中欧旅行記⑭:ウィーン
2004年に中欧4ヶ国を旅した時の記録です。目次はこちら。
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0700にウィーン南駅に到着。今日もいい天気。
はたと気が付くと、ユーロが500円程しかない。T/Cを現金化するために駅にあった両替屋に行く。係が「ちょっと待ってね」と忙しそうにしていたので、その間にT/Cにサインし提示すると、
「俺の目の前でサインしたものでなければ受け付けない」
いや、そんな設定、知らんがな。ならば、別のT/Cにサインするからというと
「お前のはもう受け取らん」
カチーン。この尻の穴の小さいオーストリア人に「可哀想に、頭がおかしいのね」と日本のハイセンスなご挨拶を残して、その場を去る。結局金がなくてトラムに乗れず、市内まで2kmほど歩く。くそう。
市内の両替屋でようやく現金を入手したが、300ユーロのT/Cが266ユーロにしかならなかった。手数料高すぎ。その後、サインしてしまったT/Cをどうにかすべくアメックスのオフィスに行くと、無手数料換金の神対応。ぼくはまたひとつ、世の中の仕組みを知る。
とにかく金が入ったので、まずは本日の宿の手配から。観光案内所で予約をしてくれたのは、透明感のある美しいお姉様でした。いいロケーションで安いところはなかなかないわねぇ…と困った顔も美しい…。ついでにウィーン交通72時間乗り放題カードも入手しておく。1,500円くらい。
街の中心にあるシュテファン寺院に向かう。ウィーンの街はこの寺院を中心に、リング状の街ができている。寺院の周りをウロウロしたり、内部を見学したり、塔に登ったり。
ふと、中世の音楽家のナリをした兄ちゃんに声をかけられた。
「今夜のコンサートに来ないかい、学生料金で安くするヨ。」
この音楽の都でコンサートに行ってみたいけどオペラ座は敷居が高いよな…と諦めかけていたので、快諾。よれよれのジーンズにパーカーという貧乏くさい東洋人が浮かないか心配だったが、
「こんな格好の学生さんたくさんいるヨ、ノープロブレム!」
とのこと。
ハプスブルグ家の王宮も訪ねた。ゴーヂャス過ぎて、あんなでかい部屋に暮らしていたら暖房費大変だろうな、という庶民の感想しか浮かばない。600年にもわたってこの地を統べてきた一族の力かと思うと、ただ呆然とするばかりなり。
2000からのコンサートは王宮のホールで行われた。観光客相手のコンサートだとなめていたら、意外にも本格的なオーケストラ、オーディエンスに対するサービスもよろしくて満足。モーツァルトとヨハンシュトラウスを中心に、2時間ほどにわたって魅せられた。2300ころホテルにご帰還。
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