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~第120回 ~「葛飾北斎とスサノオノミコトの話」

米LIFE誌のミレニアム特集号「この1000年で最も重要な出来事と人物・100選(The 100 Most Important Events and People of the Past, 1000 Year)」の中で唯一紹介された日本人をご存じでしょうか。

それは、葛飾北斎(1760~1849)。 江戸時代中期から後期に活躍した絵師で、その画風は世界に衝撃を与え、19世紀の欧州にジャポニズムを生みました。 その北斎の晩年の名作に、弘化2(1845)年に描かれた「須佐之男命厄神退治之図」(幅約2m76cm×縦約1m26cm)があります。

86歳の北斎が地元の牛嶋神社(現・東京都墨田区)に奉納するために描いた肉筆の大作で北斎晩年最大級の傑作と言われています。

そこには須佐之男命と、その従者の前に15柱の様々な厄神がひざまずき、今後悪さをしないように証文を取られているところが描かれていましたが、残念ながら大正12(1923)年の関東大震災で焼失しました。 しかし、日本最古の美術雑誌「國華」240号(明治43年刊)などに、モノクロの画像が掲載されていたことから凸版印刷株式会社などによって復元が計画されました。 そして2016年11月、凸版印刷は最先端デジタル技術を活用し、撮影された当時の彩色された絵馬を原寸大で推定復元したことを発表。

この復元された「須佐之男命厄神退治之図」は、2016年11月22日(火)に墨田区両国にオープンした「すみだ北斎美術館」にて一般公開されました。 この北斎が描いたスサノオノミコトは、墨田区と北斎のつながりをしめす資料として地域学習や歴史教育にも活用されています。


〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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