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糖尿病の運動療法の効果

本日も引き続き、糖尿病に関する話を進めさせていただければと思います。
前回の予告通り、糖尿病に対する運動療法について、進められればと思います。

糖尿病に対する運動療法による効果は、短期的な効果は食後の運動によって食後高血糖を抑える、長期的効果は運動の継続により、インスリン感受性を高める効果があります。

では、以下で簡単に短期的な効果、長期的な効果に関して解説していきます。

●短期的な効果(急性代謝効果)
運動によるエネルギー需要の増加⇨筋肉グリコーゲン、血中グルコース、肝臓での糖新生、脂肪分解による遊離脂肪酸の供給が増加することで、血糖値の上昇を抑えることができます。
遊離脂肪酸とは、脂肪細胞が分解されできるもので、肥満によって増えると血中に移動し、インスリン抵抗性を高めてしまいます。
また、運動による筋収縮により、筋内への糖の取り込みを促進します。

●長期的な効果
骨格筋の質的な変化・量的変化、体脂肪の減少、インスリン抵抗性の改善が挙げられます。

骨格筋の質的な変化は、インスリンの情報伝達(細胞内シグナル伝達)の伝達速度の向上が図れます。そのことにより、インスリン感受性の向上が図れます。量的な変化により、当の取り込み量を増やし、インスリン感受性を高めることができます。これは、無酸素運動やレジスタンス運動で高めることができます。
体脂肪の減少は、先ほど述べたように遊離脂肪酸の分泌を下げることができます。
インスリン抵抗性の改善としては、骨格筋から生産活性物質(ミオカイン)が分泌されると言われています。そのことで、脂肪分解・肝臓でのグリコーゲンの分解が進み、糖の利用能が亢進します。

次回は、糖尿病に対する運動療法の内容について解説していければと思います。



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