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振り幅の広い短編集

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2021年11月の記事一覧

短編小説_プレゼントはいりません。

短編小説_プレゼントはいりません。

 朝起きると、ベッドサイドに見覚えのある箱があった。

 サンタクロースかな、と考えて自分の歳を思い出す。29歳の私の靴下にさえプレゼントが放り込まれるなら、サンタさんもいよいよ2、3年以内に破産することだろう。

 手触りの良い黒いベルベット張りの小さな箱をそっと手に取る。振ったり揺すったりなどしなくてもわかる。中身は光り物だ。しかも、おそらく誰かさんの給料三ヶ月分の。

 私はベッドから起きだ

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