見出し画像

資本論から遠く離れて

マルクスの著作は、高校時代に「フォイエルバッハに関するテーゼ」を読んだのが最初だと思う。やはり例の名言が印象的だった。

大学生になって『共産党宣言』、「疎外された労働」、そして『ドイツ・イデオロギー』の一部分を読んだ。初期の疎外論は抗し難い魅力がある。

大学院時代には『資本論』を読み始めたが、第一巻の途中で中断したままである。

その数年後、経済理論から離れたものに当たろうと思い、『ユダヤ人問題について』と『ゴータ綱領批判』を読んだ。

今は、なにやら評判が良い『ルイ・ボナパルトのブリュメール一八日』に挑戦している。だが、何故そんなに推す人がいるのか、まだよく解らない。

『ゴータ…』のほうが簡潔かつ直裁的で好きかもしれない。一見よさげに見えてしまうラサール派の主張を斬りまくるのが圧巻だ。痛烈な批判の根底に、自らが打ち立てた経済理論への確固たる自信が窺える。

今後いくつか読破し、だんだんと『資本論』へ接近・到達する見込みだ。今から楽しみである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?