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〔小説〕朝起きたらアザラシになっていた その36~猫とタイムマシン

※この話はフィクションです。実在する人物・団体名とは何ら関係ございません。100%作者の脳内妄想のみで構成されています。

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朝起きたらアザラシになっていた俺は東京都文京区にある護国寺へ電動自転車を走らせていた。

久しぶりに自己紹介する。

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俺はアザラシ。この辺の景色を撮っている至って普通のアザラシだ。

キョン

まずさ、昔のライトノベル系アニメで聞いた「~普通の○○だ」は普通じゃないよね。

北北西に進路をとれ-side

ライトノベルに限らず古典名作でも普通の人が非日常な出来事や歴史の荒波にもまれる話は数えきれない。

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だからライトノベルに限った話じゃないよね。などと空想にふけりながら護国寺の急な坂を下るとスピードメーターが30キロを超え「ジゴワット」と表示されていた。

バックトゥザフューチャー-01

火花と爆音を立てて台風の目?みたいな空間へ突き進む。ブレーキかけるがもはや手遅れ。

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時計を見たら過去にタイムスリップしちまった!!

しかも3分前にタイムスリップとこれまた微妙。

でも、電車の人身事故を回避するには使えるかな?思ったが電動自転車で3分前にタイムスリップしても意味がないような…

「…四次元の軸があってだな」

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微妙な面持ちで電動自転車のスタンドを立てて留めると猫が俺にボディーランゲージも交えて立方体の縦軸、横軸、高さ軸、そして4つ目の軸である時間軸から成る四次元を語りだし…

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って、H・G・ウェルズの『タイムマシン』じゃねえか!

タイムマシン HGウエルズ

「気前よくエサをくれるお礼にお前の自転車をタイムマシンにしてやったぞ。気に入っただろ?」

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勝手に俺の自転車をタイムマシンにするな!

この流れは悪い予感がたくさんする。

映画のマッド・サイエンティストみたいに中東のテロリストだましてパクったプルトニウム使っちゃいないか尋ねたら。

バックトゥザフューチャー ドク

「軽量化を図るためにはプルトニウムしかないんだ」

電動自転車が原子力自転車にされちまった。

自転車の構造上、プルトニウムが放つ放射線の遮断は無理。

放射線 隔壁

俺、放射線浴びまくりじゃねーか!甲状腺ガンになったらどうすんだ!

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猫の説明では放射能から俺を守るため(・ω・っ)З(アザラシ)にされたことが判明。

(・ω・っ)Зの体脂肪が放射能から守る防護スーツの役割を果たしていると告げられる

カセットコンロ

猫のやろう!肉食獣だからカセットコンロで鍋にしてやろうかと思ったが。それを悟った猫が「鍋にしたら戻り方わからなくなるぞ」と俺を制する。

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自転車から放射能が出ているなら俺は定期的に自転車旅行しているので、

「行動範囲広いから、あちこちホットスポットになっててヤバいだろーが!!」

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カンニング竹山ばりのキレ気味で突っ込む。

猫に「その都度、仲間が除染している」と言われ。日本各地でいつも猫に出待ちされる理由が判明する。

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俺は「猫に出待ちされる程度の能力」を持つ能力者だと自負していたが、勘違いだった。

さて、どうしたものか?

つづく。



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