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こういう状況の人なら派遣社員として働いてみるのもアリじゃない?

こんにちは。株式会社アイ・ブロードの稲葉です。noteの編集長を担当しています。人材紹介、人材派遣、就職・転職相談などの総合人材サービスを展開しております。私は普段は営業やキャリアアドバイザーを担当しております。

雇用形態って色々ありますよね?アルバイト、パート、正社員、契約社員、期間社員等々。仕事を探すその時々に置かれた状況によって、選択する雇用形態も変わると思います。雇用形態は「働き方」とも言い換えられると思いますが、今回は「派遣社員として働くという選択をするべき時はどんな時?」というテーマの記事を書きたいと思います。

「派遣社員て何かメリットあるの?」「派遣社員として働くことに興味はあるけどアルバイトとか正社員とどこが違うの?」「派遣社員として働いている人はなんで派遣社員として働いているの?」というような疑問をお持ちの方にも「なるほどな~」と思って頂けるような内容になっております。

今回の記事は人材派遣の仕組みや労働者派遣法(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律)などに関する専門的なことには言及していません。人材派遣に日々携わっている担当者としての個人的な知見の中から、派遣社員として働くことに興味がある方にとって有益となりそうな意見をまとめています。

そもそも日本に派遣社員として働いている人はどれくらいいるの?

厚生労働省の「平成30年度 労働者派遣事業報告書の集計結果」によると、派遣労働者数は約168万人、内、無期雇用派遣労働者(派遣元に無期雇用されている派遣労働者)は約51万人、有期雇用派遣労働者(派遣元に有期雇用されている派遣労働者、いわゆる登録型の派遣労働者)は約117万人だそうです。全体の労働者数は約6663万人だそうなので、日本の労働者の内2%程度は派遣社員として働いていることになります。アルバイトは約541万人で9.7%、パートは約1090万人で19.5%、ということなので、派遣社員という働き方はかなりマイノリティになりますね。

ただ、同じ派遣社員でもパートタイムで働いている人、派遣元で正規従業員として雇用されている人もいるので、実態としてはもう少し派遣社員として働いている人は多いかもしれません。

そんな、働き方としてはマイノリティな派遣社員ですが、「こういう状況の人なら派遣社員として働いてみるものアリじゃない?」というケースを見てみましょう。

ケース1、家事や育児を優先したいけど、それなりの収入は得たい

どの職種の派遣社員にも言えることですが、パートアルバイトに比べると時給が高いことが多いです。例えば一般事務であればパートアルバイトだと圧倒的に時給900円台が多いですが(地方)、派遣社員の一般事務職だと時給1,000円以上がほとんどだと思います。

また、正社員として働くと与えられた目の前の業務だけでなく会社内の様々なイベントの対応、昇進すれば部下やメンバーのマネジメント、(最近はあまり無いかもしれませんが)飲み会への強制参加、残業対応など、プライベートの時間を削らなければならない機会が多々あると思います。派遣先企業や担当する業務にもよりますが、派遣社員の場合はそういったしがらみからはほぼ解放されますので、「家事や育児を優先でき、尚且つそれなりの収入も得ることが出来る」働き方となります。余談ですが、派遣先が派遣会社に支払う派遣料金は派遣社員の稼働時間によって計算されますので、サービス残業はほぼ無いでしょう。

ケース2、同じ仕事だけをやり続けたい

日本の企業ですと、新卒は特に「総合職」として採用されることが多いと思います。キャリアを積んでいく中で自身が望まない職種に配属されることもあるでしょう。反対に、派遣社員は基本的には、契約に定められた業務内容だけを担当し続けます(複数の業務を兼任することはあります)。また、派遣社員に課長職や部長職などマネジメント業務を任せる派遣先はほぼ無いので(教育業務や研修業務を担当させることはあると思いますが)、言い換えると「プレイヤーとしての仕事だけをやることが出来る」ので、昇進や昇格には興味が無い、自分にはマネージャーとしての資質は無い、というような考えの方には都合が良い働き方かもしれません。ただ、最近ではジョブ型雇用を取り入れている大手企業も増えてきているそうですが。

ケース3、雇用形態に関わらず、やりたい仕事がしたい

明確に自分のやりたい仕事が決まっている人でも、なかなかその求人が見つからない人もいますよね?求人情報を探している時に正社員としての求人は無いけど派遣社員としての求人であれば自分のやりたい仕事がある、ということは結構あります。「この仕事がやりたい、どうしてもチャレンジしたい」とどんなに強く思ってたとしても、就業しなければいつまで経っても実務経験は積めません。そういう意味で、やりたい仕事が決まっている方にとってはチャンスを掴むのには持ってこいの働き方かもしれません。

ケース4、普通に就職活動してたらまず就職出来ない憧れの企業で働いてみたい

是非働いてみたい、という憧れの企業が大手企業だったり高学歴の人しか入社出来ないような企業で、自分にとっては到底入社は無理だ・・・という企業であっても、派遣社員としてであれば働けるチャンスは大いにあります(誰でもというわけではありませんが)。また、転職歴が多すぎてそもそも書類選考で落とされてしまう、というような人も同様です。憧れている企業があるのであれば、その会社が派遣社員を募集しているかどうか調べてみてはいかがでしょうか?(派遣会社に聞いてみるのが一番手っ取り早い)。

どのような働き方にもデメリットや不条理なことはある

いかがでしたでしょうか?派遣社員として働いたことが無い人にとっては、「こういう状況になったら自分も派遣社員として働くのはアリだな」と気付きを与えることが出来たら幸いです。

今の時代、「正社員」として働いていても一生安泰というわけではありません。自己研鑽を怠ったり向上心がなければ知識や技術は陳腐化しますし、会社に与えられた仕事だけをしていては見限られてしまう可能性もあります。今回のテーマである「派遣社員」という働き方もメリットはありますが契約ありきの雇用形態ですので、先行きが不透明というデメリットもあります。

誰にとってもご自身のキャリアプランやライフステージによって、働き方を考えるべき時が来ると思います。その時々によって最善の選択が出来るといいですね。それではまた次回の記事でお会いしましょう!

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