2022上半期フランス、ドイツ、スペインの偽情報の状況 スペインではロシアとウクライナの偽情報が拮抗
ヨーロッパのNGO、EU DisinfoLabのレポート「The virus, the war, elections, and much more… What did fact-checked disinformation look like in the first six month of 2022 in France, Germany, and Spain?」(2022年7月22日、https://www.disinfo.eu/publications/what-did-fact-checked-disinformation-look-like-in-the-first-six-month-of-2022-in-france-germany-and-spain/)が公開されたので読んでみた。
おおよその内容は他でも報告されいたものに近かったのだが、ロシア支持側のだけでなく、ウクライナ支持の偽情報も扱っていたのは、へえと思った。フランスではウクライナ支持の偽情報は少なかったが、ドイツやスペインでは影響を与えていたようで、特にスペインでは量的にも拮抗していた。
●年初はパンデミック、反ワクチンが多数
いずれの国でも年初からしばらくはパンデミック、反ワクチンに関するものが多数を占めた。
ウクライナ侵攻にともない、デマは急増し、ウクライナはナチであるといった反ウクライナのデマや、バイオラボ陰謀論などが広がった。
その後、サル痘の蔓延が危惧されるようになると、サル痘に関するデマも増加した。
●ロシアとウクライナの偽情報の違い
ロシア側はウクライナあるいは西側を批判する内容が多かったのに対して、ウクライナは子供を出して感情に訴えたり、ゼレンスキーのイメージアップ(ノーベル平和賞候補になったなど)を図るものが多かった。
関連資料
『ウクライナ侵攻と情報戦』 (扶桑社新書)
『プーチンの正体』(宝島新書)
「ロシア・ウクライナ戦争と日本の防衛」(ワニブックスPLUS新書)
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