映画観ながら寝るのなんていつ以来だろう『ジゴロインニューヨーク』
やあ、僕だよ。
365日、朝6時起きで0時までみっちり予定を組んで活動する人たちってどんな体力を持っているんだろう。
しかも彼らは食事や入浴の時間も短かったりするからね。
羨ましいけれど、僕にはどうも合わないみたい。
明日こそは何の生産性も生まず、ただダラダラと過ごす一日を入れないと次の予定に支障が出る可能性がある。
しかし僕が僕一人で動けるのもあと少しだしな。うーん、ままならないものだね。
今日も昼までの予定をこなし、そのご褒美に前からウォッチリストに入れていた作品を観始めたのだけれど、疲れのために途中で寝てしまったんだ。
「寝たのに感想めいたものを書くなんて作品に失礼では」と思う常識的な僕もいたが、その居眠りの心地よさと後悔を記述しておきたい欲求が勝ったので仕方がない(こうなった僕はテコでも動かないのだ)。
今日も、君が楽しんでくれると嬉しいな。
映画あらすじと感想
『ジゴロインニューヨーク』ジョン・タトゥーロ
アマプラで視聴。主人公「フィオラヴァンテ」が代々引き継いだ書店を潰したことで金に困り、友人の「マレー」の手引きで男娼稼業を始める。その内出会ったラビ(ユダヤ教の聖職者)の「アヴィガル」と恋に落ちて男娼稼業が立ち行かなくなる話だ。
原題は「Fading Gigolo」である。直訳すると『衰えゆく男娼』。こっちの方がしっくりくると僕は思うのだけれど。
ウディ・アレンの映画は「インニューヨーク」を付けないといけない約束事でもあるのか。
しかも説明欄にはコメディだと書かれていて、これがコメディなら凡そのヒューマンドラマはコメディだろう。
こちらも絵になる映画だったが、本作も負けず劣らず絵になる映画だった。それにしてもニューヨーク、しかもブルックリンはずるい。どこを切り取っても趣のある画面になる。
古い書店も、花屋も、安そうなカフェですらおしゃれだ(出てきてないけれどコンビニもおしゃれだと思う)。
しかもこの映画は音が心地いい。ジャズもそうだが、たまに差し挟まれるラディノ語(あるいは英語以外の言語)がいい。ジョン・タトゥーロの優しい声色が実にセクシーだった。
ユダヤ文化に全く馴染みのない僕だが、「ユダヤ教は縛りがめっちゃ多い」ぐらいの認識で楽しめる映画だと思う。
そもそも耳に気持ちいいだけで作品として価値がある。それに、シャロン・ストーンの「恋をしているのね」が美しすぎた。
セクシーな男を取り巻く美女たち、心地良い音、絵になる画面と大人の恋愛(かどうかも微妙な関係)が観たいならこの映画をおすすめする。
個人的には「ブルックリン版超綺麗でめっちゃセンスある東京カレンダー」みたいな感じだと思った。
ついにやってしまった
最初観始めた時、画面のあまりのおしゃれさに「これ、コメディか…?」と疑ったが、僕の直感は間違いでなかったように思う。
加えて、ジーン・アモンズの音楽と俳優陣の囁くような会話に僕はあくびが止まらなかった。
日が傾けばあっという間に寒くなるこの時期である。
無職やら妊娠やら模様替えやらで急な金欠に右往左往する最近の我が家。動物部屋以外で暖房をつけるか否か判断するのは難しい。
考えるのが億劫になった僕は分厚い布団を頭から被り、自身を温めることにした。
気が付くと、出会ったばかりの二人がすでに別れていた。
正直「映画を観る時に寝るなんてよっぽどつまらないのか」と普段の僕なら思っている。
けれど、つまるつまらないはまったく別の話として、こういう睡眠導入映画も存在するのもまた事実。
僕はそのことをすっかり忘れていただけなのだ。
明日は絶対に予定を入れない
読みたい本がたくさんあるし、観たい映画はこれだけじゃない。
夫も明日は休みだというし、どうせ彼は一日中ゲームかアニメかYouTubeにどっぷり浸かるはずだ。
それにかこつけて一日中くっついていてもいいだろう。途中で昼寝してもいい。
体力を回復するための日であるならば、なるべく夫以外の人と関わるのもよした方がいいだろう。
買い物も極力行かない。行くとしても1店舗のみとし、店員との接触がないような店とする。
実は今日いきなり、両親が近くに来たからと共に食事をしたのである(最近気軽に僕を誘いすぎだ、そろそろ何回か断ることにしよう)。
たった1時間半一緒にいただけなのに、非常に体力を消耗した。
もちろん彼らと僕の波長が合わないからというのもあるが、大体僕は夫以外の人間と共に過ごすこと自体、上手い過ごし方が分かっていない。
波長が合わないと過ごすのに疲れるのは言うまでもないが、波長が合いすぎるとそれはそれで楽しすぎて疲れてしまう。
30年も連れ添った体(文字通り一心同体)なのに未だに勝手が分からないなんて、僕が愚鈍なだけなのか人間の体が脆弱なのか。
冒頭に挙げた、バイタリティ溢れる人らはどんな風に予定を組んで休まず動くことが出来るのだろう。
やっぱり筋トレが正義なのだろうか。
出産を終えて半年くらいしたら、体力づくりのために筋トレ再開しようかな。
とにかく僕は明日、絶対に、予定を、入れない!
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