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現役時代の失敗と浪人の成功の経験を基に語る「勉強ができない人」の特徴とその克服の方法

現役時代の失敗と浪人時代の成功体験を踏まえ、今回は「勉強ができない人」の特徴とその克服の方法について体系化・理論化してみよう。
現役生・浪人生を問わず、勉強を頑張っているのに学力が伸びない、成績が偏差値60から上にいけないという人はいないだろうか?
もし当てはまる人が少しでもいたら、与太話程度でも構わないので「なぜ勉強ができないのか?」として一度読んでみて欲しい。
よく「勉強には才能が必要でしょ?」という言葉があり、それは一面的にはその通りで、勉強には一定の才能とセンスがいる。

しかし、こと大学受験に関していうならばそもそも大学受験が可能なほどの才能もセンスもそれなりにあるはずだ。
それでも伸びない人の特徴までもが才能とセンスの差なのかというとそういうわけでもないだろう。
今回はそんな「勉強ができない人」の特徴とそれを克服するための方法について、私の経験も踏まえて語ってみる。
実際に役立つかどうかの保証はできないが、私の経験として思う勉強ができない人の特徴は以下の通りだ。

勉強ができない人の特徴10選

「勉強ができない」という人の特徴は実は才能でもセンスでもなく「方法」「意識」の部分にほとんどの問題点が集中している。
それでは具体的にどこが問題なのか、私が思う10個の特徴について述べてみよう。1つでも当てはまった人は要注意だ。

1、「なぜ大学受験をするのか?」という動機付けができていない

これが一番多いのだが、そもそも「なぜ大学受験をするのか?」という具体的な動機付けができていない人がほとんどである。
特に日本は「周りが大学行くから自分も大学に行く」という「長い物には巻かれろ」で何となく大学進学をする傾向が強い。
学ぶものがないならそもそも大学なんて高い学費を4年間も払って行くべきではないし、中卒や高卒で働いて手に職をつけるのも1つの手段である。
大学進学は決して就職予備校ではなく「学問研究」の場所であることを念頭に置いておかなければ失敗するであろう。

2、授業や宿題を漫然と受け流してそのまま放置している

現役時代の私もそうだったし友人にも多かったのだが、授業や宿題を漫然と受け流して「やっただけ」という既成事実のみが残っている場合が殆どだ。
特に女子に多く見受けられたのはいかに「ノートを綺麗に取るか?」「何時間勉強したか?」ということばかりに気を取られている子である。
ノートを綺麗に取るのはあくまで「要点=本質」を理解するためであり、そのノートを見て本質が理解できなければ本末転倒だ。
また、習ったことを定着させるための宿題なのに、それをやったまま放置しているようでは何も勉強していないのと同じことである。

3、「何ができて何ができないのか?」という自己分析をきちんとできていない

これが最も多いのだが、そもそも「何ができて何ができないのか?」という自己分析がきちんとできていない子は勉強ができない。
授業で学んだ中で「ここは出来ているけどここが理解できない」というのはどんな科目でも絶対にあるはずだが、ほとんどが授業を聞いて「わかったつもり」になっている。
大学受験は決して「わかったつもり」「なんとなくわかった」といった曖昧なものでは絶対合格できない、むしろ合格させないようにで仕組み化されているのだ。
就活であろうと受験であろうと経営だろうとスポーツだろうと、徹底した自己分析は大学合格のための初歩の初歩である。

4、具体的な目標設定と到達までのマイルストーンの組み立てができていない

これは現役のパッパラーと浪人で失敗するやつの双方に共通するが、具体的な目標設定と到達までのマイルストーンの組み立てができていない。
要するに「計画的な勉強」ができていないことであり、自分の第一志望と現在の自分の実力との差・距離感を正確に測れていないと必ず失敗する。
単に「東大合格」と口にしただけで近づけるわけではなく、その東大合格までの具体的な目標・ハードルの設定とそこに向かうための戦略は組み立てられているか?
人は具体的な道がはっきりと変えない限り自らを変えようとはしない生き物であり、それは受験生とて例外ではない。

