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マメルリハの23時間留守番

昨年やむを得ず我が家のマメルリハ・シャルを一羽だけで家に置いたまま外泊し、25時間の留守番をさせたことがあった。

そして今年も稲生家はまたもや親戚の集まりに1月21日に宿泊して参加する必要が生じてしまった。真冬の移動中にシャルが寒さでやられてしまいかねないため、シャルには昨年同様自宅で留守番してもらうことになった。


出発前のシャル

今回は21日の午後に出発し、「約23時間」後の翌日昼前までに戻って来れることが分かっていた。昨年より短くて絶対マシなのだが、シャルにとっては何の気休めにもならない。そもそもシャルは留守番が大嫌いだ。

シャルが勘づいて恐慌をきたさないよう、これから長めに留守番をさせられることを悟られないように私たちは気を遣った。

半年ほど前の引越し直後、シャルの不吉の象徴「スーツケース」を出さず、出発の1時間前にさっとパッキングするだけになるようあらかじめ準備した。1泊分なので大した荷物もないのですぐ済む。

丸一日くらい籠外活動(=放鳥)できなくなるため、午前中のうちはシャルを自由に鳥籠や鳥用アスレチックで過ごさせていた。まだ何も気付いていない様子で、のびのびと遊んでいたシャルに母が言った。

「シャル、(籠外活動は)今のうちよ。これから私たち出かけるけど、明日帰るからね。」

この言葉の「明日帰る」のところで、鳥用アスレチック内のプラスチックの籠の縁にいたシャルが、「え?」という目で母を振り返ってこけそうになっていた。偶然?

でもシャルは「明日帰る」というワードは特殊な状況で何度か聞いているからな・・・いやこの言葉の意味を理解していたら怖いな・・・

シャルは午前中から私たちが身支度を整えているのを見ていて、多少留守番の覚悟はしていたようだが、スーツケースのパッキングが終わった時には事態を正確に受け止めており様子が変わっていた。

シャルは怒りと悲しみと諦めのまざった複雑な表情をしていた。母が暖房や餌、水の準備を改めてしている間も、シャルは受け入れがたい留守番の現実から目を背けるかのように私や母と目を合わせない。私と母は何度もシャルにお詫びと留守番よろしくの旨を伝え、家を後にした。

帰宅後のシャル

予定通り翌日の昼に私たちは帰宅した。シャルのご機嫌は決して麗しくはなかったが、人間ふたりに褒めつくされつつも、少しきつめに文句を多少言い、鳥籠から出て鳥用アスレチック内でしか食べられない餌をむさぼるように食べた。その後はほとんど普段通り。

すでに一羽ぼっちの日をまたぐ留守番を経験済みのシャル・約7歳半は、不満はあれど状況にしっかり適応してみせていたのだった。マメルリハにも経験大事。

とにかくシャルは今回も頑張った。だがそもそも人間側もあえて積極的に真冬に参加したい集まりではないので、来年以降はどうにか真冬の開催を阻止したいところだ。マメルリハの安全も大事だが、マメルリハを世話する人間の健康だって大事だ。

※注意※
小鳥を一羽で長時間留守番させるのは、
不測の事態に対処できないので
決しておすすめしません。

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