2023年個人的に良かったエンタメ(ドラマ&映画など)
2023年もエンタメ三昧?の1年でした。個人的には地上波民放ドラマよりも、NHKや動画配信に惹かれるものが多かったです。そして、ついにNetflix 民になってしまったので、やっぱりNetflix作品が多いですね〜。そして、ながら見が増えていて、海外作品は字幕を見ないといけないので少なめです。今年もどんなエンタメが待っているのか!?楽しみです!
順不同に紹介します!
映画
1. 花束みたいな恋をした (Netflix)
ザ坂元裕二監督作品。学生から社会人になることで少しずつ、歯車が合わなくなっていくカップルの壊れていく様がリアルすぎる。
そうなんだよな…そうだったよな…と古傷が痛み出す映画でした。私の行っていた大学は、奨学金をもらうことで卒業後かなり長い間勤務地が拘束されるので、それで壊れていったカップルも多かったな…環境ってとても生き方に影響する。
2. 君たちはどう生きるか (劇場で)
やはり、見ねばと思っていく。
先に行った人から感想を聞いても、自分はいいと思ったけど、人によると思うから自分で確かめて、とか、なんて感想いったらいいかわからない、という全くなんの情報も得られないので、やっぱり見るしかないだろうと思ってもう冬になる時に行った。
トータル、話は整合性とか考えるとよくわからなくなるけど、夢幻的な世界と考えると、まあそうかという気にもなる。
最後の世界の均衡を保つ役割を主人公が託されそうになるけど、それを断り、滅びゆく世界の中で仲間と泥臭く生きていく、と選んだ姿は、漫画版ナウシカの、ナウシカが自分達はもう清浄の世界では生きられない体だと知りながら、それを周りには伝えず、今いる仲間たちと世界がよくなることを目指して一緒に這って生きていくことを選んだ姿と同じだと思った。
いま、また戦争や環境破壊が激しくなっていき、滅びの道に進んでいる気がする中のこのメッセージかあ。絶望を抱えながら、希望を捨てずに生きていこうと言われてる気がした。超個人的解釈だけど。
3.リバー流れないでよ
ヨーロッパ企画の映画。これは公開してすぐに行った。
もう設定が絶対面白い!そして物語に生きる人たちがどんどん学習して行動が変わることでの話の進展。ホントよくできてる!とアハ体験だった。
これを機会に、過去映画のサマータイムマシンブルースや、直近でやってた演劇2本を見に行った。またちょうどやってたドラマ、時をかけるな、恋人たちも見た。
映画、ドラマはやっぱりリバー流れないでよと似て、伏線やトリックが散りばめられていて、最後に全部キチンとまとまっていく感じが痛快だった。演劇は…うーん、正直なところ え?なんで?と理解が追いつかなかったのと、ずっとみんな大声だったので、大声が苦手な自分としては、聴き続けるのがしんどかったかな…
でも、演劇もとても周りの評価が高いので、きっと好みの問題でしょう。
ドラマ
4.ブラッシュアップライフ ( 日本テレビ)
バカリズム脚本の映画。これも、リバー…と同じように、構成が面白いループもの。ヨーロッパ企画と同じく、脚本家の個性やロジカルさがめちゃくちゃな設定でも納得させられる。
キャストも普通にその辺にいそうな人を演じるのが上手な人たちだから、余計リアルだった。
リアルタイムでみた民放ドラマの中で1番面白かったかな。
5. フェンス (WOWOW)
野木亜紀子さん脚本ということで、期待値MAXで見た。wowowなのが勿体無い重厚さだった。
沖縄の今もずっと続く問題と性被害によるトラウマの話。とてもシリアスで、抉られる内容。
性被害によるトラウマ症状とか、あんなにリアルに真正面に描いてるドラマはあまり見ない気がする。そしてその被害を訴える術がないという沖縄の問題も、そんな無法地帯になってるのかと愕然とした。
超ヘビー級だけど、エルピスくらいに話題になってもいいと思う。
6. 大奥(NHK)(シーズン1、2どちらも)
文句なしに最高だった!特に冨永愛が吉宗さま過ぎて、ホントこれ以上ないキャスティングだった。仲里依紗の綱吉も圧倒的な女の苦しみを描いていて素晴らしかった。後半の幕末編は仲間由紀恵が震え上がる怖さだったけど、今まで知らなかった女優さんたちが好演してて、思わず誰?と検索してしまう人が何人かいた。
原作が本当に好きで、女の苦しみや、男女逆転することで見えてくる今にも繋がるジェンダーの課題、医療編のワクチンの話も痛快で素晴らしいのだけど、それをドラマにしても原作のイズムはちゃんと描かれていて、さらに演じる女優さんたちの気合いとバチバチ感が素晴らしかった〜〜。
今まで大奥は何度かドラマ化したり映画化していて、また1月からドラマになるけど、これを超えることはできない気がする…
7. ウェンズデー (Netflix)
コロナに罹患しながら一気見した怪作。身体しんどいのに見てしまった…
アダムスファミリーの女の子を主人公にしてるあたりが上手い!
