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ファッション系エッセイ

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「装い」について、ファッションにまつわる美学と哲学について書いたエッセイをまとめています。
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#コラム

柄柄協奏曲

柄柄協奏曲

物心ついた頃から柄が大好きだ。
大胆な花柄や個性的な柄、色合いも鮮やかでエッジが効いたものが特に好き。それは一体何の柄やら...みたいな謎めいたモチーフも好きだし、まさかそんなモチーフの柄もあるの?!みたいな発見があるのも柄物の楽しいところ。

この間ヴィンテージショップをウロウロしていたらカタツムリ柄を見つけて嬉しくなってしまった。しかもやたらリアルなカタツムリで、まさに大量発生でしかない状態の

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ファンシー⭐︎フレンズ現る

ファンシー⭐︎フレンズ現る

毎日毎日びっくりするぐらい暑くて、明らかに身体のエネルギーが奪われている。喉も身体も、なんなら心までカラカラになりそうだ。

なんだか今日は元気がないかも...。

ぐったりしながら電車に乗り込む。
効きすぎなぐらいのクーラーがむしろ心地よい。はあ、身も心もヘトヘトだ。夏バテかなあ...。

そんな私を天が見かねたように、素敵なワンピースを着たお姉さんがスッと、どこからともなく視界に現れた。

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ワンピースと旅して

ワンピースと旅して

ワンピースが昔から好きで、よく着ていたみたいだ。思えば母は手作りのワンピースを私に着せてくれていたらしい。小さい頃で記憶にはないのだけど...、その事実があるというだけで、とてもあたたかな気持ちになる。

ワンピースの良いところ。一枚でコーディネートが決まるところ。だけど小物次第で雰囲気を変えることができるところ。楽ちん。動きやすい。華やか。などなど。

夏にワンピースを着ていた私を見て、ゴールデ

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海と水着と私と

海と水着と私と

夏だ。真夏だ。皆が海に行きたいと言い、SNSには早速海に行った民たちが写真をばんばん上げている。またこの季節が来たんだなあとぼんやり思う。私は海には行かない。もう何年も海には行っていない。いや、嘘だ。十数年は行っていないだろう。

最後に記憶にあるのは...。
高校の修学旅行で沖縄へ行った時のこと。

ああ、そういえば実家がなくなる時にアルバムを持って帰ってきたっけ。

.........。

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パフスリーブが着たい

パフスリーブが着たい

パフスリーブ。それは袖が丸くふわふわと可愛らしい形状をしている。着る人の可憐さを引き立てるパーツである。

しかしなぜだか私が着るとガンダムになってしまう。なんだこの肩のいかつさと破壊力の強さは。おいおい着る人の可憐さを引き立てるパーツじゃなかったのかよ...?

と、数年前まで結構本気で思っていた。

大人になってパーソナルカラーや骨格診断を参考にしたり、体型も思考も変わったり。時を経て、私の「

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試着室で想うこと

試着室で想うこと

お洋服を買う時、私は必ず試着をするタイプ。
自分の中で以下を基準に買うor買わないを決めている。

①手持ちの服や小物と合わせられるか
②ときめくか
③一瞬でも迷ったら買わない

若い頃はバイトで頑張って働いて得たお金を何でもかんでもファッションに注ぎ込んで結局「服はたくさんあるのに着る服がない!!涙」状態に陥っていた。

断捨離も大切だけど、そもそも買う時にきちんと判断できれば物やお洋服はやたら

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誰かのガールフレンド感

誰かのガールフレンド感

友達と話す中で「誰かのガールフレンド感」のある雰囲気が好きという話になった。

これは私もとても共感できる...!と盛り上がったわけだけど、そもそも「誰かのガールフレンド感」って一体どこに感じるんだろう??

映画で見たことあるような雰囲気だったり、それを彷彿とさせるイメージがあるわけだけど。その正体って一体全体なんだろう???

「犬より猫」!
めちゃくちゃわかる気がする...!
あとなんだろう

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髪色をめぐる冒険

髪色をめぐる冒険

今まで一体何度髪色を変えただろう?
茶髪、金髪、銀髪、ピンク髪、青髪、紫髪、緑髪...控えめに言ってこれくらいだろうか。

私にとって髪色を変えることは気分転換みたいなものだった。全く別人のように変身できるたびに、わくわくもしたし安心もした。新しい自分になれたようで。

そんな風に頭皮や毛根を痛めまくっていたのだけど、ある時に気がついた。

「私は一体、何になりたいんだろう?」

度々髪色を変えて

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いくつもの時間を超えて

いくつもの時間を超えて

夏は毎年欠かさず着ているアミアミの羽織り。これはおばあちゃんのお下がりでレトロなデザインがとても気に入っている。軽くて涼しいし着回ししやすい。可愛いだけでなく機能性も抜群なのである。

ちょっと古いものに魅力を感じる。
私はその時代を知らないけど、どこか懐かしく感じたり、愛着を持ったりもする。

ある人が「今の時代はどんどん新しいものが出てくる。だからこそ古いものが逆に新鮮に感じたり斬新に感じたり

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お気に入りのイヤリング

お気に入りのイヤリング

これはお気に入りのイヤリングたち。

真ん中のうさちゃんイヤリングは特に気に入っている。お店で見かけた瞬間、目が合ってしまい一目惚れしたものだ。

ねえ見て、この明らかに具合の悪そうなグロッキーな色合いのうさちゃんズ。そして抱えているのはお菓子なのかお薬なのか...

見れば見るほど、真顔なのか微笑を浮かべているのかよくわからない。だけども、それでも、やっぱりああ可愛い。

この絶妙なアンバランス

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