潟県副知事の橋本憲次郎氏から表彰状が授与されました。

佐藤さんは「若者のヘルスリテラシーを高めたい」をテーマに、柏崎市内で調査した食生活習慣のアンケートや健康教室での現状から課題を整理し、対応策として、若者が特に使用するスマートフォンに着目し「リブレセンサー」(皮下に入れたセンサーで血糖変動を表示するツール)を活用したヘルスリテラシー向上の取り組みを提案しました。
発表会終了後に佐藤さんにインタビューを行いました。記事の最後にインタビューの内容を記載しておりますので、ぜひご覧ください!

■講評
全体発表で様々なフィードバックをしてくださったアドバイザーの先生方から、会の講評をしていただきました。熱い応援メッセージをいただきましたので、ご紹介いたします。

新潟県副県知事 
 橋本 憲次郎 氏

皆様の具体的な実施計画を聞かせていただいて感激しています。私自身、公務員になって30年ほど経ちますが、政策立案をする時は、「問題意識を持つ」「解決策を考える」「実施する」と3つのフェーズがあると思っています。実はこの「実施する」というのが問題です。「問題意識」については、マスコミが取り上げたり、「解決策」は学者の教えや議論の場で出てきたりしますが、どう「実施するか」というのが、非常に難しいです。とくに行政の現場ですと、「お金がない」、「予算がない」など、やらない理由はいっぱいあります。しかし、政策を作る過程で「ビジョン」、「ミッション」を持って「バリュー」を形作る、ということをこのアカデミーで皆さんが共有できたのであれば非常に意味があると思います。また、見る目を養われる良い機会であったのであれば、喜びとするところです。誠にありがとうございました。

新潟大学大学院保健学研究科
 教授 佐藤 美由紀 氏

課題解決に向けて多様な方法、また、創意工夫された企画が発表されていて、とても楽しく聞かせていただきました。私は壁打ち会にも参加させていただき、参加するたびに皆さんの計画がブラッシュアップされていくことを、とても頼もしく感じておりました。
参加者全員の資料を拝見させていただきましたが、既存データを用いながら、現状分析はよくできていたように思います。 一方で、全体的に評価計画が少し具体的ではなかったかなと思っています。今回、実施計画した事業を実現させるためには、国や県市町村の健康づくり計画や総合計画において、自分の事業がどのように位置付けられてるのか、ということを明確にすることが必要です。すでにある枠組みを活用しながら、アウトカム評価だけではなく、ストラクチャー評価やプロセス評価、アウトプット評価なども加えていくと、総合的な評価になっていくと思います。熱意のこもった事業計画が実現されることを非常に楽しみに期待しております。

株式会社アイセック 
 代表取締役CEO 木村 大地 氏

あああ

100人いれば100通りの課題がある中で、一人一人課題を持ちながら今回参加され、様々な仕組みやノウハウを学び理解されて、今回の発表に臨まれたと思います。全体発表された4名を含め、事前に15名ほどのアカデミー生の事業計画を拝見させていただきました。想像を超える、素晴らしい計画書の数々でした。ここまで高い精度で計画が作れるのであれば、次は実行のフェーズだと思います。実行は1回するだけでは、変わりません。繰り返し繰り返しやり続けること、どのように遂行していくのかということを現場で活かしていただきたいと思います。ヘルスケアアカデミーというこの学びの場が、新潟県内では今後より一層必要だと思いますし、それぞれの自治体でもこのような仕組みをしっかり活かしていくことが重要だと思います。
「温故知新」という言葉がありますが、我々が保有しているデータや今までの取り組みは、次の世代に受け継げる礎となります。ぜひ地域のみんなで協力して一緒に取り組んでいければと思います。皆さんの明日以降の取り組みを、私もしっかり拝見させていただければと思います。大変お疲れ様でした。

株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ 
 キャピタリスト 後町 陽子 氏

7ヶ月という長い間、現場のお仕事も忙しい中、やりきったことが本当に素晴らしいと思っています。まずはコースの終了おめでとうございます。コースが本日で終了となり、ホッとされてるところだと思いますが、実は今日が皆さんにとって、スタートラインです。提案された計画について、これから実行されていくフェーズだと思いますので、ぜひ、実行された成果をまたお聞かせ願いたいと思います。
私は、昨年度のアカデミーの運営に関わっていまして、昨日、昨年度のアカデミー生何名かとお会いしてきました。昨年度参加された方々も、それぞれの職場やフィールドで、活動を続けられていて、自分の職場や地域に少しずつ変化が出てきているという話を聞きました。ぜひ皆さんも今後に向けて活動を続けていただければと思います。

