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アート思考・後藤繁雄の一日一微発見

「一日一微発見」というのは、僕が師匠だと思っている文化人類学者、故・岩田慶治が日々やっていたこと。 僕はそこからヒントをもらって、もう15年ぐらい前だけど、ネットで日々連載してい… もっと読む
編集者・アートプロデューサー・京都造形芸術大学教授/後藤繁雄です。 アートや編集のこと、思考、アイ… もっと詳しく
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記事一覧

春の嵐の翌朝に/一日一微発見439

僕らが棲む、仮の家は窓が大きい。 居住空間は、可能な限り小さくコンパクトにして、逆に外景…

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ゴダールの遺作『奇妙な戦争』は、最高のコラージュである/一日一微発見438

2022年にゴーダールが「自死」して、もはや生々しくゴダールを経験することなどないかもしれな…

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展覧会「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?」は何を自問する?…

国立西洋美館65年目にして初めての「現代美術」展を見に行く。 最初に感想めいたものを言うな…

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日本画家・福田平八郎の誰も語らない「別次元の絵画」について/一日一微発見436

福田平八郎の没後50年の大回顧展が大阪中之島美術館で開催されたので見に行った。 17年前には…

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マティスからケリーへ「ひらべったさ」の快楽/一日一微発見435

まあ今から書くのは乱暴な論かもしれないし、思いつきの域を出ないかもしれないが、書いておき…

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中平卓馬が今つきつけてくること/一日一微発見434

中平卓馬の20年ぶりの大回顧展『火一氾濫』は、中平の写真とテキストが発表された当時の雑誌を…

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旅と文のこと。『坂本図書』にみちびかれて石川淳へ/一日一微発見433

坂本龍一さんの『坂本図書』は、不思議な導きがある本で、まとめて読んだあとも、ふと気になってひろい読みしてしまう。それは「書評集」とか、目的があって書かれた(語られた)のではなくて、日々の坂本さんの「精神の運動」が、本や映画の話を通して記述されたフラグメントだからである。 一本づつの原稿のならびは、偶発的なものであり、断続的で、ワープがある。 今日もひろい読みのために本を開けた。 最初から二番目に収録されているエッセイがジャック・デリダの『法の力』だ。これは2018年のトラン

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ル=グインの「ストーリーテリング」は僕の大きな宿題/一日一微発見432

アート思考について避けて通れないのは、「ストーリーテリング」のことだ。「物語」「ナラティ…

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オノ・ヨーコを目撃しなくてはならない/一日一微発見431

ロンドンのTate Modernで、オノヨーコの包括的な展覧会「MUSIC OF THE MIND」が始まった(9月1…

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音楽が生き続けること 「坂本龍一トリビュート展」のためのメモ/一日一微発見430

初台のICCでやっている「坂本龍一トリビュート展 音楽/アート/メディア」に行くことができた…

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ダムタイプの新作『tangent』のための「走り書き」/一日一微発見429

キューブリックの映画に出てくるモノリスもデレク・ジャーマンの黒い小屋も、そして言うまでも…

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レベッカ・ソルニット「オーウェルの薔薇」が教えること/一日一微発見428

全体主義社会の悪夢を描いた小説『1984』で知られるジョージ・オーウェルは、1903年に生まれ、…

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村上隆「もののけ京都」奇想との悪戦苦闘/一日一微発見427

赤瀬川原平は、その著書『芸術原論』の中でこう書いている。 「いまは芸術という言葉が完備し…

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進化する編集④「開かれていない編集」は退屈だ/一日一微発見426

「戦略的編集」は、「ケーススタディ」の具体性から学ぶことにより始めるのが良いと思う。 「ケーススタディ」というコトバを考える時にまず誰しもが、アタマにうかぶのはチャールズ&レイ・イームズの「ケーススタディハウス」だろう。彼らの仕事のしかたは、極めて具体がベースとなり理論化された。 コミュニケーションシステムなどは典型的だと思う。彼らはノイズやリダンダンシー冗長性に注目した。抽象的な推論が先にあるのではない。 僕は、編集の重要なポイントを「開放度」つまり「オープンなスタンス

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