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#創作
こどもとおとな(詩)
親戚の集まりで
小さな従姉妹がみんなに聞いた
「ねえ、おねえちゃんてこども?おとな?」
純粋な問いだった
わたしは16歳だった
それを聞いた父はすぐに
「まだ、子どもだよ」
と、優しい笑みを浮かべて答えた
ああ、わたしまだ子どもでいて良いんだ
と、安心したこと
なぜかふと思い出した
26歳のわたし
4月1日とぼく(詩)
4月1日
ぼくはきのうと何も変わらないのに
ぼくを見るまわりの目が変わる
今日から一年生
今日から受験生
今日から社会人
今日からリーダー
ぼくが変わったわけじゃないのに
ぼくの扱いが変わる
ぼくの気持ちはちょっと焦る
自分じゃないような気分になる
ぼくは、きのうの続きのぼく
名前のないぼくのままでいたい