見出し画像

読了!花房観音「京都恋地獄」


《粗筋》
京都にひっそりと暮らす女性作家には、忘れられない男がいた。妻子がいながらも、女癖が悪く、夢を追いつづけた男は、彼女の身体と心に燃えたつような快楽の痕を残していた。夏のある日、取材で幽霊が見えるという老女に会う。愛する男を必ず喪うという数奇な運命に翻弄される老女の話を聞くうちに、封印したはずの愛の記憶が蠢きだす...。古都を舞台に、男女の愛欲と情念が絡み合うさまを、艶やかな筆致で描く。


《感想》
官能小説だと思ってたけど違かった😅
恋愛・ホラー小説。ホラー系は全く読まないから良い経験にはなったけど、やっぱり自分は得意じゃなかった。

イケてる官能小説が読みたい。擬音がほとんど使われていなくて、オシャレで衝撃的な官能小説特有の比喩表現で、文学的にゴリゴリ攻めてくる。そんな一冊を読みたい。オススメがあれば教えてください🙇‍♂️


《引用》
快楽を声とともに飲み込むほうが、悦びを感じられることも知っていた。いけないことをしているのだと自分に言い聞かせることで欲望を募らせるやり方も。(P14)

「実体験ですか?」と聞かれる度に、「じゃあミステリー作家は皆人を殺しているんですか?」と逆に問いかけたくなる。(P25)

愛さないくせに愛されようとするから女に恨まれて、その関係が破綻する様を何度も見てきた。女を泣かす度に、男自身も傷つく様も。(P73)
(2021/2/14)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?