ロベール・デルピール・一日一微発見005
朝、東京から京都へ移動。
新幹線の中で、フランスの偉大な編集者、プロデューサー、デザイナーであったロベール・デルピールの2009年の展覧会ブックをペラペラくって眺めている。
僕は彼を心から尊敬している。
尊敬している人がいるというのは、ロマンティックな考えだが、それは、人にとってとても大切なこと。
デルピールは、ロバート・フランクやクーデルカやラルティーグ、カルティエ=ブレッソンらの写真集を編集、発行し、クラインの映画「ポリー・マグー、おまえは誰だ?」をプロデュースした。
なんと慧眼で、辣腕で、ラブリーで、万能だったのだろう。
DMM.comのオンラインサロンのなかの「エンドレスノート」動画でも、とりあげた。
僕は幸運にも、一度だけ彼にあえた。
何か一言アドバイスを下さい、とたのんだら、
「あなたのベストをつくせ」と言われた。
デルピールは、ことしの9月に亡くなった。
91歳だった。
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編集者・アートプロデューサー・京都造形芸術大学教授/後藤繁雄です。
アートや編集のこと、思考、アイデア、日々起きていることなどをその都度書いていきます。
ここでの文章はハウトゥにはならないと思いますが、知性や感性を刺激したい人に読んでもらったらいいかなと思います。
僕は、人は、大きな出会いがやってきて変わるというより、微妙なものに気がついてだんだん変わることのほうが「可能性」が高いと思う。「微発見」。
それには、訓練が必要で、この「一日一微発見」も、僕の訓練法のひとつです。
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「一日一微発見」というのは、僕が師匠だと思っている文化人類学者、故・岩田慶治が日々やっていたこと。 僕はそこからヒントをもらって、もう15…
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