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誰にも真似させない

 ある単語に強烈に結びつく代名詞とか固有名詞みたいなものにとても憧れを覚える。
 例えば、私の中では夏や栄光が出てくれば「ゆず」を思い浮かべるし、ゲレンデといえば「広瀬香美」だし、3人組は絶対「Perfume」だし、レモンはもう否応無く「米津玄師」だ。

 キャッチコピーもそうだけれど、単語それだけで自分を想起させるって相当だと思う。何年かかってもそういうものが一つ作れたらいいなあと思う。

 私のイラストレーターとして掲げているものは「彩りで、日常彩る」というものだ。
 これは自分に課した目標でもある。現在は保育士をしているけれど、一人一人色んな子がいてそれぞれに色があるからこそ尊重したいし、子供だけではなく周りの人たちの色も大切にしながら関わっていきたいと思っている。
 自分自身も変に飾り立てる訳ではなく、日常の中にそっと寄り添えるような素朴な人間味を大切にしたいと思う。

 HSPという穏やかで繊細な大人びた特性とHSSという積極的で冒険心のある子供っぽい特性も併せ持っている。その上Xジェンダーで男性と女性のどちらも併せ持ったような人間だし、根暗で内気な性格だった時もあれば饒舌で明るい性格にもなる。
 そういう色んな二面性を自由に動かしながら、グラデーションのようにもっと自分の心の色や人の心の色を敏感に感じて表せるようになりたいと思いながら勉強をしている。

 色んなものに興味があるから目を惹かれれば何にでも憧れは抱くけれど、東京という街に住んでいて難しいのはそういう影響のあるものがそこらじゅうに溢れている事だ。
 「隣の芝生は青い」という言葉もあるし、自分が持っていないものを誰かが持っていると自分も欲しくなってしまうのは自然なこと。
 でもあっちこっちから少しずつ摘んでいると逆に個性がとっ散らかってしまう。だから東京はあらゆる所に自分の勉強になる資源があるけれど、使いようによっては自分の色を更に濁してしまう結果になり兼ねないから気をつけなければいけないなと感じる。

 元々の色をもっと綺麗にするには、自分の確固たる信念を持たないといけない。ベースの色がしっかりしていなければコントラストも出ない雑然とした色になってしまう。だから、日々のテンションや出来事に左右される事なく、芯を定めてこれだと決めた事を淡々とこなしていくことが私にはすごく必要だなと感じる。

 他人の家の芝を見て羨ましがって何もしないぐらいなら、地道に自分の家の芝生を育てて憧れを抱かれるほど青々とした芝生を持てばいい話だ。
 なんなら見たことのない花や実がなる植物を生やせるくらいになれば理想的だ。

 とにかく日常の中で温かく人に寄り添える、カラフルの代名詞になれるぐらいの表現者になるために今日もただただ学びたい。
 皆さんもぜひ、自分のキャッチコピーがつくならどんな言葉がぴったりか探してみるといい。なりたい理想像が浮かんでくるかもしれない。


読んでくださりありがとうございます。 少しでも心にゆとりが生まれていたのなら嬉しいです。 より一層表現や創作に励んでいけたらと思っております。