5、足し算思考であれもこれもやろうとしている

これもありがちなことだが、足し算思考であれもこれもやろうとしている人はかえって勉強ができずいつまでも学力が向上しない。
よくクラスに「俺こんな参考書持ってんだぜ」とやたらにドヤ顔で参考書自慢をしていた参考書マニアはいなかっただろうか?
そういう輩はどんな参考書があるかという蘊蓄ばっか凄いが、「じゃあその参考書をどれだけ活用できているか?」まで思考が及んでいない。
「テニスの王子様」でいうテニス歴2年堀尾みたいなもので、実戦じゃ全く役に立たないうどん屋の釜(口だけで中身が伴わない)の典型である。

6、勉強時間と休憩時間のオンオフができていない

勉強が苦手・できない人は時間の使い方も下手であり、勉強時間と休憩時間のオンオフ・メリハリがきちんとできていない人がほとんどだ。
人間の集中力はそんなに長く続かず持って60分程度なのに、それすら知らずにひたすら勉強を詰め込むペース配分を弁えない人は少なからずいる。
そういう奴は大抵最初の瞬発力・爆発力だけは凄いが、それをきちんと長期で維持するだけの管理能力が不足しているものだ。
共通テストも二次試験も時間との戦いであり、ペース配分も含めてメリハリをつけながら内実のある勉強が必要となってくる。

7、誘惑物が周囲にあって、そちらに気を取られている

勉強できない人は大抵誘惑物に弱く、そちらに気を取られていることがほとんどであり、浪人生でも誘惑物に負ける人は多い。
一部の天才を除いて、ほとんどの受験生は意志薄弱で環境がきちんと整っていなければ誘惑に負けてしまうのである。
私がK予備で浪人した最大の理由はまさにこれであり、「誘惑物のない環境」があるかどうかで勝負は大きく異なるだろう。
また、机の上がゴチャゴチャと散らかっていて整理できていない人もそちらに思考を邪魔されている傾向が強い。

8、模試の結果に一喜一憂し、油断や慢心をしてしまう

これは現役と浪人の双方に共通するが、勉強できないやつの最大の特徴は模試の結果に一喜一憂することだ。
なんども言うように、模試の結果に頼るのは「ドラゴンボール」のスカウターに依存して負けるフリーザ軍の雑魚どもと同じである。
いくら模擬試験で点数が取れたところで共通テストと二次試験の本番で結果が出せなければそんなものは無用の長物だ。
実戦には実戦でしか分かり得ないことがあり、模試でA判定や高得点を取ったからといって油断や慢心をしてはならない。

9、生活習慣が不規則で、昼夜逆転気味の生活になってしまっている

浪人生に多いのだが、勉強できない人はやたらと徹夜で勉強したり昼夜逆転だったりと生活習慣が不規則である。
受験勉強に限らないが、やはり「健全な精神は健全な肉体に宿る」のであり、規則正しい生活習慣は大事だ。
ましてや物事を記憶するのにとても大切な睡眠時間を削ってまでやっても単に自分を痛めつけるだけでしかない。
そんなのは勉強とはいえず単なる徒労であり、生活習慣の乱れは最終的に試験本番の出来に直結する。

10、単なる機械的な暗記作業で「本質」の理解を疎かにしている

2とも共通するが、勉強できない奴のやり方は単なる機械的な暗記作業で「なぜそれをやるのか?」という「本質」の理解をおろそかにしている。
例えばスポーツでも、ただ闇雲に筋トレ・ランニング・素振りをすればいいわけでじゃなく、正しいやり方で意味を考えながら行わなければならない。
勉強時間を沢山確保しているのにできない人の特徴はまさにそれで、根っこの骨組みの部分を正しく理解するということを怠っている。
それだと単なる「点」の勉強に終始していて「線」の勉強になっておらず、どれだけ多くの量をこなしても質を上げなければ意味がない。

「勉強できない人」から「勉強できる人」になるための3つの方法

さて、ここまで「勉強できない人」の特徴を細々と挙げたが、これだけだと単なる批判・悪口でしかないので改善案を示す必要があるだろう。
あくまでも浪人した時の私の経験からではあるが、今でも通ずるものとしては結局以下の3

