〔小説〕朝起きたらアザラシになっていた その14 永久脱毛と異世界転生
※この話はフィクションです。実在する人物・団体名とは何ら関係ございません。100%作者の脳内妄想のみで構成されています。
知らないメンズエステから「全身脱毛50%OFF」と印刷されたダイレクトメールがきた。
無理だよ!相手を選んでメールしろと小一時間ほど問い詰めたい。
彼女さんがIVO脱毛いってたけど俺のモッサモサ体毛を抜いたらキリがないので、もう朝の髭剃りも眉毛のお手入れもしていない。
つねに立派な麻呂眉なので公家だと言い張ることにした。
僕がヒレでフォローした育休旦那さんが異世界転生について書いてたので現世にアザラシとして転生?変身?した俺が目を通す。
育休旦那さんは
①努力不要
②不遇な人生
③ハーレム
の3点で解説してるが俺が動画サイト見て思ったモヤモヤをもっと言語化されていた。
これで俺がもう一つ思ったのはこいつら毛の手入れどうしてんだ?
俺はアザラシに転生?変身?したがチート能力があるとしたら
毛の手入れがいらん!
これに尽きる。
これまでの俺は朝になるとカミソリでひげを剃ったり美容院で髪を切ったり眉を整えたり鼻毛をカットした。
そうしないと平成まで連載されていた漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の主人公、両津勘吉(りょうつ かんきち)みたいになってしまう。
異世界ではどうやってスキンケアしてんだと長年の習性でリップクリームにヒレを伸ばす俺はたいへん気になる。
池上彰にお願いして「異世界ヘアケア」と「異世界スキンケア」を解説してくれないかな。
俺はこの現世界を生きてゆくから寝るとする。
さあ来い、来い、大いなる正午よ!
あ...その前にリンスインシャンプーしないと。
つづく。
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