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今年読んでよかった本

こんにちは。もう12月半ばということに驚きを隠せず、私の部屋だけでも11月で止めておきたい…と頑なにカレンダーをめくらないほまれです。

1年の終わりで、しかもクリスマスというビッグイベントがある12月は、1年の中でも異色を放っていると感じます。私はちょっぴり苦手です。「あれもできなかった」「これもできなかった」と、この1年間にできなかったことが積もり積もっていくからです。

ならば、ここでは「できたこと」を書こうじゃないか。

私はすぐに否定的な考えをもってしまうので、せめてここでは自分を肯定し、褒めてあげたいのです。

私が今年「できた」ことは、ずばり「読書」です。
読書ができた…って日本語としておかしくないか?という感じですね。

飽き性の私が、この1年間ほとんど毎日本を読み、読んだ感想を記入し、時にはnoteに感想を投稿し…とひたすら本に触れた1年でした。

そこで今回は!!!(唐突だな)

この1年間に読んだ本の中から独断と偏見で「読んでよかった」と思った本を紹介します。さっそくいきましょう。

『正欲』朝井リョウ著
こちらの作品は以前「100冊の中から選ぶおすすめ本」でも紹介しました。自分の中に「当たり前」にあった価値観や常識を覆され、「お前もわかったようなことを言っているだけだ」と強く指をさされました。みんなが「当たり前」のように共有している「多様性」を根本から見つめなおし、社会に訴えかける。世界が「多様性」なんかで片付けられるほど簡単ではないと気づかされた一冊です。

『夏物語』川上未映子著
こちらは、みんなが当たり前のように通過していく「出産」であったり「子育て」であったりを立ち止まって考える作品です。私はこれを読んで世界の見方が変わりました。自分の産まれてきた意味や理由なんかも、別視点から考えられるようになりました。「子どもを産む」の言葉に秘められた残酷な欲望は、あなたをどんな気持ちにさせるのでしょうか。

『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ著
今年の本屋大賞受賞作です。私がこの作品を読んで考えたことは「聞こえないほど小さな声を聴くことの必要性」です。苦しいことでも辛いことでも、嬉しいことでも同様です。誰にも届かず発せられている声を、私たちはどのくらい見つけることができるのか。何も発することがないのなら、発せられないのなら、口ではなく耳を使い、聞こえない声を見つけ出して聴くのです。

『流浪の月』凪良ゆう著
昨年の本屋大賞受賞作です。見えないもの、名前のないもの、形がないものを人は認めたり、理解したりしません。ですがこの作品を読むと、きっと誰もがそれを認めてしまう。生きていて考えることが難しい問題を、小説という別世界で訴えかけてくる。映画化も決まっている作品です。多くの人の手に渡りますように。

『三行で撃つ』近藤康太郎著
こちらは小説ではありませんが、文章を書くことが好きな人、日頃から文章を書いている人は読んでいて損がない一冊。ただ単に「文章の書き方」を説明している本ではなく、「文章を書くことは如何なることか」を根底から見直していきます。これを読んで私も「妥協しない文章」を書こうと意識するようになりました。

以上5作品でした。

もちろん、この5作品以外にも出会えてよかった本は沢山あります。それこそ紹介していたらキリがないほどに。今回紹介したのはただ好きな作品というより、「何かを学んだ」作品でした。

本当に多くのことを吸収した一年でした。今までの自分は何を考えどう思って毎日を生きていたのか、それすら思い返せないほどに、今は頭の中がパンパンです。
娯楽の読書でもいい、考える読書でもいい、学ぶ読書でもいい。自分に合った、自分の好きな読書を来年も続けていこうと思います。

最後までお読みくださりありがとうございました。
今年もあと2週間ほどです。後悔なく新年を迎えたいですね。


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