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【短歌一首】 うろこ雲連れし朝日にまぶた閉じ刻まん秋の概日リズム

うろこ雲
連れし朝日に
まぶた閉じ
刻まん秋の
概日(がいじつ)リズム

朝から「鱗(うろこ)雲」が東の空に広がっている。
鱗雲は、たくさんの雲の小さな塊が魚のウロコのように並んでいる雲で、鰯(いわし)雲、鯖(さば)雲、羊雲などとも呼ばれる。

うろこ雲

うろこ雲は秋の季語でもあり、秋の高い空にうろこ雲が出てくるといよいよ本格的に秋が到来した感じを受ける。

気象用語では「巻積雲(けんせきうん)」というが、巻積雲が出てくると天気は下り坂になるとのこと。

規則正しく並んだうろこ雲

毎朝、太陽が出ている時には朝6時台にベランダに出る。 ベランダの亀二匹(ともに24歳)に朝食をやり、その後10分ほど空を観察している。その時にはヨガや軽い体操を行ったりするが、体を動かすことが目的というよりも、朝日を浴びることでいわゆる「概日(がいじつ)リズム」(サーカディアン・リズム)を整えることが狙い。

朝日を受けて目を覚す

概日リズム】(circadian rhythm)
生物体に本来そなわっている、おおむね1日を単位とする生命現象のリズム

広辞苑

人も脳や体に固有の体内時計があり、そのリズムは24時間周期の外界の変化に同調しているらしい。このリズムが崩れると例えば、睡眠障害が起きやすくなる。

うろこ雲の中の太陽

人体では、朝日を浴びてから14〜16時間後に眠気を促すホルモンであるメラトニンが脳内に分泌されるので、朝日をきちんと浴びることは朝の目覚めを呼ぶとともに、夜の質の良い入眠と熟眠を促す。

雲間に揺れる太陽

今年は史上最も長く暑かった夏で、その影響でどうしても睡眠が乱れがちだった。秋の本格的な到来とともに、自分の体内の概日リズムを整えて、秋の夜長に深くいい眠りを確保したい。

南の空

普段行っているメンタルヘルスのカウンセリングやキャリアカウンセリングでも、クライエントの睡眠の状況については必ずと言っていいほど確認をしている。専門家の中には、「最大のストレス・コーピング(ストレス対処法)はいい睡眠です。」と断言する人も多くいる。そのくらい人間にとって、生き物にとって睡眠は元気に生きていく源になるもの。

夜が長くなり、涼しくなるこれからの季節、朝にしっかりと太陽を浴びて、夜は夏の睡眠負債を少しずつ返済しながらしっかり眠って英気を養ってきたい。

猫間英介



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