みぎわ

スナックのオーナーママ 社会に生きづらさを感じながらも生にしがみつき、ようやく少しだけ…

みぎわ

スナックのオーナーママ 社会に生きづらさを感じながらも生にしがみつき、ようやく少しだけ息がしやすい場所を手に入れました 読んだ人の心が少しでも軽くなるような記事が書けたらと願っています

最近の記事

「あの子に貸したお金、返ってこないんだけど……」夜職とお金の貸し借り

「あいつ横領してクビになったらしいよ」 なんて聞いた日には、とんでもない事件だと思うのではないでしょうか。 まさか自分の働いている会社でそんなことが起こるなんて。 ○○さんが……そんな風に見えなかったのに。 どうしてそんなにお金に困ってたんだろう? 様々な憶測が駆け巡り、話題は持ち切り。 非日常に皆がそわそわするでしょう。 これが夜の世界となりますと、誰かが金持って飛んだなんて「昨日の強風であそこの看板倒れたって」程度の話。 毎夜酒場におりますと、お金のトラブルは尽き

    • 「接客って何をしたらいいの?」答えの見つけ方

      接客業に必要なスキルは何でしょう。 人当たりの良さ、忍耐力、それとも整った顔? 答えはありません。 私が新しくやってきたキャストに教えることは、お酒の作り方とお会計のつけ方、お店の開け閉め作業だけ。 もちろん私は自分の接客が正解だと信じて日々お店に立っています。 しかし同時に、正解が一つではないことも知っています。 「ママ、接客って何をしたらいいの?」 夜職未経験の子がやってきたとき、聞かれました。 「正解はないから、まず自分が仕事を楽しめるように接客してみて」

      • 「あなたのためだから――」美しき他責思考

        大好きな人がいたとして、その人のために何ができますか? 毎夜酒場におりますと、並々ならぬ恋愛事情を目の当たりにすることも。 尽くし尽くされ助け合い生きていく。 それが叶わなかったとき、あなたは何を思うでしょう。 愛する人のためだから、会う時間を作るために少し無理をしたり、本当はあまり余裕がないお金を奮発したり。 ご経験ありませんか? そして、相手の反応が期待にそぐわないと苛立ってしまったり。 尽くした時間やお金が膨らめば、愛情が憎しみに変わることすらも。 大好きだから、

        • 「普通に考えておかしくない?」の可笑しさ

          その考えは普通じゃないよ、とか、普通そんなことしなくない?、とか。 毎夜酒場におりますと、そんな言葉で誰かを否定する場に出くわします。 みなが当然のように口にする”普通” 実は私、この言葉が大嫌いです。 たとえば、多くの人と同時に関係を持つことは普通ではないでしょう。 同性を愛することも普通ではないですね。 次のあてもなく突然仕事を辞めることも普通ではありません。 では、それは悪いことですか? 相手を騙して多くの人と同時に関係を持つのは悪いことです。 同性を愛するのは悪

        「あの子に貸したお金、返ってこないんだけど……」夜職とお金の貸し借り

          「じゃあお前がやってみろ」は滅びの呪文

          お酒は時に素敵な魔法をかけてくれますが、取り返しのつかない劇薬となることもあります。 毎夜酒場におりますと、劇薬に倒れる人をみることもしばしば……。 さて、お酒の効果として、いつもよりお喋りになるだとか、なんだか楽しい気分になるとか、少し気が大きくなるとか。 自覚症状のある方も多いでしょう。 自分の話を何の気なしにしてみたら、聞いていた周りの人がアドバイスをくれることがありますね。 望んでいないアドバイスや耳が痛い話に少し嫌な気分になったとします。 何か言い返したい、そ

          「じゃあお前がやってみろ」は滅びの呪文

          マウンティングされても気分を害さない考え方

          マウントを取られたこと、ありますか? 多くの人が一度は経験していると思います。 毎夜酒場におりますと、マウントを取られたり、マウント取りたがりな人を見かけたり、よくあります。 マウントを取られてあからさまにムッとする人、言い返す人、もったいないですよ。 ムッとしなくて済む考え方があります。 まず、マウントに使われる言葉はほとんど客観的事実がベースです。 例えば、〇〇大学を出ているとか 年収〇〇万とか フォロワーが〇〇万人いるとか。 真偽はさておき、これらは客観的事実です。

          マウンティングされても気分を害さない考え方

          「自分が同じことされたらどう思う?」に潜む罠 

          円滑な人間関係を継続するために欠かせないもの、思いやり。 毎夜酒場におりますと、どうも、思いやりを勘違いしてしまった人をよく見かけます。 思いやりとは、相手の立場になって物事を考えることです。 このことは多くの方が知っているでしょう。 子供の頃、親や先生に叱られるとき、「自分が同じことをされたらどう思う?」と問われた経験、ありませんか? 自分がされて嫌なことは相手にしない。 大切な思いやりですね。 問題はこの後。 "自分はこれをされても嫌じゃないから、嫌がられても気に

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          お砂糖とスパイスと素敵な何かでできていた女の子の今

          私はお酒と煙草と素敵なお客様でできている。 夢が砕け散った女の子は、何度も人生を諦めそうになりながら安住の地を手に入れました。 子供に聞かせられるおとぎ話ではないけれど、大人に聞いてほしいおとぎ話。 私はとある繁華街で小さなスナックを経営しています。 スナックと言っても、女の子が横につくようなお店ではなく、カウンターにママ一人かお手伝いがもう一人。 あとはお客様同士で好きに喋るなり飲むなり歌うなりしてね、という放任主義なお店。 お若いお客様からお年を召されたお客様まで年齢

          お砂糖とスパイスと素敵な何かでできていた女の子の今