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ドラマ『琅琊榜』で習いたかった中国語~第十八集

サブタイトルは「静なる動き」。その通りで今後につながる大事な情報や伏線が随所にあった。内容が濃いので、残念ながら私のレベルではあまり中国語が聞き取れない!どうにか聞き取った2フレーズを今回は紹介する。


我最怕的就是这个

第十七集終盤で、梅長蘇の屋敷「蘇宅」の庭の改修が終わったため、梅長蘇は屋敷へ客人たちを招いていた。その際客人の中にいた夏冬の兄弟子で皇帝直属の諜報機関「懸鏡司」の諜報員「掌鏡使」でもある夏春、誉王の謀士・秦般弱たちにあえて屋敷内を探ることのできる余興を開催した。

この余興で飛流がちょっとした被害にあったが、客人が全員帰った後、蒙大統領と霓凰郡主が密かに戻って来て梅長蘇に詰め寄った。蘇宅は実は靖王府とつながっている秘密の通路があり、それが見つかったらどうするのだと梅長蘇を心配したのである。

見つけられなければ、今後探りを入れられたり疑われたりしなくなるので、あえてそうしたのを説明したが、蒙大統領は心配のあまり靖王にも知らせるべきだなどと言い出す。これに対する梅長蘇の回答から1フレーズ。

我最怕的就是这个
ーそれが怖いのだ

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~第18話
梅長蘇

「我(私が)」、「最」は「最も」、「怕」は「怖い」で、直後の「的」は「我最怕的」で「私が最も怖いことは」「私もが最も怖いのは」と「的」が「事柄」を意味する内容の代わりをする。

「就」は「ほかでもなく」「絶対に」を意味する副詞で、「是」は「~である」という動詞で、「这个」は「これ」という指示代詞である。「这个」は比較的近くにあるものを指すが、ここでは「靖王に梅長蘇の正体が林殊であると知られること」という抽象的な事柄を意味しているので「それ」が自然な訳になる。

全体を直訳すると「私が最も怖いことはまさにそれだ」だが、字幕の方は「それ」を主語にしてシンプルな文章に置き換えている。

靖王が梅長蘇=林殊だと知ってしまうと霓凰郡主のように(第十七集で闇炮坊の爆破を梅長蘇の計略と疑って靖王に対して霓凰郡主が梅長蘇のために怒った)林殊を守ろうという意識が働き、帝位争いに差し障るのだ。そしてそれは梅長蘇の目的にも弊害となる。

余談だが、このシーンで梅長蘇が言うあるセリフがある。中国語が聞き取れず日本語で申し訳ないがあえて紹介しておきたい。

私は地獄より生還し骨の髄まで毒された
あくどいことは私一人がやればいいのだ
景琰から純真な心を失わせてはならない

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~第18話
梅長蘇

この『琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~』の続編である『琅琊榜<弐>~風雲来る長林軍~』であるキャラクターが終盤に言うセリフとリンクしている。頭の隅に入れておくことをおすすめしたい。

说来听听

場面変わって蘇宅から戻った誉王と秦般弱の会話。皇太子を倒すにあたり、腹心の謝玉をどう倒したものかと言う話になる。江左盟が「妙音坊」を拠点としているように、秦般弱は「紅袖招」という妓楼を持っており、そこで得た情報から秦般弱は謝玉の妻で蕭景睿たちの母である莅陽長公主の過去について誉王に尋ねた。

近々梁と縁戚関係を結ぼうと公主を嫁がせたがっている敵国の「南楚」が、かつて人質を梁に寄こしており、その人質と莅陽長公主が深い仲になったことがあると言う。その線から謝玉を倒せるような弱点は出ないと誉王は言うが、これに関連して得た情報があると秦般弱は言う。興味を持った誉王が言った。

说来听听
ー話してみろ

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~第18話
誉王

「说」は「言う」、「来」は方向補語で「说」という動作の方向を表している。発話しているのが、誉王なので秦般弱に対し自分に向かうニュアンスになる。続けて「聞く」と言う動詞の「听」が二つ重なっているので、「听」を試しにするニュアンスが加わる。誉王の「試しに聞こう」という気分が表れており、「自分に言ってみろ、聞いてみよう」という感じである。

秦般弱に耳打ちされた誉王は、驚いた様子で「蕭景睿?」と聞き返す。この回では出番が少なかったが、ここ最近色々ある蕭景睿がここでも出て来た。

今回の第十八集で琅琊榜全体の3分の1が終わった。ここから物語はますます面白くなる。

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