1、「何を勉強するか?」ではなく「何を勉強しないか?」という引き算思考で戦略を編み出す

これは私が浪人した時にやっていたことだが、「何を勉強するか?」ではなく「何を勉強しないか?」という引き算思考で戦略を編み出すことである。
特に東大京大早稲田慶応のような難関大になればなるほど、「どこで点数を取ってここは捨てる」といった選択と集中、またその判断力が大事になってくるのだ。
大学入試とはいえ、合格するだけなら別に入試で満点を取る必要はなく、合格最低点を超えればいいわけであり、そこから逆算して本番に到達できれば良い。
その方が具体的なマイルストーンが見えやすくなるし、本番に向けて道筋が大きくそれることがなく、最後まで真っ直ぐに駆け抜けることができるだろう。

この際に大事なのは「センター何割、二次何割」と大まかでもいいから科目別に取るべき点数を数値化して落とし込むことである。
私は「センターは英語190以上、国語が160以上、後は75点以上といった感じで本番で何点ずつ取るのか?ということを意識して勉強していた。
そうすれば今自分が勉強していることがその点数を取る為にやっているのだという風にハッキリするし、本番で実現しやすくなるのである。
勉強できない人の根本的な間違いが足し算思考にあるのであれば、その逆の引き算思考でやった方が案外うまくいくし内実のある勉強にもなるだろう。

2、あくまでも目標は大学入試本番であることを忘れない

これが一番大事なことだが、あくまでも目標意識は大学入試本番であることを忘れず、模試の結果に左右されないようにして勉強していこう。
受験生が最も辛いのは「勉強の成果が成績として反映されないこと」であり、私が浪人した時は正に秋学期からセンター直前まで全く成績は出なかった。
しかしそれでも本番までへこたれずにやってこられたのは「入試本番で成功すればいい」という思いがあり、意識を先に向けていたからである。
意識を下手に目先の模試に向けてしまうと、それこそ一喜一憂してできない自分に失望したりできる自分に現を抜かしたりしてしまう。

現役生も浪人生も多大なる不安を抱えながら勉強しているという事実は共通であり、決して自分だけが苦しい思いをしているわけではない。
たとえめぼしい成績が出なかったとしても焦ることはないし、そこのギリギリのところで踏ん張れるかどうかが合格か不合格かの分かれ目になる。
そのことさえきちんと忘れずにやっていれば、結果は何かしらの形で必ずついてくるし、これでうまくいかない人はいないのではないだろうか。
大学入試本番にベストを出せるような勉強体力・精神力をきちんと養っておくことで多少のことでへこたれない強靭な精神力が生まれるはずだ。

3、「やったつもり」ではなく「やった」と言えるまで粘る

そしてこれが最も大切なことだが、「やったつもり」ではなく「やった」と言えるまで粘って1つのことを突き詰めて考えることだ。
「やったつもり」と「やった」には大きな差があるし、もっといえば「やろうと思った」と「やった」ではもっと大きな差がある。
要するにインプットに終始するのではなくアウトプットも含めて最後まで粘りに粘って考え続けることが大切だ。
その為には1つの問題演習であっても「なぜその答えになるのか?」をきちんと自分自身で咀嚼・吸収して言語化する作業をやってみるといい。

勉強はただ闇雲に量だけをこなせばいいのではなく、その問題の「本質」「鍵」がどこにあるかをきちんとつかむ必要がある。
一見遠回りなようでいて実は一番の近道が「本質=骨組み」を理解することであり、その骨組みを自分で言語化してアウトプットできたら成功だ。
そしてそれを反射神経で「何度も見たよこの問題」といえるほどしつこく反復することによって、初めて知識が定着して本当の学力になる。
授業で教わることも課題で示されていることも、あらゆる問題に対して本質を理解しアウトプットできるまで努力しよう、

まとめ

今回は現役生・浪人生を問わず「勉強ができない人の特徴」と「勉強ができる人」になる為の方法について、経験も交えつつ語ってみた。
現役生も浪人生ももちろん試験の形や覚える知識量といった「ハード」の部分は変化しているであろうが、根源的な「ソフト」の部分はそんなに変わるものじゃない。
受験生だってあくまでも1人の人間だし、青春真っ盛りの時期を勉強に捧げる彼らの悩みは意外と時代性による影響はないのではないだろうか。
勉強ができるかできないかは才能だけではなく「意識」と「方法」によっていくらでも変化しうるものであり、これらを実践するかしないかで合否は決まるだろう。

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