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詩学 3、心の自由 (芸術の書 断片)

3、心の自由


 詩において大事なのは心です。心は自由にならなくてはならない。心を自由にしていくことで、詩の流れを出して行くのです。詩はシンプルです。詩を書いていくに心を自由にして、いろんな世界を見ていく。目に見えない世界を見ていく。そういう型破り、枠にはまらない心のエネルギーの放射があるとき詩を書くさいに集中すると物凄いエネルギーをもって原稿用紙に挑むことが出来る。詩を書かない人でさえ心の自由が必要です。

 あらゆる宗教や社会の規範に忠実に従っていることは自由とは言えない。本当に自由になることが必要です。生きているといろんな鎖を魂にかけてしまいます。それを外していく道が人生には必要です。そして、心を自由にしていく自由こそ、真に悟りと言えます。万巻の書を読み、万巻の経典や聖典を読むこともある時期必要かもしれないが最終的にはそれらのものを外して自由になっていくことが詩人としての始めであるかもしれない。

 自由こそ真に悟りであるのです。自由の中にはいろんな感情を表現できる。真に自由になったときに愛の大切さを知るでありましょう。

 愛は、自由であります。自由になり、真に自由になったときに、愛の本当に大事なことを知るでありましょう。自由の中に愛があるのです。

 自由になったときに芸術家としての悟りがある。自分を真に許していける。欲望も、罪も、原初の罪も、原初にある古代の記憶もすべて許していける。そして、表現において自由自在になっていくのである。自由になったときに愛の感性に正直になっていける。人間は、真に自由になったときに、愛が心の奥底から湧き出てくる。そして、自分の心、魂に自由になった時に、詩が無尽蔵に出てくるのである。自由と愛を覚えるとき、その悟りを得たとき、詩が無尽蔵に心から湧き出る。詩人になるには、感性に自由になっていく。       

 

 芸術家は感性に自由である。それゆえに感性をとおして神のイデアを降ろしていくので、詩をもって表現するのです。言葉にできないイデアマテリアルを詩として解凍し表現して行くのです。感情を自由にして、罪も欲望も真に自由にしていく。そうやって、善悪を超えた美でもって、すべてを表現して行く。愛にも自由になっていくのです。これが、詩人にとって、感性でもって詩を表現し、そして心の自由が悟りであることです。

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