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ドラマ『琅琊榜』で習いたかった中国語~第二十集

3週間ぶりの更新になってしまった。そしてその間に私のヒアリングスキルが落ちた、あるいは第二十集がついに事が起きた蕭景睿の誕生日の忙しい展開だったせいかあまり聞き取れず・・・そこで今回は文法的には目新しくないが、中国語の発音記号ピンイン=「拼音(pīnyīn)」をつけていきたいと思う。

サブタイトル「誕生日の宴」、ついに景睿の誕生日会!梅長蘇が練りに練った謝玉を倒す作戦が動き出す。『琅琊榜』最初のヤマ場だ。


誕生日会当日

蕭景睿の誕生日会に招かれた人々が続々と集まって来た。言豫津、宮羽、蒙大統領、夏冬、そしてもちろん梅長蘇。梅長蘇は贈り物に貴重な「護心丹」を持って来た。これは梅長蘇の計画で誕生日会の顛末がどうなるか見据えた上での選択と準備であった。

『琅琊榜』視聴2周目以降は、この場に臨む梅長蘇の気持ちや蕭景睿の今後を思うと胸が痛くてたまらない。

誕生日会に出席した夏冬の目的は、誕生日会にいる天泉山荘の卓鼎風の「天泉剣」の技を見るためである。大みそかの夜に起きた太監殺しの事件を調査中で、犯人と見ている卓鼎風ならではの天泉剣の技で殺害したと睨んでいる。

彼女に技を見せないようにしたい謝玉と卓鼎風だが、そこに南楚の岳秀澤が卓鼎風へ挑戦を申し込みに来た。第十九集で霓凰の見送りに行った蕭景睿に挑戦を申し込んだ公主の師である。琅琊達人榜の6位で5位を破ったと夏冬が第十九集で言っていた実力者でもある。侠客たちの「江湖」の掟では、応じなければならない挑戦だが、夏冬たちの前で手加減のできない相手と卓鼎風が戦って技を繰り出させるわけにはいかない謝玉は、私兵を動員してでも岳秀澤と同行してきた公主たちを追い返そうとする。

結局岳秀澤と卓鼎風は戦うことになったが、卓鼎風が自分の腕の筋をわざと断って終わった。梅長蘇は護心丹を卓鼎風に飲ませるよう言った。この後、公主が爆弾発言をする。

景睿 别怕 对不起

南楚の公主の名前は宇文念と言い、蕭景睿が自分の兄だと言う。第十八集でほのめかされた莅陽長公主の過去の話がここで出て来る。宇文念の父親がかつて梁に人質として来ており、その当時謝玉と結婚する前の莅陽長公主が彼の子を身籠っていて、その子こそ蕭景睿だった。

ショックを受けてくず折れた蕭景睿に莅陽長公主が駆け寄った。

景睿 别怕 对不起 
ー景睿 大丈夫よ ごめんなさい

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~第20話
莅陽長公主

▼景睿(jǐngruì) 固有名詞

▼别怕(bié pà)
副詞「别」で「~するには及ばない」+動詞「恐れる」「怖がる」。直訳すると「恐れなくていい」「怖がらなくていい」。字幕の方がこのような状況で自然な日本語になっている。

▼对不起(duìbuqǐ) 
「申し訳ない」「すみません」などの謝罪表現。
類似表現に「对不住(duìbuzhù)」があり、岳秀澤と卓鼎風の戦い後、南楚の陵王が使っていた。

南楚から来た人たちも梅長蘇の仕込みである。第一集、十五集で何気なく出て来た話がここで活きた。莅陽長公主の過去、霓凰にも使われかけた媚薬の話もここに繋がる。だが、梅長蘇がずっと案じていた蕭景睿の苦しみはこれで終わらない。

我原本一直想不懂,你为什么一掉杀死我父亲,今天我终于知道了

梅長蘇が宮羽をちらっと見ると宮羽が笑い出した。第三集で説明された蕭景睿が謝家と卓家「両家の息子」となった経緯の裏が明かされる。宮羽が謝玉に言った。

我原本一直想不懂,你为什么一定要杀死我父亲,今天我终于知道了
ーなぜ父があなたに殺されたのか今日分かりました

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~第20話
宮羽

▼我(wǒ) 私

▼原本(yuánběn) もともと

▼一直(yīzhí) ずっと

▼想不懂(xiǎngbudǒng)
動詞「考える」+「不」+動詞「分かる」の可能補語で「わからない」と言う意味になる。「我原本一直想不懂」を直訳すると「私はもともとずっとわからなかった」。

▼你(ní) あなた もしかすると「你」の敬称である「您(nín)」と言っているかも。

▼为什么(wèishénme) なぜ どうして

▼一定要(yīdìng yào)
副詞「どうしても」+助動詞「~しなければならなかった」。「一定」と「要」はよくセットで出て来る。

▼杀死我父亲(shāsǐ wǒ fùqīn)
動詞「殺す」+結果補語「~して死ぬ」+「私の」+「父」。「私の父」と言う場合は所有を表す「的」が必要なく、「我的父亲」とは言わない。「你为什么一定要杀死我父亲」で「あなたがなぜ私の父を殺さねばならなかったか」になる。

▼今天(jīntiān) 今日

▼我终于知道了(wǒ zhōngyú zhīdào le)
「私」+副詞「ついに」+動詞「知る」「分かる」+変化や新しい事態が起きたことを表す文末助詞と言う構成。「私はついにわかりました」という訳になる。第二十集の最後の方で、強がった物言いをする謝玉に梅長蘇が「我知道啊 (wǒ zhīdào a)(字幕:そうでしょうね)」と言うが、要は「私は(あなたがそう言うのも)分かりますよ」という事で、同じ「知道」が出て来る。

ちょっと長めの宮羽のセリフは最初の一区切り「我原本一直想不懂」の部分を字幕では訳してないが、残りの部分だけで伝わるようになっている。

謝玉は宮羽の父親に蕭景睿を殺させようとして仕損じたのだと言う。そして莅陽長公主はそれを知っていて、乳母の機転で蕭景睿は死なずに済んだらしい。

第二十一集では、この話がもう少し詳しく語られる。このやり取りが起きている謝玉の屋敷の外には誉王が兵を率いて控えている。もし視聴していたらここでやめられない展開だが、続きはまた今度。

※お知らせ※
huluで配信中の『琅琊榜』でしたが、11月30日で配信終了との事。悲しいが以前も配信終了して復活したので、またそうなるよう願いたい。我が家では家族がBlu-rayで『琅琊榜』全巻を持っている(!)ので、「ドラマ『琅琊榜』で習いたかった中国語」はこれからも投稿できる。が、PCだけで完結していた作業がテレビも使うようになるので、やりにくくなる。投稿頻度が落ちる可能性について予めお断りしておく。

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