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真面目にマリファナの話をしよう① 大麻が非合法になった背景。とある2人のアメリカ人が…?

※本記事は怪しい薬物や違法な製品を推奨するものではなく、科学的根拠を基にマリファナの健康利用について考察するものです。

先日、睡眠に関する記事を投稿したところ、読者の方からCBDについて賛否両論いただきました。
「良さそうだから買ってみた」という方もいれば、「それ違法なんじゃないの。本当に大丈夫なの?」という意見までありました。

睡眠についての過去記事。

改めて説明すると、CBDとはカンナビジオールのことで、要はマリファナ(大麻、カンナビスともいう)の有効成分
といっても毒性や依存性のない部分。
CBDのリラックス成分はうつ病やガン細胞に効果があるとされており、合法です。

マリファナ(大麻、カンナビス)と聞くと、日本では「ヤバい薬物」と認識されていますが、WHOを含めた世界の認識は変わりつつあります。
今回はそんな【マリファナの歴史と最近のトレンド、CBDの健康に対する影響】についてお話していきます。

この記事を書くにあたって、こちらの書籍を参考にさせていただきました。


●マリファナの歴史

そもそもマリファナはなぜ非合法になったのでしょうか。
「薬物は気を狂わせるから、マリファナを使って頭がおかしくなった奴が凶悪犯罪を起こしたに違いない!」なんて考えている人もいるのでは。

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結論から言うと、わがままな新聞社の社長と、正義感が強い捜査官、2人のアメリカ人が強烈なネガティブキャンペーンを行った影響でマリファナは法律で禁止されることになったのです。

実はマリファナが禁止されたのは歴史的に見ればつい最近のこと。
元はといえば、紀元前1世紀に古代ローマで執筆された『マテリア・メディカ』という薬学の世界的な文献に掲載されていたことが確認されています。
嗜好品として嗜まれるようになったのは16世紀頃からと言われています。

1920年代に入り、職を求めてメキシコからアメリカに移住する人たちが増え、それと同時にメキシコ産のマリファナがアメリカ市場に流通するようになりました。
1920年といえば、アメリカで禁酒法が制定された年(1939年に撤廃)。
その直後の1929年に大恐慌が始まり、「メキシコ人がアメリカ人の雇用を奪っている」という世論が大きくなっていきました。

そのような背景があり、メキシコ人に対するヘイトとメキシコから輸入されてくるマリファナへのヘイトが同一視されていきました。
医学用語では「カンナビス」でしたが、メキシコ人が使うスペイン語のスラングである「マリファナ」に呼び名がだんだんとシフトしていったのもこの頃。


●マリファナを禁止に追い込んだ2人のアメリカ人

当時のアメリカには、最大30社もの新聞社を傘下に抱えた「新聞王」の異名を持つハーストという人物がいました。
ハーストは、メキシコ革命で自身の土地を取り上げられた経験や、新聞紙の材料であるパルプ産業を麻産業が脅かすのではないかという私情があり、メキシコ人や、メキシコ人が好むマリファナを目の敵にしていました。
そのような事情があり、彼は自身の新聞社を使って大々的なマリファナのネガティブキャンペーンを行います。

さてもう一人、アンスリンガーという正義に燃えた男がいました。
アンスリンガーは「禁酒局」に所属しており、禁酒法をかいくぐって酒の密輸をする奴らを捕まえることに情熱を注いでいました。
しかしご存知の通り禁酒法は20年足らずで撤廃されてしまい、次に配属されたのが「麻薬局」。
そこで彼は、ヘロインやアヘンといった薬物よりも使用者が多く、功績を挙げやすいマリファナに目をつけます。
そして、マリファナを使って事件を起こした人の例を集め、これまた各メディアを使ってネガティブキャンペーンを行いました。

アルコール中毒で暴力や自殺事件を起こす人がいるように、これはマリファナに限った話ではありません。

しかし結果としてアンチマリファナキャンペーンは世論から連邦麻薬局に波及していき、1937年にはマリファナ税法が成立。
連邦麻薬局はこの法律を盾に製薬会社に圧力をかけ、1941年にはアメリカ薬局医薬リストからカンナビスが除外される、つまり実質的に禁止となったのです。


●次回予告

長くなったので一旦このへんで。
次回は【マリファナの効果や依存性】について。



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