日本、生きにくい!アイルランドワーホリから帰国した理由と葛藤
こんにちは!
フランス人との国際結婚によって、現在はフランス在住のiamshishoeです。
私が、2019/05~2020/07まで挑戦したアイルランドワーホリ。
新型コロナパンデミックに伴うビザの延長措置にも関わらず、
自分なりによく考えて日本帰国を選んだ私ですが、
「日本に帰ってきたの、早まったわ!」
と、実際には何度も後悔をしました。
今回は、
日本への帰国を決めた理由
日本に帰って損したと思ったこと
についてお話していきますね!
私が日本への帰国を決めた3つの理由
①コロナ禍での海外生活に自分の英語力で耐えられるのか不安だった
当時の私は、看護師の経歴を活かして、
訪問担当のケアアシスタントとして現地で働いていました。
シェアハウスにも継続して住んでおり、
仕事
住む場所
に関して現地で生活していくのに必要最低限の条件は揃っている状況でした。
しかし、新型コロナウイルスの蔓延に伴い、ロックダウンをはじめとして様々な特別措置が取られ、
それらを毎回英語で理解しなければならないのは、
「英語力が十分ではなかった私には大きな不安要素」
だったんですよね。
💡これは予測ですが、当時の英語力はIELTSで6.0~6.5相当だったと思われます。
それに、現地で知り合った多くの欧米人やアジア人は、
「二度と家族に会えなくなる前に帰ることにした」
と次々に帰国。
そんな状況を目の当たりにして、
「私も帰国したほうが良いのかなぁ…」
と、日本からたった1人で渡航してきた自分が滞在を続けることに不安が募りだしました。
結果的に、ロックダウン中の生活や、
「英語力が十分ではないのに現地に滞在し続けていること」
も含めて、
「自分は、正しいことをしているのかなぁ…」
という疑問がこみ上げ、コロナ禍の先が見えない生活にも苦痛を覚えるようになりました。
その上、状況次第で突然にビザの自動更新も止められると思うとハラハラし、
そういった情報を英語で理解をしなきゃいけない事への疲労感もありました。
②金銭的な不安があった
訪問ケアアシスタントとしての賃金は、€10.5/時間で週払いでした。
ただし、訪問数によって収入が変動、
多い週で€500ほど稼げるときもあれば、少ない週で€150程度の時も。
大体月額にすると、€800~€2000とかなり不安定です。
自分の収入の予測が立てられないことにも、
現地で生活をすることにストレスを感じるように。
とはいえ、相手は生身の人間なので、
急な入院や死亡、家族の意向などで突然訪問がキャンセルになることも珍しくないこと。
当時、世界的にかなりの失業者数だったことを考慮しても、
現地で職を持てていたのは幸運なこと。
不満を言っている状況でもありませんでした。
ちなみに、当時の私の生活費用は、
家賃(水道・電気など込み):€600/月
携帯料金(ネット接続無制限):€20/月
仕事での交通費(公共バス):€110/月
最低でもこれらの額が必要。
そこに食費もかかるので、自炊をしたとしても、
生活がきついと感じる月もありました。
🤐日本に帰ったら、「ひとまずはお金の心配をせずに暮らせるのに…!」との思いも強くありました。
③年齢的にも最後のワーホリを別の国でしたいという気持ち
アイルランドでのワーホリが終了した後は、
他の国でワーホリをしたいという目標が元々ありました。
当時の自分の年齢は、ワーホリ挑戦が最後になるであろう30歳目前、
なんとしても達成したい焦りがあったんですよね。
アイルランドではフレンドリーで面倒見の良いアイリッシュに沢山出会い、
私は彼らのことが大好きで素直に頼れることにも喜びを感じていました。
しかし、
「このままビザの自動更新や現地の人々に甘えてアイルランドに居続けたら、他の国でのワーホリに挑戦して自分を成長させるチャンスを逃すかもしれない」
と思えば思う程、日本に帰って次なる目標に向けて準備をしたい気持ちにかられるように。
それに、日本に帰れば、
スグに別の仕事を始められる
一定期間、次のワーホリ資金を貯めることにあてられる
と思ったことや、
「自分の将来を考えて仕切り直すには良いタイミングかもしれない」
と思いました。
日本への帰国を「早まった!」と思った4つの理由
本帰国をしてからのしばらくの間は、
治安の良さ
食べ物の美味しさ
コンビニや公共交通機関の充実など、とにかく便利
などの日本独自の文化に感動し、
「日本、こんなにすごい国だったんだ…!」
と圧倒されていました。
しかし、時間の経過とともに、息が詰まって生きにくいと感じるように。
①英語を学びやすい環境ではない
日本に帰国してから嫌になるほど実感しましたが、
日本で生活をしながら英語力を伸ばすのは、至難の業。
よくよく考えれば、アイルランドにいた時には何をするにも英語でのやり取りが必要で、
その全てが私にとってはレッスンでした。
しかし、日本で暮らすとなると、
日本語を使って働き、日本語を使って日常生活を送ります。
私の住んでいる地域では、外国人をあまり見かけず、
英語を話す外国人を探すとなると英会話教室に通うなどの高額な投資は不可避でした。
英語力が足りなさに悔しさを感じながらと帰国し、
英語力を絶対向上させたいと思っていた私には、
英語に触れられる機会があまりにも少ない日常が、
自分のやりたいことができないストレスを生み出すように。
ほどなくして、
