チャリの国、オランダ
オランダに来て街を歩いていると、みんなが物凄いスピードで自転車を漕いでいるのを見かけます。
ママチャリだったり、大型テレビくらいは載せられそうな大きい籠がついたタイプのものだったり、本格的なマウンテンバイクだったり、
老若男女、いろいろなタイプの自転車を皆さん使っています。
これは何も、私が田舎に住んでいるから、というわけではありません。アムステルダムの巨大ビルが立ち並ぶ通りに出ても、あっちを見ても自転車、こっちを見ても自転車という感じです。
オランダに来る前はニューヨークに住んでいましたので、自転車などを使っている人は皆無でした。
というより、東京でも滅多にいませんよね。
ですので、人生でここ数年は見ていなかった「自転車」という物体に最初は戸惑いました。
というのも、結構なスピードなのです。それが音もなくスイスイと移動しているものですから、何度かぶつかってしまいそうになりました。
なので、オランダという全く異国の地に来て、私が感じたのは”地元に帰ってきたような懐かしさ”だったのです。私の日本の田舎では、子供も大人も自転車をよく使っているものですから。
そういえば、「オランダでは自転車用の道路が世界一整備されているから、自転車を使う人が多い」という情報はどこかで聞いたことがありました。
確かに、歩道とは別に必ず”自転車道”なるものがあります。
でもだからといって、何故そんな皆自転車を好むのだろう?疲れないのかな?
と何日かボンヤリ考えていたのですが、答えを見つけました。
オランダは英語でThe Netherlandsと呼ばれており、「ネーデルラント」とは「低い土地」という意味らしいのです。
つまり、オランダとは低い土地。なんと、国土の面積の半分が、海抜1メートル以下という、低さ。海に溺れてしまいそうな国ですね。
司馬遼太郎の『オランダ紀行』を読むと、かつてオランダ人は海から土地を自らの手で開拓し、文字通り「国土を造ってきた」らしいのです。
だから、平地が多いのです。
確かに注意しながら歩くと、坂道や下り道というのが全然ない。
そりゃー、自転車がスイスイとこげますよね(笑)
健康的だし、素晴らしいことです。
少し話が横道にそれますが、何故「低い土地」なんていう”ちょっと微妙”な響きのする言葉を国名に採用したのか、と思ってしまうところなのですが、
オランダ人は、なんというのでしょうか、まわりのヨーロッパ人から多少見下されても、”へっちゃら”で”むしろ利用してしまえ”という精神があるようです。面白いですよね。
さらに、世界の中でも特に「地球温暖化による海面上昇」の影響を"モロ"に受ける国であるので、環境意識も非常に高いのだそうです。
どこのスーパーに行っても、レジ袋はもらえません。
地球温暖化問題も、文字面だけで見ると実感がわきませんが、「国がなくなるかも知れない」と思うと、そりゃあやる気もできますよね。
また、オランダのことを知れたら綴っていきたいと思います。
それでは、今日もマネークリップをポケットに入れて散歩してまいります。
引き続きよろしくお願いします。
本日のマネークリップ
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