アカデミー生の今後に期待するメッセージをいただきました。また、計画をたてたものを実行に移すことの大切さを改めて感じることができました。

■閉会
最後に、「にいがたヘルスケアアカデミー」を主催する新潟県福祉保健部 参事・福祉保健総務課長の澁谷 有子 氏から閉会の挨拶をいただきました。

長期間にわたって 粘り強く取り組んでいただきまして、本当にありがとうございました。敬意を表したいと思います。今年度の「にいがたヘルスケアアカデミー」は、市町村の保健や福祉行政に関わる皆さんからも参加いただいた上に、民間企業の方や学生など、様々な背景を持つ方々との交流を通じて、共に学びながら、皆さんが成果としてまとめられたものだと思っています。私自身も保健福祉行政に関わるものとして、皆さんからの熱量・パッションに非常に励まされました。
来年度もこの事業を継続したいと考えていますので、引き続き皆様からのお力をお借りしたいと思っております。なお、アカデミー卒業後もSNSを通じて交流していただけるようなコミュニティ「コユルト」という場も運営しており、今後のイベントも企画していますので、ぜひ末永くお願いしたいと思います。
最後になりますが、これまでアカデミー生をご指導いただいた、多くの講師や先生方に改めて感謝申し上げます。今年度の「にいがたヘルスケアアカデミー」をここで一つの区切りとさせていただきます。大変お疲れ様でした。

最後にアカデミー生とアドバイザーの先生方で記念撮影を行い、会場もオンラインもあたたかい雰囲気で会が終了いたしました。会場でご参加いただいたアカデミー生の方から、嬉しいコメントをいただきましたので一部ご紹介いたします!

最近、普段の仕事上などで息苦しさや窮屈さを感じていたのですが、取り組みや皆さんからのアドバイスを通して、少し気持ちがほぐれたような気がしています。 みんなそれぞれの立場で試行錯誤して頑張っているな、ということにも改めて気づきました。

当日は大変有意義な時間を過ごすことができました。交流も深められましたし、対面、やっぱりいいですね。 オンライン参加の同僚も大変興味深かったと喜んでいました。

コースは終了いたしましたが、一緒に学んできた仲間と今後もアカデミーで学んできたことを活かして取り組みを続けていただきたいです。

2022年6月から開講しました「にいがたヘルスケアアカデミー2022」へご参加いただきましたアカデミー生、関係者の皆様、誠にありがとうございました。


今回の成果発表会で、「アカデミー生アワード」と「オーディエンスアワード」をダブル受賞した、佐藤佳誉子さんにインタビュー行いました。発表のテーマを選んだ理由や発表会までのエピソードなど、お話いただきました。

ーー今回の発表テーマを選んだ理由を教えてください。
最初から20、30代のヘルスリテラシーを高めたいという気持ちは変わっていません。しかし、中間発表の内容を含め、最初はもっとスケールの大きい解決策を考えていました。でもモヤモヤを抱えていたので、職場の先輩に相談したら、「栄養士である強みを出したほうがいいのでは?」とアドバイスもらいました。自分の持っているデータで、自分のフィールドでやってみようと思い、今回のテーマにしました。

ーー発表会までに大変だったこと、苦労したことを教えてください。
中間発表のテーマの時は、どうやって解決策に落とし込むかを悩んでいました。ただ、職場の先輩のアドバイスの通り、自分のフィールドに落としたら悩みなく、スムーズにできました。 発表のストーリーもなかなかキレイにつながらず悩んでいたのですが、壁打ち会で「ペルソナに設定にした方を救うストーリーを考えてみてください。」とアドバイスされたことで腑に落ちました。そこからアカデミーで学んだ環境分析などの内容を活用してストーリーの肉付けをしていったら、よりスムーズなストーリーを作ることができました。

ーー成果発表会に至るまでの資料作成や壁打ち会など、アカデミーで学んだことをどのように活かせたと思いましたか。
アカデミーの内容としては、発表に活かせるような流れのスケジュールで良かったです。第3回講義で行った『環境分析』講義でのケースディスカッション「焼鳥さぶろう」がとても思い出に残っています。焼鳥さぶろうの環境を分析するのは具体的で面白くで、職場の先輩にも話をしました。資料をまとめる時にも活かせていたと思います。

ーーオーディエンス、アカデミー生アワードを受賞しての感想をお聞かせください。
あまり賞のことは考えていなかったのですが、事前に職場の先輩に発表を聞いていただいていたので、全体発表の代表にはなりたいと思っていました。代表になったからには爪痕を残したいとも思っていたので、結果が残せてよかったです。職場の方も喜んでくれました。

ーー最後に今後の抱負についてお聞かせください。
アカデミーで学んだ経験を活かして、取り組んでいきたいです。事業を実施するには、様々な機関との調整が必要になってくる場面がありますので、周りの意見を聞きながら実現できるように進めていきたいと思っています。
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佐藤さん、ありがとうございました。改めて受賞おめでとうございます。これからも新潟のヘルスケア課題の解決に向けて、一緒に取り組んでいきましょう!


次回のNote記事では、三条市のふるさと納税を1年で5倍にしたと話題の三条市CMO 澤 正史 氏の特別講演「巻き込み型プロジェクトリーダーになる」の内容をご紹介します。開催報告Vol.2もお楽しみに!

にいがたヘルスケアアカデミー
主催:新潟県 
運営:ヘルスケアアカデミー運営事務局(株式会社BSNアイネット)

Twitter:アカデミーの活動や関連情報、新潟のヘルスケア情報や潜在的な課題などを発信しています。

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