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#83 百鬼堂農園(27) 野菜採れすぎ問題

 異例ずくめの台風10号だったが、熟したミニトマトがいくつか落ちたくらいで、わが農園には被害といえるほどのものはほぼなかった。被害に遭われた農家のみなさんにはお見舞いを申し上げます。市場の野菜が高騰しても払えるものはしっかり払おうと思う。農作物に正当な対価を払うべきだと強く感じるようになったのは、農園経営を始めてから。市場価格は安すぎるのでは、と感じるようにもなった。まあ高くても困るけど。

 採れすぎる。そういう問題があることは知っていた。

 ハツカダイコンは次々とできて飽きてきたので種をまかなくなった。涼しくなったらまた植えるかもしれないが。シソ(大葉)はどんどん増えて、手に負えない感じになり、ほったらかし。妻からリクエストがあれば採ってくる。

 オクラはどんぶり一杯食べられるほど好きだが、さすがに飽きてきた。飽きてきたことが信じられない。オクラは次から次へと実をつけ、どんどん大きくなって固くなるので、そうなると捨てるしかない。

こんなになると食べられません

 ミニトマトは本当においしい。甘く、歯ごたえがよく、味が濃く、香りのよいフルーツのよう。いくらでも今のところは食べられる。飽きないが、本当に本当にたくさん採れる。もともとは5株計1,000円程度であることを考えれば、元が取れすぎるといってもよい。

 家庭菜園における採れすぎ問題への対策には、三つの能力が求められる。「大量消費(大食い)能力」「保存加工能力」「おすそわけ能力」。これらの能力についてはいつかまた考察したいと思う。特に三つ目に関しては、自分のその能力のなさを痛感した。なかなかに深いものがある。

 最近は畑に行くのも少し嫌になってきた。まあそんな日もある。無理したら続かないので、のんびり秋以降の農事計画を考えていこう。のんびりなんてしていられない気もするが。

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