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5、感性 (芸術の書 断片)


5、感性


感性ということで演題を選んでみました。美学にとって感性は生命線のようなものです。 美学は、哲学の領域ですが、感性を哲学する事になっています。

最初の方で美学について語りましたが、感性をどう表現するかというと、例えば花が美しい。これは誰でも認めるところです。事件があって悲しい。誰かが不幸になってかわいそう。誕生日プレゼントをもらって嬉しい。花をもらって嬉しい。男の子から告白されて嬉しい。

このような人生において嬉しい事、悲しい事、怒りを覚える事、恋にやぶれて哀しいと思う事。いろいろな感情が私たちをおそう事でしょう。しかし、そのなかに芸術の面白さがあるでしょうか。人間の感情も、この感情がある。花は美しいと最初の方でいいましたが、それは誰が見ても美しい。天上の美はだれでもまぶしいかもしれません。美のイデアは、天上にある。

美の認識は実は宇宙の根源神が作った美的感覚だということと初めに言います。また、屈折した美もまたあることです。それは個人差があるかもしれません。美感覚は、人によって違っても大方その根源的なプロトタイプの美は変わらないのです。

 また、感性ということで、人間は悲劇には敏感なようです。すべてを失うのも怖いものです。その不幸のどん底におちいる物語のあるのもある。その悲劇の存在の人間は心の奥の奥に埋没し、人生を深く考える機会を得るのである。

感性は普段は安心を求めるでありましょうが、実はいろんな浮き沈みの深いもので、感性によって人間は神の感情の原型を見るのであります。

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