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今年の夏越の大祓

ここ1、2ヶ月、何だか身体が重い。
寝付きも悪ければ目覚めも悪い。
なんとなくやる気も起きないし、食欲も落ちてきた。
梅雨に入って気候が変わったことも影響してるとは思うけれど、原因は恐らくこれだと思います。

――――邪気

「邪気」
①病気などを起す悪い気。悪気。
②悪意。
――――広辞苑より

HSPを言い訳にする訳じゃないですが、周りの空気を敏感に読み取り、空気が悪くならないように立ち回ろうとする性質があるので、どうしても人に振り回されます。

また先日読んだ文献で、HSS型HSPさんは「全体最適」の性質があるようで、今回の疲れはこれも相まったか、と。
(要するに自分のキャパ以上に部署運営に関する仕事をやりすぎました。)

「全体最適」というのは、企業や組織、システム全体が最適化された状態を示す言葉なのですが、どうもかくれ繊細さんは、自分の関わるユニット全体が丸くきれいに収まるためにどうしたらよいかわかるし、かつ、そこが円満に機能するための役割を担う動きをします。
――――時田ひさ子(2020)「その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません」p.206

去年も丁度5、6月頃に体調を崩して少しお休みを頂きましたが、そのときも人間関係が原因でした。
これは見過ごしてはいけないサイン!
人に振り回され、人の悪意や様々な感情、考えを(無意識に)取り込んでしまった私が、これ以上不調に陥らないためにできることってあるのだろうか…
そう思っていた時に、下記の記事を偶然読む機会がありました。
(素敵な記事で、読み終えた後に清々しい気持ちになりました。)

これだ!

困ったときの神頼み!

という事で、安易な発想ではありますが、溜まった邪気を祓いに行くことにしました。

※予めお伝えしておきますが、私は特定の宗教を信仰してる訳ではありません。
お正月は神社で初詣をし、不幸があったときには寺院で葬式をし、結婚式は教会式(キリスト教式)を選択した人間です。
今回の記事も、宗教を信仰して取った行動と言うよりは、日本に根付いている神道の文化に触れてみよう、と言う感覚で行っています。

夏越の大祓とは

3、4年前、金沢に出張に行ったときにたまたま寄った尾山神社で、偶然茅の輪くぐりを見かけたのが夏越の大祓を知るきっかけでした。
(ちなみに今回の写真もその時の尾山神社の写真)
夏越の大祓とは、全国の神社を束ねている神社本庁によりますと、このような行事だそうです。

大祓は、我々日本人の伝統的な考え方に基づくもので、常に清らかな気持ちで日々の生活にいそしむよう、自らの心身の穢れ、そのほか、災厄の原因となる諸々の罪・過ちを祓い清めることを目的としています。
(中略)
年に二度おこなわれ、六月の大祓を夏越の祓と呼びます。大祓詞を唱え、人形(人の形に切った白紙)などを用いて、身についた半年間の穢れを祓い、無病息災を祈るため、茅や藁を束ねた茅の輪を神前に立てて、これを三回くぐりながら「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶというなり」と唱えます。



「身についた半年間の穢れを祓い」

わー!

まさしく!

今の私にぴったり!

半年で溜まりに溜まった何か悪いものを祓いに行こうではないか!と今年本厄の私は意気揚々と、どこの神社に行くか考えることにしました。

邪気を祓おう

真っ先に思い浮かんだのは、今年の初詣で本厄のお祓いをしてもらった神社。
こんなご時世なので遠出は憚られるし、電車でそんなに時間もかからず行けるので即決となりました。

夏越の大祓は通常6/30に行われるのですが、急に思いついた行動なので、普通の平日だった6/30はもちろん出勤日。
ただ偶然7/1がお休みだったので、元来アバウトな私は「1日くらい誤差だ」という事で、7/1を決行予定日としました。
(ホームページを確認したら、茅の輪くぐりは7/4まで設置してるとのこと。よしよし。)
普段なかなか休みが合わない夫も、偶然7/1はお休みだったので、2人で清めに行くことに。
しかしいざ前日になり、まさかの出来事が…

――――関東地方、大雨予報

さすがに大雨の中を行く気になれないという事で、7/1の夏越の大祓は前日に急遽延期となりました。
ちなみに、その日の記事がこちらです。

やる気満々だったからこその急転直下。
この日一日のやる気が、一気に削がれました。

別日開催を検討しますが、日程的にはもう7/4しか空いてない…
けれど週間天気予報は非情にもずっと雨ばかり…
雨の日に外出するのも、気が進まない。
さすがに7/5以降は「誤差すぎだろ!」ときっと神様も思うだろう…

――――今年はもう、諦めるしかないのか…

――――いや、ここで諦めてはいけない!

これ以上邪気に振り回されたくはない!と一念発起し、7/4は(台風並みでなければ)雨天決行という事で、実行することにしました。

少しは運もあった

7/4 当日。
朝からしとしとと雨が降っていましたが、なんと雨が上がる瞬間が!
今しかない、と慌てて家を飛び出し、電車に飛び乗りました。
神社へ到着すると、先ほどまで雨が降っていたにも関わらず、茅の輪くぐりを待つ人たちの列が。
雨は上がっていたのですが、今にもまた泣き出しそうな空模様。
一刻も早く茅の輪をくぐって、お参りをして邪気を祓いたい。
何より、傘を持ちながらの茅の輪くぐりはしんどい!
早く早くと念じているうちに自分の番が回ってきて、無事に茅の輪くぐり、そして参拝を済ませることができました。

参拝を終えて拝殿から横に逸れようとしたその時、大粒の雨が一気に降りだしました。

――――あ、私持ってるわ…。

その神社は、拝殿は屋根がありますのでもちろん濡れませんし、拝殿から境内を出るまでも屋根が続いている造りなので、つまり茅の輪くぐり以外は濡れずに境内を出ることができます。
邪気溜まりまくりだと思っていたのですが、どうやらこういうところでは運を発揮したみたいでした。

邪気、その後

さてさて。
色々あった夏越の大祓ですが、肝心の邪気がどうだったのか。
その後の様子を少し報告します。

実は今日もプリプリしながら仕事をしています。
自分のペースでできないのが、この仕事の難しい所。
溜まった邪気は祓えたかもしれませんが、新たな邪気が溜まってきそうです。
やはり邪気は神頼みだけでなく、自分で振り払う術も身に付けなければいけないのでしょうね。

自分でできることは自分で。

でないと神様もパンクしちゃいますよね。

ただ今回、こうやって日本古来の行事を経験できて楽しかったです。
ひたすら仕事のことで頭がいっぱいだった毎日でしたが、少しでも仕事以外に目を向けることで、気分転換になりました。

心に余裕がないときこそ、意識的に気分転換を心掛ける。
これが自分なりにできる邪気祓いなのかもしれません。

もしかしたら神様は、夏越の大祓を通してこのことに気付かせてくれるチャンスをくれたのかもしれませんね。

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