「どんどん英語力を低下させて、私は何をしているんだろう?あのままアイルランドにいれば実践的で身に着く英語学習が毎日できたのに」
という気持ちが大きくなり、
「日本に帰ってきたのは間違いだったかもしれない…」
と思うようにもなりました。
②長引くコロナの影響で今後のプランが立てられない
2021年前半には英語圏の国へ渡航し最後のワーホリに挑戦するつもりでいましたが、
パンデミックの影響により夢は叶わず終わってしまいました。
代替案としての具体的な渡航プランも立てられないまま、
「ワーホリの上限年齢である31歳を迎えてしまった」
のです。
それ以降、何を目標に過ごしていくのが良いのかと、
今後の自分の人生について悩むようになりました。
海外で自立した生活をしていきたいと思っているのに渡航プランが立てられず、
日本での生活にむしろ慣れてしまった自分に、
「こんなはずじゃないのに!」
と苛立ちを覚えるようにも。
😥こんなふうに目標を持てないまま日本に居ることになるのなら、「アイルランドにいたほうが自分にとっては良かったし、幸せだった」と何度も思いました。
もともと私は、
何かを思い立ったら実行することが好きであり得意なタイプで、
頭脳派ではなく行動派。
アイルランドでは、
とにかく何事も行動に移すことで新しい人との出会いがあったり、
仕事が見つかったりと良い結果を手にしてきました。
今回も、今後への希望を持って帰国したはずが、
考えるままに行動に移せず足止めを喰らうことの多さが目立ち、
日本に帰ってきたからこんな目にあっていると思ったこともありました。
🤔何よりも、アイルランドにいたころに感じていたような刺激的で生産的な時間が日本では送れず、それに対する寂しさや物足りなさを強く感じていたんですよね。
③他人の目を気にする生活に逆戻り…生きづらい毎日
アイルランドでのワーホリ中、
思っていること
考えていること
は自ら口にしなければ、相手とコミュニケーションがとれませんでした。
というか、相手に理解してもらうためにも、
自分の考えや思いを口にするのは当たり前だったんですよね。
ですが、日本に本帰国して驚いたのは、
多くの人が思いを口にしないこと。
常日頃から周囲の反応を気にして遠慮しあい、
場の空気を読む
相手の気持ちを悟って振舞う
自分をへりくだる表現を沢山使う
こんな「当たり前」にはカルチャーショックを受けました。
しかし、これは、
アイルランドでの経験があったからこそ気づいたこと。
自分が日本で生活している時には気が付かず、
自分もそうであるべきだと思ってきた文化だと実感しました。
😅正直、はっきり口に出して言ってくれないと分からないのに…と本気で困惑したことも帰国後には何度もありました。
私にとっては、そうゆう文化に習うこと自体が、
「緊張するし、自分らしくのびのび暮らせない」
と、「生きにくい」と感じる要因の1つになりました。
ワーホリを経て自分自身の価値観が変化し、
せっかく、人目を気にせずに自分軸で生きられるようになったのに、
同調圧力
周りの反応に敏感であること=良いこと
こんな環境で生活することで、
ワーホリ前の「生きづらさ」に苦しんだ自分に戻ってしまいそうと不安を覚えるようにも。
④見えないプレッシャーがすごい
アイルランドにいるとき、私は沢山の失敗を経験しました。
その中で印象に残っているのは、アイリッシュマザーからよく言われた、
「いい?私たちは失敗から学んでいるのよ。次は気をつけなさいね」
との言葉です。
日本での経験上、
「失敗したら責められる、呆れられる」
と委縮することが多かった自分にとっては、
「え、見捨てないんですか?!」
と、心底驚きました。
そのため、アイルランドでは失敗を恐れることなく常に行動!
思いもよらぬところで成功体験を積んだりもしました。
その連続は、私自身を精神的に大きく成長させて、
自己肯定感・効力感ともに高めてくれたんですよね。
ところが、日本で生活を始めてからは、
「失敗したら…分かってるよね?」
のような、見えないプレッシャーを様々な場面で感じるように。
「まずはやってみる」が受け入れられにくい生活
に、「生きづらい」と感じるようになりました。
さいごに:帰国後の大変さは「自分が変わったからこそ」の葛藤なんだと思う
人生をかけて行くと言っても過言ではない、ワーホリ。
私の場合、自分の思うように自分を表現できたことで、
アイルランドでは居心地の良い時間を過すことが出来ました。
日本を離れ、自ら動いて行動範囲を広げたことが、
自分自身の新たな発見に繋がり、自分をもっと好きになったきっかけでもありました。
今振り返れば、
「現地でそのまま生活をしていても、全然大丈夫だったのに」
と思ってしまいますが、当時の自分は日本帰国がベストな選択だと信じて帰国をしました。
日本での生活を再開してから感じた、
「帰国なんかしなければ良かった」
と思ったほどの苦しい経験も、
アイルランドでの生活があったからこそ気づいた、日本での生きにくさ。
きっと、ワーホリ生活を経て、
「自分自身の価値観が180度変わったこと」
を経験していなかったら、気が付かなかった側面でしょう。
そう思うと、日本で感じた色々は、
「自分自身が外の世界を知って成長した証」
なのかもしれません。
そして、
新しい価値観を持つようになったからこそ感じる葛藤なのかもしれません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?