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芸術の書 断片 悟り 3、4

3、個性


 芸術の悟りにおける個性ということで語ってみようと思います。これは、とても重要になっていくことでありましょう。芸術をやっていて、一番楽しいのは、自分の作りたいものを作れるという創造作用にあるからです。自分の魂からの声を表現できれば、自分の描きたいものを書ければ幸せでありましょう。最初は自分の思ったとおりの作品が書けない時もありますが、それでも、自分の心と向き合っていけば自分の事を知ることができます。まずは、芸術創作をしながら、自分の魂と向き合っていくこと、いろんな表現や方法がある中で、自分の感覚と相談する。そこには、悟りに近づくご縁があることも最初の段階としてあります。芸術家は、作品を作ることによって自分を発見して、外界にある存在の影響によって、新たな発見をしていくのです。芸術は発見の連続であり、最終的には自分を知るにいたるのです。自分を知ってこそ、大胆な表現ができ、自信も湧いてきます。芸術家として、自分を最高度に完成させてこそ、自由な可能性がひろがって、いろんな縦横無尽な表現になっていくのです。個性の大事なことは、自分を知るという事です。自分の資質を知ること、そして、自分の可能性は無限にあることを知る。限界はない。日々自分の芸術制作をして、心も学んでいく。毎日何かしらの発展のため、努力を怠らない精神、自分の心に内在している可能性を引き出していく、自由になって鎖をはずしていく。芸術は、やはり努力によって、自分を発見して、制作をしていくことです。あと、知性への愛を大事にすること。知性と芸術は同一な可能性をもっていること。怠惰な状態で傑作は生まれない。芸術家としての個性は、制作の中で自分を修養し芸術家としての自分を作りて、個性を作って行くものであります。





4、自由な表現の可能性


 芸術における自由な表現の可能性という演題で語っていくことにしましょう。自由とは芸術家にとって最大に重要な課題であり、目標であるといえます。自由な自分を発見して、そこに自信が加わる事によって、大胆な表現が可能となっていきます。自由とは自分にある。それは世の中で生きているとどうしても規則とか法律とかで縛りができて鎖を足に巻いてしまいます。芸術は自由になり、開放して行く事です。芸術とは、自分の魂の開放です。開放していくと、大胆な色彩、表現が可能になってきます。自由とは魂を、心を自由にしていく事です。自由というバックグラウンドが無くてば、芸術家は育たないのです。芸術家の修養は、自由な精神を開眼することにあります。自由な精神から、自由な表現が可能となり、芸術家としての悟りが自由になる事です。そして、その自由は幸福であること。自由になり開放の精神を悟りしとき、多くの周囲の者は、その芸術家の存在によって、ああ、自分もあのように自由に開放的になりたいと思うでしょう。あのように表現できる人が素晴らしいと思うでしょう。私もそのような自由な人を見てそう思います。自由の悟りを得た人はそれなりの開放者としてのオーラが出ています。自分の魂に正直に自由になった時に、あらゆる詩や音楽、絵画などの型破りな表現に勇気をもって天上のイデアの表現が可能となって行くでしょう。その手の動くところ、大胆なタッチ、輪郭線の枠線が強くなり、人生の輪郭線もしっかりして、結果的として迷いのない演奏や詩作が可能となり、絵も確信に満ちた映像のイメージゆえに、感動的な表現に信じる事が可能となりましょう。芸術家は作品を作る事によって発展していく、段階的に発展していくのです。書かなくては次の展開も無い、描いていくうちに成長していきます。自分の心に本当に納得した精神が、作品に出てきます。何かを伝えたいと思う人は、自分の真に納得したものを表現すればいい。そうして行くうちに作品の方が勝手に動き、作品が人格と意識を持ちます。作品と、芸術家が共に発展して、自由な表現の可能性がここにあるという事です。

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