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親の顔より見たインコとモモンガ『空飛び猫』

やあ、僕だよ。
今日日、SMAPの「セロリ」をカラオケで聞くこともなくなった。

育ってきた環境が違うから好き嫌いはイナメナイ
夏がダメだったりセロリが好きだったりするよね

僕は「セロリ」を聞くと「異種」間交流の尊さを思うんだ。
この「異種」というのは「セロリ」で言うところの地元の全然違う男女だけでなく、価値観、国、時代、文化、遺伝子云々、あらゆるものの差異が少しでもある種族を指してる。

差異の擦り合わせや駆け引きが「異種」間交流の醍醐味であって、理解しきってないからこその繊細な関係が僕は大好きなんだよね。

今日の一冊にそんな意図があるかどうかは分からないけれど、色んなことのメタファーになりうる話だった。

君の隣にいる人が「同種」だって胸を張って言えるかい?
もしかしたら全くの「異種」かもしれないよ。ふふふ。

さあ、始めようか。
今日も楽しんでくれると嬉しいな。

本作あらすじと感想

普通の母猫「ジェーン」は4匹の子猫を出産するが、その子猫たちはみな翼を持っている。
母に別れを告げられ、劣悪な環境から飛び立った4匹は自分の居場所を見つける旅に出たという内容。

個性豊かな兄弟姉妹の子猫たちの可愛さが、細やかなタッチの挿絵によく表れている絵本である。
作者はル=グウィン氏。翻訳は偶然にも村上春樹氏だった。
長文もジャズも青年も出てこないためか、村上節は控え目で良かった。

ル=グウィン氏は『ゲド戦記』の作者で、SF作家のようだ。
のちに知ったが、どうやら背景や架空の技術より人種を描くのが得意な人らしい。

道理で「羽の生えた猫」なのである。
作中で彼らは二つ差別を受けていた。一つは「ツグミ」ら小鳥たちから翼を持っていることについて。もう一つは「フクロウ」から猫であることについて。
彼らが「空飛び猫」として存在している限り、どちらも変えられない人種的要素だ。

この人種的要素に差別的な「鳥」たちと違って、「にんげん」は好意的に接する。
そして母猫も子どもたちに優しい「手」を見つけた時の作法をきちんと教えている。

終わり方が中途半端だなと思ったが、続編がいくつか出ているみたい。
彼らの行く末が気になるから今度読んでみようかな。

セキセイインコと夫

度々僕の記事やTwitterに出てくるセキセイインコメスは、夫の近くにいるのが好きだ。

夫は薄着なので彼女に肩に留まられると、するどい爪がくい込む(癇癪持ちの彼女は頻繁に爪切りをすると過剰に負担がかかるため、最低限しか出来ない)らしく、我慢しきれずに振り払うことが多い。

それで仕方なく僕の肩や膝に留まるのだけれど、しばらくするとどうしても夫が気になってまた留まりに行ってしまう。が、振り払われて戻ってくる。
放鳥中は大体その繰り返しだ。

さすがの彼女も夫がうたた寝をしている時は空気を読んで、腕や顔に留まることはしない。
ただ、枕元の近い距離からじっと見つめながら起きるまで待っている。
定期的にさらに距離を詰め、髪の毛を食むので「それ以上近づくと怒られるよ」と声掛けしてやると、ごにょごにょ言いながら元の位置に戻る。

昼寝中の夫に潰されたらいけないので、彼女が満足するか夫が起きるまでは、そこから動けない。
だから長いと2時間くらい、女一人メス一羽で太ったおじさんを眺めていることになるのだ。

何が彼女をそうさせるのか、これから先もきっと理解できない。

フクロモモンガと僕

深夜動くのであまり記事やTwitterには出てこない、フクロモモンガオスの楽しみは、毎日のえだまめと、腹やあごを撫でられることである。

自らの額を僕の頭に擦りつけ、自分の匂いがついたのを確認する(フクロモモンガの臭腺は額にある)と服の中に入って寛ぐのが彼の日課だ。
おかげで僕は彼と触れ合った後、服を着替えたり、場合によっては風呂に入らなければならない。

面倒な日課だが、以前一ヶ月程度ほぼ触れ合わずに過ごして脱毛気味になり、甘え鳴きや呼び鳴きが多くなってしまった。
フクロモモンガは思ったより大きな声で鳴くので、近所の人や彼に対する申し訳なさに苛まれる。

それで今は、餌のタイミングで撫でてやることにしているのだ。
彼のモモンガ生においてこの時間がどれほど重要なのか、僕に分かるべくもない。

産後入院中どうするか

母がここに来て「産後入院使ったら?」と打診してきた。
妊娠してからというもの、連絡が急増(僕が無職だからかも)し、あれやこれやとはりきっていたにもかかわらず、だ。

妹の第二子手伝いが1ヶ月に及んだから疲れてしまったのか。僕だってあなたの娘なんだぞ。
まったく姉妹間差別も甚だしい!

…などとは一切思わなかった。

というのもサポートが欲しい反面、うまの合わない母が、僕の家で長期間寝泊まりしたいと言っているのが懸念点であり、ここだけの話、お金さえ出してくれれば構わない(もちろん父と母の経済状況の許す限り)とさえ思っている僕にとっては歓迎すべき申し出だった。

正月にそれとなく「産後入院」の助成金の話をしていてよかった(もしかしたら上記に吐露した心情が顔に出ていたのかもしれない)。

それに母も、産後の疲れ果てた僕と四六時中一緒にいることに不安を覚えた可能性はある。
僕と彼女は親子だが、すでに人生の大半を別のコミュニティでそれぞれ過ごした「異種」であり、絶妙な距離感があるからこそ良好な関係を築けているのだ。

ある意味で毎日一緒にいるインコやモモンガより「異種」で、夫に至っては言わずもがなである。

産後入院は一週間が限度ではあるのだけれど、まるまる1ヶ月泊まろうとしていたのに比べればずっと負担は軽い。
産後の様子如何で、母に頼らず過ごすプランも見えてきた。 

僕も問題なんだが、いや、ほんとに、母と夫が一緒に寝泊まりする感じが全然想像つかんのだよなぁ。
そもそも夫は裸で寝具にくるまるのが好きなのに、パジャマを着る生活に耐えられるのだろうか。

まあ、その辺りも「異種」同士、探り探りやっていただいて。
僕も、夫も、ぬるま湯ばかり浸かっているしね。たまのストレスもいい方向に作用してくれればそれがいいよね。
 


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