猫間英介

「自分を活かす、他人を活かす、組織を活かす」を基本理念として幸せな人生のために統合的な…

猫間英介

「自分を活かす、他人を活かす、組織を活かす」を基本理念として幸せな人生のために統合的なカウンセリングとコンサルティングを実施中。趣味は音楽(歌、楽器演奏)、短歌、ヨガ、料理、旅行。企業人/キャリアコンサルタント/ファイナンシャルプランナー/メンタルヘルスカウンセラー。猫好き。

マガジン

  • 「歌うことは生きること」〜世界の歌に挑戦〜

    ジャンルを問わず、自分が心動かされる世界のいろいろな歌を歌うことに挑戦しています。歌を本格的に習い始めて12年。歌うことは生きること。人生の最後の日まで好きな歌を歌っていきたいと思います。

最近の記事

【短歌一首】 花語る吾に隔世の感持てる友ら及ばぬ短歌の雅

久しぶりに昔の友達と会って話をしていると、みんな私が短歌を詠んでいることに驚く。これまで短歌が好きなことや、短歌を詠んでいることなどについて、あまり自分から積極的に話題にすることはなかったので、多分、以前少し話していたとしても忘れているのだろう。 先日、友達と一緒に歩いているときに、道端や公園や民家の花をいちいち私が観察したり、愛でたりしていると友達がこう言ってきた。「お前が短歌やってて、しかも花の話をするなんて、昔のお前からは全く想像がつかない。あのお前がねえ〜。」と。

    • 【短歌一首】 街路樹が織りなす青のトンネルにペダル弾ませ疾風(はやて)とならむ

      街路樹の新緑が日に日に大きくなり、上の方の葉と葉の距離が短くなってトンネルのように見えるものがある。 それを見ていると、自転車で思い切り疾走したくなる。桜並木、けやき並木、イチョウ並木、などどれも素晴らしい。 東京駅の丸の内のオフィス街は昼間歩行者天国になっているときがある。ここの街路樹は新緑がまさにトンネルとなってずっと先まで続いている。思い切り自転車のペダルを漕ぎたくてウズウズするが我慢。 それにしても、新緑のトンネルは本当に気持ちいい。 猫間英介

      • 【短歌一首】 初夏の空若葉を透きて雲の花白く咲かせて吾をたばかる

        短歌は印象派かも。 久しぶりによく晴れた日に、定点観測している桜の木のそばを通った。新緑の中にまだちょっとだけ白く花が残っているんだな、などと思いながら写真を何枚かとって、スタスタ歩いて行った。 ところが、後から写真を見て驚いた。ちらほら残っていると思った白い花は、すべて葉の間に見える白い雲だった。 短い時間でなんとなく全体を見ていただけだったので、全く気づかなかった。 この日は久しぶりに晴れて、初夏の空に白い雲がたくさん浮かんでいた。 後から写真をよく見ると、上の枝

        • 【短歌一首】 藤棚に八重の桜は季をつなぎ散りて水面に花びら落とす

          短歌は節気セラピー。 鮮やかな紫色の藤棚。 藤は今まさに満開の時期を迎えている。 霧雨が降る中、周りの新緑もどんどん鮮やかになっていく。 藤棚の下に小さなプールがあり、その水面には花びらが花筏(はないかだ)となって浮いている。この花びらは、てっきり藤の花びらだと思っていた。 しかし、よく考えてみると藤の花はまだ満開でたわわに咲いているし、水面の花びらの色も少し違うように見える。 もう少しプールに近づきよく観察してみると、確かに一部には藤の花びららしきものがあるが、大部

        【短歌一首】 花語る吾に隔世の感持てる友ら及ばぬ短歌の雅

        • 【短歌一首】 街路樹が織りなす青のトンネルにペダル弾ませ疾風(はやて)とならむ

        • 【短歌一首】 初夏の空若葉を透きて雲の花白く咲かせて吾をたばかる

        • 【短歌一首】 藤棚に八重の桜は季をつなぎ散りて水面に花びら落とす

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        • 「歌うことは生きること」〜世界の歌に挑戦〜
          8本

        記事

          【短歌一首】 青き葉は窓に迫りて雨粒にしきりと揺れて吾に名を問ふ

          たまに仕事で鎌倉方面に来る。 時間が許せば必ずと言っていいほど、北鎌倉の喫茶店「吉野」に立ち寄る。 この日の鎌倉は雨が一日中降っていた。 雨の吉野も素晴らしい。新緑が雨に濡れてなお一層鮮やかに。雨と青葉の匂いも漂う。 この横の大きな窓のそばの席に座ることが多い。正面からの緑と横からの緑が本当に心地よい。 今回は初めて一番手前の席に座ることができたので、正面と左横からの新緑がパノラマのように広がっていた。 窓に迫るように伸びている草や葉は、おりからの雨を受け、雨粒の落下

