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小学校が担うICTのバトン

こんにちは。ぐうぽんです。

勤務校の一つに、私の前職時代を知る校長先生がいらっしゃいます。
雑談の中で、今後のICT活用について少し見解を話す機会がありました。

これまでは独自型で楽な活用

別記事でも書きましたが、学校の場合、導入されるソフト等は発達段階の考慮や管理のしやすさ等で独自ソフトが多かったです。

一般的なOfficeソフト等と違うため、多少の操作性の難度はあるものの、学習効率と天秤にかけると目を瞑ればいいか、と使用されてきました。

しかしこの現状を一変する出来事がありました・・

GIGAスクールによる活用に変化

2020年、新型コロナウイルスの流行により、学校教育は「学習機会の損失」という大きな岐路に立たされました。

これまでの教育方法を改め、新たな学習スタイルの構築を余儀なくされました。

当初予定よりも前倒しし、急遽各小中学校の児童生徒一人一人にパソコンやタブレット等の端末が付与されました。

いわゆる「GIGAスクール構想」です。


全国で導入されたパソコン(タブレット)の多くはGoogleのChromebookです。
端末が安価であること、Windowsに似ている操作性、しかし性能はWindowsの6割程度・・
そんな端末に、当初(今もですが)悪戦苦闘する先生は多かったです。

しかし特筆すべき利点は、多くの自治体に導入されたことです。

異動を伴う職業である先生は、これまで独自ソフトを理解しても、異動先には存在しない、いや、逆に別の独自ソフトがあってまた新たに学ばなきゃならない・・。
こんな経験を繰り返されていました。

多くの自治体がChromebookを導入したことで、異動しても同じソフトを使うことができる点は、大きな変革をもたらしたと私は思います。

これにより、OSだけだった汎用性が、ソフトにも広がり

「独自ソフトから、汎用性のあるソフトの活用へ」

と、徐々に潮流が変わってきていると思います。

学校も将来を見据えたICT活用を

私は校長先生に
「やっぱりローマ字できないとまずいと思います。スライド等の操作も全くしないのは中学校に行ったとき問題になるかと・・」

そう提案しました。そして結論は

「子どもたちはこの先、Chromebookもそうだけど基本的なOfficeとか使えるようにしないとダメだよね。中学や高校からじゃ遅いと思うよ」

見解が一致しました。

かつて小中学校両方のICT活用を見てきましたが、小中学校の架け橋は非常に難しいものでした。

中学校では「ローマ字は打てて当然。PowerPoint等も慣れている」とみなして授業をされていました。

しかし蓋を開けるとローマ字はおろか、PowerPointは卒業した小学校によってできる子とできない子の格差が大きい、なんてことは結構多い話です。

それに、今は多くの小学校で6年生の進学先が私立や中高一貫校など、地元を離れる傾向にあります。

ですので、ある程度キーボード入力やOfficeソフト等に慣れておかないと、中学校でスキル格差が出てしまうのです。

したがって、

学校は、ICT活用においても将来を見据えておかないといけないのです。

進学先が何を使用しているのか、それは把握が難しいです。

ですが、先の引用データで全国の一人一台端末はChromebook、Windows、iPadの3つに大別されていることが明確になっています。
そして、これらに共通するソフトの代表は、いわゆるOffice系です。

なので、進学先がどんな端末やOSを使うことになったとしても、ローマ字とOfficeソフトに早い段階から慣れ親しんでおけば、進学後苦しむことはないと思います。

Windowsと親和性の低いiPadでも、Googleアカウントを取得すればGoogleドキュメント等の利用は可能ですので、Office系に触れられます。

上級学校への進学を見据えて、できる限りのITスキルを習得させることは、子どもたちが社会へ巣立つときの強みであり、武器にもなります。

そのためには、先生もICTに慣れ親しむ、子どもと一緒に取り組んでみる、トライ・アンド・エラーを繰り返しながら活用を見出すことが大事だと思います。


もうすぐ新年度です。
子どもたちの未来を考えながら、ICT活用の道を一緒に探してみませんか?

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