【短歌一首】 背負(しょ)はれたきゴリラの母(orゴリラの父)の背の広さ子らに優しき腕と眼差し
短歌は生き物観察セラピー。
先日、上野動物園&両生爬虫類館に行ってからというもの、生き物好きマインドが堰を切られたように溢れ出している。このままだと動物や生き物短歌が多くなるなと思いながら撮った写真を眺めていると、また一首、また一首と。
動物や生き物には心の中の琴線を刺激してくるものがふんだんにある。今回はゴリラ。ゴリラも本当に魅力に溢れている。
上野動物園にいるゴリラは「西ローランドゴリラ」という種類で、中央アフリカ出身。現在、7人の家族構成。
ゴリラは筋骨隆々だが草食動物。
ゴリラの腸内には植物や果物からタンパク質を構成するアミノ酸を合成することのできる微生物がいるので、草食でもムキムキ。
成人のオスゴリラは原則的に単独で行動し、メスは群れで行動している。成人のオスゴリラはメスの集団に受け入れてもらえると、その集団の長として集団を統率する。
上野動物園のゴリラの家族の構成は、オスが2、メスが5の合計7人。このうちオスの1人とメスの3人は子供とのこと。子供も大きくなると親ゴリラと見分けがつかない。
窓越しにゴリラの子育てを観察。親ゴリラが子供のゴリラをあやしている。その背中とお尻は筋骨隆々で大きなマットのように広々している。親ゴリラが子供を見る眼差しは優しく、その腕は全てを受け止めてくれそうだ。背中に背負われてみたいような衝動に駆られる。
と、ここまで書いて、ふとこの親ゴリラはオスなのかメスなのかという疑問が頭をよぎった。ちょっと調べてみると、ゴリラのオスとメスの違いを見分ける方法でよくあるのは、
う〜む、この基準からすると、窓越しのゴリラは他のゴリラと比べてシルバーバックかどうか微妙なところだが、体は家族の中でもかなり大きく見えるな。まあ岩場のゴリラとは距離感が違うからこの点も定かではないが。そして、窓越しの人間という外敵に背を向けて子供を守っているようにも見える。
ということは母ゴリラだと思っているのはこちらの勝手な先入観で、父ゴリラの可能性も十分ある。 その場合には、冒頭短歌の「ゴリラの母」は「ゴリラの父」と読み替えが必要。
野生のゴリラの住処である熱帯雨林の伐採による面積減少や狩猟・捕獲によって、ゴリラは減少し、現在は絶滅が危惧されている。
「西ローランドゴリラ(西ゴリラ)」は、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストにおいて、ごく近い将来に野生での絶滅の可能性が極めて高い「絶滅危惧種ⅠA類」に指定されている、と動物園のゴリラ居住区のそばに記されていた。
猫間英介
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