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アート思考・後藤繁雄の一日一微発見

「一日一微発見」というのは、僕が師匠だと思っている文化人類学者、故・岩田慶治が日々やっていたこと。 僕はそこからヒントをもらって、もう15年ぐらい前だけど、ネットで日々連載してい… もっと読む
編集者・アートプロデューサー・京都造形芸術大学教授/後藤繁雄です。 アートや編集のこと、思考、アイ… もっと詳しく
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記事一覧

日本の美術をアップデートするということ⑤ 京の日本画(上)木島櫻谷/一日一微発見…

今年の日本画、とりわけ「京の日本画」を考える時の目玉は、木島櫻谷と橋本関雪かもしれない。…

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逸脱する編集05名取洋之助/一日一微発見372

『名取洋之助と日本工房 1931~45』という名取洋之助を中心とした活動をまとめた優れた本がある…

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マルクス・ガブリエルの『アートのカ』への短い感想文/一日一微発見371

とても奇妙なアートについての読書体験だと正直に告白しておこう。 日本でも人気の新実在論哲…

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ブランドとアートが見る夢は交わるか?「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ」…

クリスチャン・ディオールは、1905年に生まれ1957年に心臓発作で急死した。自己のブランドをた…

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現代建築のアナキズムへ(dot architect の「展覧会」のために/一日一…

何度も書いているが、僕が浜松で「実装」しているスタジオSN(仮の家)は、生活とアートとガーデ…

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なぜピエト・ウードルフは、庭とアートの最前線なのか?/一日一微発見368

興味深い本が出た。オランダのガーデナーであり、世界的に評価の高いピエト・ウードルフが今ま…

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エロスと向き合うこと(石本正の舞妓の裸像)/一日一微発見367

画家・石本正の描く裸婦ほど、見るたびに「どぎまぎした気持ち」になるものはない。 幾度となく観てきたし、わかっているのだが、それはやってくる。 似たものはルーカス•クラナッハの裸婦には時おり同じ感じをうけることがあるが、ルノワールではそれはおきない。それらは、ふくよかで、美しい裸体であっても、石本の裸体にはエロスでは敵わない。 石本の裸体は「見てはいけないものを見てしまう」ような「禁断」の感覚をもたらすのである。 劣情を引き起こすポルノグラフィックな裸体画すれすれでありな

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日本美術の快楽(祝!細見美術館開館25周年展)/一日一微発見366

細見家は3代にわたる日本美術の大コレクターである。重要文化財指定17点をふくむ1000点を超す…

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逸脱する編集04 ロベール・デルピール/一日一微発見365

「逸脱する編集」の4回目では、このシリーズで初めて「編集者」をとりあげたい。ロベール・デ…

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シュールなキュレーションの誘惑(カカオの記憶、あるいはカカオが見せた夢)/一日一微…

不思議な御縁で、神戸にあるフェリシモチョコレートミュージアムのキュレーションを担当するこ…

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石の旅へ・予祝としての墓(イサムノグチにみちびかれ)/一日一微発見363

僕は「石好き」である。そのことはつねづね公言してきた。 生家が鉱物材料屋(石膏やフッ素)…

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坂本龍一と福岡伸一の対談集『 音楽と生命』を読みおえて/一日一微発見362

坂本さんが亡くなって一ヶ月ぐらいたった。 病気ということもあり、この数年は御連絡をひかえ…

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現代写真をめぐる回想と展望②/一日一微発見361

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現代写真をめぐる回想と展望①/一日一微妙発見360

AIで写真が生成できたり、誰もがインスタで写真を「発表」できるようになる事態が加速すればするほど、逆に「写真家」というものは重要になっていくだろう。 ここで言う「写真家」とは、職業でくくったような旧い考え方ではなくて、もっとアップデートしたものだ。 オーバーな話に聞こえるかもしれないが、人類が文明を生み出して、発展させてきた数万年の結果が、今、ここに広がる混乱と瓦礫だ。頭の中でユートピアを夢見つつも、ディストピアを生み出してしまうのは、人類が欠陥品であることを示している。

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