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読了!川村元気「世界から猫が消えたなら」


《粗筋》
郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。猫とふたり暮らし。そんな僕がある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告される。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は自分が悪魔だと言い、「この世界から何かを消す。その代わりにあなたは一日だけ命を得る」という奇妙な取引を持ちかけてきた。僕は生きるために、消すことを決めた。電話、映画、時計...僕の命と引き換えに、世界からモノが消えていく。僕と猫と陽気な悪魔の七日間が始まった。2013年本屋大賞ノミネートの感動作が、待望の文庫化!


《感想》
温かくて良い終わり方だったな〜。めちゃくちゃ好き。 "哲学"は大学の授業で最近扱って気になってたから、本書を読んだのをキッカケにかじってみようと思う。


《引用》
自由は、不安を伴う。人間は、不自由さと引き換えに決まり事があるという安心感を得たのだ。(P127)

僕はゆっくりと目をつぶる。泣きながら。でも無理やりな笑顔を作りながら。すると僕の心は温かく、穏やかになっていく。(P189)
 
(2021/8/20)

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