一見ハリーポッターのような世界観なんだけど、主人公のダークさがクセになる。
己の道を進みながら、たまーに少し優しいのも沼るキャラ。シーズン2まだかなあ。
8. ながたんと青と (WOWOW)
原作のマンガが元々好きだったけど、その世界観を壊さずにステキなドラマになってて嬉しい。門脇麦さんがめっちゃ好きになったドラマだった。特に声がいい。相手役の大学生役の作間龍斗さんもピッタリな配役だった。昭和初期の京都の料亭を舞台にしていて、きのう何食べた?のような料理の描写が細かくて美味しそう。料理監修が京都の料理人の大原千鶴さんなのも好感度高い。
京都のしっとりとした風景と料理、そして少しずつ距離を縮める2人はもう少女漫画の醍醐味でしょう。民放でも放送してほしい!
9. 初恋の悪魔 (日本テレビ 2022年放送)
これはオンタイムでは途中脱落したけど、配信で一気見するとめっちゃくちゃ面白かった。坂元裕二監督の脚本。脇役顔(失礼)の仲野太賀さんがどんどん存在感を増して、カッコよくなっていくのも不思議だった。松岡茉優さんの演技はまあ文句なし。過去の虐待によるトラウマの解離症状で性格が2つになってるんだけど、どちらが元々の性格なのかな…と最後までわからなかった。ストーリーはヤンキーキャラが残ってるけど、虐待を受けてたということは、もしかして元々はおとなしくて繊細な方が元来の性格だったんじゃないかなあとも思う。それぞれに過去あり。また見て考察したくなる。
10. 離婚しようよ (Netflix)
政治がテーマということで、霞が関サブカル担当としては見なくちゃと思ってみる。
大石静さんと宮藤官九郎さんが脚本ということで、テイストがエロとコメディが混じってた。
選挙がストーリーの真ん中にあるからドラマになりやすそう。仲里依紗さんはさすがの演技。
政治や選挙に興味を持つきっかけになりそうなリアルかつ人間模様が面白いドラマだった。もう少し政策に踏み込んだオマージュがあっても良かったのかなーと、マニアは思うところ。
11. 罠の戦争 (Netflix 関西テレビ)
これも政治が舞台のドラマなので、霞が関サブカル担当として視聴。こーれーはー、ガッツリ政党政治の闇を描いてて騙し騙されのハラハラドキドキドラマだった。
特に主人公が国会議員秘書という裏方が主人公なのが良い!政治を俯瞰して見ることができるから、裏方として知り尽くした闇を利用してどんどん大物政治家を潰していくさまが痛快だった。(霞が関民はストレス発散にいいかも)
草彅剛が議員秘書ってとても説得力があるというか、地味っぽい静かだけど芯があるキャラクターが似合う俳優さんだなあ、ギラギラしてないから。これが堺雅人が主人公だったら、汗臭いギラギラ系のドラマになっただろうなと思う。
裏方から見た表の世界という設定が超面白かった。
12.生理おじさんとその娘(NHK)
これは生理というジェンダー問題を扱うドラマ。このテーマは教育くさくなったりしがちだけど、いい感じでふんわりゆるゆるで面白かった。
弟が生理やジェンダーに対して本当にフラットな視点を持ってて、生理おじさんの子育て効果ここにあり!と感心した。
主人公の女の子は いちばんすきな花の回想シーンに出て話題になった子で、透明感とフレッシュさでとてもかわいい。生理おじさんの原田泰造はこのドラマではジェンダーに理解がある役だけど、この冬から始まった[おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!]は、逆に昭和の価値観おっさん役なのが面白い。
ラジオ
13. セイジドウラク (Podcast)
春から始まった政治をドウラクのように語るラジオ。政治にもっと興味を持ってもらえるよう、小ネタ満載。好きな界隈のランチやドラマ評など、自分の書いた本と趣向が似てて興味深い。
なんと、拙著[霞が関の人になってみた]を送ったら、ガッツリ感想の回を作ってお話してくれてとてもビックリ&嬉しかった。自分の本の感想を全く知らない人から直接聴く機会はなかったから、私の書き方が人類学っぽいと紹介されてて、なるほどなー 違う民族の中に入り込んで観察日記書いてるようなスタンスだもんなと妙に納得。
14.松岡茉優&伊藤沙莉「お互いさまっす」(Podcast)
とても好きな女優さんたちが仲良くきゃーきゃー話してるラジオ。子役からずっと仕事してるからか2人とも苦労をたくさん味わってて、老たけてて面白い。子役時代トークは、知らない世界の話で特に興味深かった。仲良い友達ときゃーきゃー話すのめっちゃ楽しいよね。
動画
15. 胸男(YouTube)
ルカという鈍臭い猫と、ルカマヂラブのマッチョ男性との暮らしを描く。ルカの鈍臭い姿にメロメロで、野太い声でかーわいいーーーー❤️と言ってる胸男が最高。
16. 広告ウヒョー(YouTube)
デザインを勉強する身として、プロが話題の広告を論評するこの番組はとても勉強になる。
色んな話題の広告クリエイターも出てきて、そのクリエイティブな作品とその背景にめっちゃ刺激を受ける。
話題になった いい人過ぎるよ展や 友達がやってるカフェ も超話題になる前に知れた。制作がんばろーと刺激になる動画。
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