          【短歌一首】 青き葉は窓に迫りて雨粒にしきりと揺れて吾に名を問ふ

          【短歌一首】 節気なきビルの工事の隙間にも花と葉匂ひて初夏を招きぬ

          短歌はレジスタンス。 東京駅付近に来るたびに、高層ビル建築と都市再開発事業のための大規模な工事現場に出くわす。 いつ来ても、地面に杭を打ち込む重機のハンマーの打撃音、工事現場から出てくるダンプカーやトラックのエンジン音、鉄骨や鉄筋の触れ合う金属音、ショベルカーが地面を掘る掘削音などに満ち満ちている。そこにはなかなか季節の移ろいを感じることができない。 工事現場のそばの高層ビルも、どれもそこそこ新しいものばかり。一体、いくつの超高層ビルが建つと再開発は終了するのだろうか。

          【短歌一首】 節気なきビルの工事の隙間にも花と葉匂ひて初夏を招きぬ

          【短歌一首】 潮溜り覗けば深き蒼たたへ水中都市に吾を誘ふ

          短歌はフォビア(Phobia=恐怖症)軽減セラピー。 幼いころから海に入るのがとても怖かった。なぜそうなのかは自分ではよく分からなかったが、とにかく家族で海に行ったときも他の兄弟たちは海に入ってはしゃいでいるのに、自分は怖くて入れなった。 そんな私を不憫?に思ったのか、よく祖母が砂浜に穴を掘って海水をためてくれ、その中に入って「僕の海」と言って私が喜んでいたと後から何回も聞かされた。小学生の頃にはプールで泳ぐのはかなり得意であったのに、海に入るのは相変わらず怖かった。

          【短歌一首】 潮溜り覗けば深き蒼たたへ水中都市に吾を誘ふ

          【短歌一首】 夕焼けを後光に列車ゆるり来て終着駅に帷下ろせり

          短歌は天候観察セラピー。 駅の改札を出て外へ向かう渡り廊下で、まぶしい夕焼けが目に飛び込んできた。見ると遥か彼方の夕日のど真ん中から列車が現れ、ゆっくりと、さらにゆっくりと駅に入ってくる。終点の駅に入る列車はどこかほっとしたような感じで、カタン、カタン、ダダッ、チチッと、その音の速度をどんどん遅くしながら駅に入ってくる。 まばゆい夕焼け空には、その中心に丸い太陽がある。まぶしいなあ、と思いながら見ていると、ゆっくりと入ってきた列車が駅のホームに止まるころには、すでに肉眼で

          【短歌一首】 夕焼けを後光に列車ゆるり来て終着駅に帷下ろせり

          【短歌一首】 上水の水面を渡る薫風に頬撫でられて緑萌え立つ

          短歌は季節セラピー。 雨の日と晴れの日を繰り返して、青葉はどんどん成長中。 そして、川の水と一緒になるといっそう鮮やかに映える。 光と水から栄養を得て、さらに川面を渡るそよ風に撫でられて、新緑はすくすくと育ってゆく。 頬を撫でてゆく風が本当に心地よい。 JR総武線の水道橋駅そばの水道橋から神田川(神田上水)をのぞくと、川の横手に穴のような、トンネルのようなものが見えた。水道橋にはよく来ているのに、今回初めて気づいた。これは「分水路」というものらしい。 分水路とは、大雨

          【短歌一首】 上水の水面を渡る薫風に頬撫でられて緑萌え立つ

          【短歌一首】 爽やかでなく清々し母の口ぐせ懐かしき葉桜の道

          短歌はノスタルジア&季節セラピー。 いよいよ初夏に入りつつある。 初夏の新緑は本当に五感に、体全体にとても気持ちが良い。 若葉の柔らかい緑、葉桜の葉っぱの匂い、葉擦れの音、新緑を抜けて顔や半袖の腕やくるぶしに当たる穏やかな風、全てが心地よい。 前日のどんよりした曇りから一転して快晴に。 子供の頃から、新緑、特に葉桜の季節になるといつも「あ〜、さわやかで気持ちいい〜。」と言っている。 ところが、そうすると亡くなった母がいつも口癖のように「爽やかは秋につかう言葉で、初夏なら清

