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ジェントルなハート


昨日姉とATMに行った。
中は激暑だった。
少し前から空調が壊れているらしい。

そこには警備員のおじさんが居て、椅子はあったけど飲み物を持っている感じでもなくて
真っ先に熱中症を心配してしまうような環境だった。
姉はATMを出た途端、
「あんなとこほんまに居なあかんのかな、可哀想」
と同じような事を言い出した。

「水も持ってなさそうやったよな、買っていってあげたら?」
と冗談半分で言うと
姉は本当にポカリスエットを買ったのだ。
そしてまたATMへ戻って冷たいポカリを手渡していた。
おじさんは最初こそびっくりした様子だったけど感激ですと言って嬉しそうな表情をしていた。


この一連の流れを見て、確かに感激だよなと思った。
全く関わりのない赤の他人から自分に優しさが向けられることは不可解なことだから、感激なんだろうなと思った。
例えばそこにいた警備員のおじさんが姉の友達だったら、ポカリをあげることは感激にはなれないはずだ。
友達が友達に優しくしてもらえるのはある意味当たり前でとても自然なことだからだ。
友達じゃないのに優しくできる、これは全然普通のことではない。
友達に至れり尽くせりの優しさを貰ったことがある人はかなりの数いるだろうけど
暑い中働いているときに全く知らない人からポカリを貰うみたいな経験がある人はあのおじさん以外に何人いるのだろう。

思えば自分も、赤の他人から優しくしてもらったことなんてなかなか思い出せない。
ちなみに私は高校からの下校中、自転車のハンドルが電柱にかすって大コケしたことがあるのだが、そのとき近くを歩いていた2人の方が自転車を起こすのを手伝ってくれた事があった。
大丈夫ですか?荷物重いし大変やなぁ🥲って労いまでしてくれた。
あのときのお2人、ありがとうございました。

今のところこれ以外に何も思い出せない。
みんなは知らない人になんかしてもらえたエピソードありますか?
なくても全然問題ないけどあったらとても素敵なことだし、今はなくても今後何かもらったりあげたりできたらいいですよね。

不満なことって無数にあるけど誰かがそれを労ってくれたり一言感謝してくれたりするだけで心が晴れたら良いなと思いましたすごく。
それをしてくれるのは基本的にいつも家族とか友達とか一定の関係がある人だけど、
関係が無い人が苦労を推し量ってフォローを入れてくれたら、そんなに衝撃的で優しい世界は他にないなと思った。

電車で席を詰めたら寄ってくんな!と怒る人が居る中で、知らない人さえも思いやることができる心が広がっていけば理想だね。
私も赤の他人の苦労を労える人間でありたいと思った。


感心していると、姉が頭が痛いと言い出して
鎮痛剤をあげようとしたが生憎持っていなかったので「バファリン持ってないわ」と言ったら、
「使えねえなあ!!」
と罵られた。怖すぎる。

なんと人格が複雑なことでしょう。
おふざけであることを願うばかりです。


まあ優しさは一過性のものでもあるだけあった方が良いと思います。。。

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