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憧れだけが理由だった
憧れだけでずっとずっと追いかけてきた夢。みんなが明確な理由を持っている中で、私だけは、憧れというたった2文字が理由だった。周りみたいに器用じゃないから、努力は惜しめなかったし、上手くサボることもできなかった。
みんな同じようにしんどくて、みんな同じように苦しくて。それでもみんなは、最後には乗り越えていく強さがあって。私にその強さは、あるのかなって最近ふと思う瞬間がある。無理かもしれない。ダメかもしれない。そう思う瞬間が増えて、私は夢を、自分の憧れを、現実にはできないのかもしれないと思うようになった。
憧れ始めたのは高校1年生の冬。そこから大学2年生に至るまで、ずっと一途に追いかけてきた。ここに来るまで、人生は賭けの連続だと思って果敢に挑んできた。その分、多すぎるくらいの傷もつけられてきた。止まらない涙も消えない不安もぜんぶぜんぶ背負ってここまで、夢中で進んできたと思う。誰かにつけられた傷の分だけ、私の優しさを誰かに渡せたらいいと思って頑張って勉強もしてきた。それでも、やっぱり私には無理なんじゃないかと思えてしまう。
憧れだけで進むことが危険なことは、覚悟していた。いつか憧れが消えてしまったら、私は頑張る意味を失ってしまうと分かっていたから。飽き性な私には、危険すぎる賭けだった。それでも憧れて惹き寄せられた理由は、私にも分からない。
頑張っているけれど、壊れてしまうかもしれないと思うことが日々少しずつ増えて。でもまだ頑張れるだろうって思って戦ってきた。GOサインが1ヶ月以上出ない私の実習計画書と、刻々と迫り来る実習。何を求められているのか、もう分からない。期待の目も、信頼の目も、全てが怖くて、私を不安にさせる。自分の努力で積み上げてきたもの、作り上げてきたものが、全部自分に刺さる。積み上げてきたものが崩れるのはきっと一瞬だと思うと、どんどんどんどんおかしくなってしまう気がする。
自分で自分を追い詰めないようにしてきたつもりなのに、結局追い詰められてしんどくなって。その日あったことをまともに思い返せないのは、そこに感情がないからで。どこまでも頑張れない私なんだと思うと、余計落ち込む。
寝よう。考えても考えても悲しいから。
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