          【短歌一首】 爽やかでなく清々し母の口ぐせ懐かしき葉桜の道

          【短歌一首】 春荒れは人寄せつけず江ノ島の薄暮にがらすき電車消えゆく

          短歌は天候鑑賞セラピー。 一昨日はせっかく休みを取って江ノ島に行ったのに、午後3時過ぎごろから春先の暴風雨(春荒れ)に見舞われた。 それまではたくさん見かけた外国からの人々も含めた観光客が一気にいなくなった。 傘をさしてがら空きの鵠沼海岸近くを歩いていたら雨足がどんどん強まり暴風雨になり、折り畳み傘がひしゃげそうになった。 観光客にとっては困った天候でも、波乗りをしているサーファーたちに取っては歓迎すべき風なのかもしれない。 雨宿りを兼ねて入った海辺のカフェもがら空き。

          【短歌一首】 春荒れは人寄せつけず江ノ島の薄暮にがらすき電車消えゆく

          【短歌一首】 花散りて人顧みざる桜木に若葉の息吹き堰切られたり

          短歌は季節セラピー。 今年の春は気候変動が激しく、桜の開花予報が二転三転したり、満開時期も大幅に遅れたりした。そのためつい先日まで満開の桜を眺めることができ、誰と会っても桜の満開の話が出るほと盛り上がっていた。 つい一週間ほど前までは桜は葉桜も増えつつあったが、まだ満開に近いものも見かけることがあった。 この一週間ほどで、堰を切られたかのように、一気に新緑の勢いが増してきた。 むせ返るよう若葉の葉叢には、大自然、大地の莫大な生命力を感じる。 それにしても、ついこの間

          【短歌一首】 花散りて人顧みざる桜木に若葉の息吹き堰切られたり

          【短歌一首】 同窓の円居(まどい)にたゆたふ時の河開会の辞は物故者を告ぐ

          短歌はノスタルジア。 ちょっと前に高校の同期会があった。すでに高校を卒業してから35年以上の歳月が経っており、同じ学年のメンバー全体で集まる初めての大きなイベントだった。 高校生の頃には携帯電話も、スマホも、インターネットも全くない時代。以前なら連絡網のアップデートもとても大変な作業だったが、今やSNSなどを駆使して企画・連絡・開催することがだいぶ楽にできる時代になった。すでにネットで繋がっている同期生も沢山いるのだろうが、リアル参加でここまで大規模な集まりは高校卒業後初

          【短歌一首】 同窓の円居(まどい)にたゆたふ時の河開会の辞は物故者を告ぐ

          【短歌一首】 秒針の刻み聞ゆる居間の梁きしめば吾の一人を知りつ

          短歌はマインドフルネス・セラピー。 こんにちは。 統合カウンセラーの猫間英介です。 たまに時計の秒針の音が妙に聞こえてくるときがある。それまで全然意識してしないのに、急に聞こえてくる。 そういうときは、大体、午前中が多い。季節的には、春先だったり、秋の入口だったり、寒さや暑さの激しい季節が終わった後の風や雨のない曇りや晴れの日。そして街全体もみょうに静かだな、と感じる日。  気持ちはハイでもローでもなく、ニュートラルな感じ。頭で何か考えていたり、何かに気持ちが動いてい

          【短歌一首】 秒針の刻み聞ゆる居間の梁きしめば吾の一人を知りつ

          【短歌一首】 猫の目にいかに映るや一命の無常を容れぬ人の世界は

          短歌はレジリエンス。 人を失くして人は悲しむ、苦しむ。 猫はどうなんだろう。 もう40年くらい読み続けている、「夕焼けの詩(三丁目の夕日)」や「鎌倉ものがたり」で有名な漫画家・西岸良平さんの作品では、たまに動物たちの死生観らしきものが描写されることがある。 人間が自分や他人の死を受け入れられず、悲しみ、苦しみの中にあるときに、猫や犬たちが無表情でじっと人が泣いたり、亡くなるところを見ている。そして、「動物たちは自分の死も、仲間の死も、ただ受け入れ見つめているだけだ。」と

          【短歌一首】 猫の目にいかに映るや一命の無常を容れぬ人の世界は

          【短歌一首】 サックスのコールに列車のレスポンス遠慮無用の河原の稽古

          短歌はリズム&ブルース。 この4月から、久しぶりにサックス(アルトサックス)の練習を再開しようと思っています。サックスは大人になってから趣味で始めました。以前、カラオケBOXで練習していましたが、コロナ禍でカラオケBOXが利用できなくなり、その後サックス練習から遠ざかっていました。こりゃ、いかんと思いながらも、なかなか再開できずにいました。 サックスのキャリーケースもかなりホコリを被っていたので、丁寧に汚れを落としました。 サックスを吹く部分(ネックとマウスピース)は柔ら

          【短歌一首】 サックスのコールに列車のレスポンス遠慮無用の河原の稽古