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ぷよる季節のダイエット おやつ編

"ぷより"は解消したい! でも食欲の秋を堪能したい! 長年ぷより&戻しを繰り返してきたぷより族が、その経験を活かして語るちょっと風変わりなダイエット話、今回は前回の"飲み物編"に引き続き"おやつ"編をお届けします!

① 1個にする

なにより大切なのは、まずは食べるものを"1個"にすることです。これはぷより解消のためというより、まず「おやつをより楽しむ」ために必要なことです。

複数種類のおやつを食べるとそれぞれの良さがわからなくなりますし、1種類のおやつを複数食べる習慣は"飽き"につながります。特に飽きによる"不満"は量による解消に気持ちが向きがちで良いことがありません。

もちろん、いわゆる"袋菓子"は全面禁止です。ロッテや森永のCMが流れないようになるまで完膚なきまでに叩きのめす勢いで袋菓子はダメ絶対! です。

そういえば昔グリコ森永事件(1984~1985)があったときに、グリコの社長が誘拐されたことから森永製菓の社長と令嬢に警察の護衛がついたことがありましたけど、あのときの森永社長令嬢って安倍明恵さんなんですよね。

安いお菓子で人々を肥え太らせる一方で、菓子会社は人々から捲き上げた金で肥え太り……贅沢して育ったその令嬢がやがて浮世離れした金銭感覚で森友事件を引き起こし、公文書改竄という近代国家の屋台骨をぽっきり折れる事態を招き、違法行為を強いられた近畿財務局職員・赤木俊夫さんを自殺に追いやるに至ったわけです。お菓子こわい!

え、明恵さんの話はもういい? うーん、たしかに「良い土地ですから」ネタと合わせて"こすり"すぎかもしれませんね。おやつと同じで「リピートするのは良くない」ということでしょうか。

「やはりおやつは1個に限る」と、『目黒のサンマ』みたいなことを言いつつ、話をもとに戻しましょう。

「1個に限る」といっても「あん団子+みたらし団子」のように2本で1セットのものは1個としてもいいと思います。ちなみに、ぼくはそのアレンジとして「みたらし団子+大福」までは良しとしています。あまりうしろ髪を引かれて辛い思いをすると強いリバウンドを招きますから、"軸"さえぶれなければ妥協はOKにするのです。ただし、そういう妥協は多くても週1回までとしています。

②ランクを上げる

次に必要なことはおやつのランクを上げて、より美味しいものを食べるようにすることです。美味しいものを食べること自体は直接ぷより解消につながりませんが、「美味しくないものを食べたくなくなる」というステキな効果があり、袋菓子などによる間食に魅力を感じなくなる効果があります。

今みなさんが食べているおやつのランクは様々でしょうけど、とにかく今より1ランク上のおやつを食べることを考えてみてください。

ただしこれにはいくつか、攻略すべき難点があります。

難点その1 予算

おやつのランクアップを阻むなによりの障害は、予算でしょう。

とはいえ、必ずしも美味しいおやつが高いとは限らないので工夫の余地はあります。まずは同程度の予算のなかで「より美味しいものを探す旅」に出るのがオススメです。

いつも買っているお店で「いつもの」を選んでしまわずに食べたことのないものを買ってみるとか、いつものお店ではなくちょっと離れた別のお店に行ってみるとか。

美味しいものを探す旅は楽しいものですし、いつもより少し長く歩く機会になれば、自然なかたちで運動量アップもできて一挙両得です。この旅は、これからのシーズンに最適ですからぜひ試してみてください。

もちろん、メインおやつ以外に袋菓子による間食を取っている人は、袋菓子代をメインおやつに"全振り"すれば、それだけでもランクアップ可能です。

難点その2 分量

みじめに衰退を続けた日本経済の問題でもあるのですが、おやつをランクアップするとサイズが小さくなることがあります。

例えばコンビニスイーツの単品ケーキからシャトレーゼに変えると、味は良くなるものの、「よくこんな小さいの作れるね~精密なぶん手間でコスト上がるんじゃないの?」みたいに寂しい気持ちになったり。昭和の時代は直径18cmあたりが標準だったホールのケーキが、今や12cmCDサイズくらいが当たり前ですからね。消費増税に伴う良質ではない物価上昇が繰り返されたせいで、「ケーキばかりがよく痩せた」わけです。

ドット絵で描いてみた! 左:令和のケーキ/右:昭和のケーキ

もちろん"ぷより解消"が大目的ですから、少しならおやつの量が減るのはかまいません。でも、あまり小さくなるとストレスになるのでいただけません。逆に「2個セットで食べよう」みたいな気持ちになると本末転倒ですからね。

そういうときにオススメなのが「美味しいパン」です。

お店によりますがパン屋さんではプリンを売ってたり、シュークリームやドーナツはもちろん、スイーツにかなり近い菓子パンを扱っている場合もあります。そして、全体に価格が安い! ケーキ屋さんは贈り物としての"箔付け価格"になっている側面がありますが、パン屋さんにはそれはないからです。

もちろんコンビニやスーパーで買ってはダメ……と、言いたいところですが、ぼくは「いなげや」系列のbloomingbloomy(ブルーミングブルーミー)のインストアベーカーリー『Bon matin(ボンマタン)』を利用しています。

bloomingbloomyはいなげやの系列ではランクの高い店舗らしいのですが、Bon matinでは呼び水として100円パン(税別)を扱っており、昨今の円安&小麦価格上昇でラインナップが減ってしまったものの、180円前後のものも含めればかなり美味しい菓子パンを食べられます。

ぼくの場合ちょっと困るのは、「Bon matinより美味しくないおやつは食べない」と決めてしまうと、近所で入手可能なおやつのバリエーションがかなり減ることです。チェーン系のケーキ屋は全滅ですし、100円代後半の価格で買えるたいやきが選択肢に入るくらいでしょうか。ただ、地元の美味しいお店を探すのは並みのゲームよりずっとおもしろいエンタメではあります。

Bon matinがあるかないかはみなさんお住まいの地域によりますが、インストアベーカーリーはおやつ探しの穴場なので、いつもと違うところに足をのばしてみてください。ちなみにぼくはBon matinへ行くためだけに25分かけて歩いていますが、まったく苦になりません。

道中は猫街道を歩くとなお良い。

難点その3 甘くない

これが隠れた最強のハードルかもしれないのですが、美味しいおやつは「甘さ控えめ」のケースが少なくありません。

飲み物編のジュース禁止の話の繰り返しになりますが、コンビニやスーパーなど"手近"で買えるスイーツの類いはその甘さによって客を依存させる効果にすがっているため、めちゃくちゃ甘いです。しかも、缶詰以外で流通に乗せる加工食品は長もちさせるために"保存料"を多く使わざるをえず、そのぶん相対的に不味くなりやすく、菓子類の場合はそれを甘さで補っています。

「今どきのコンビニスイーツは美味しい」などと喧伝されることが少なくありませんが、あれはより不味かった時代との比較でしかありませんし、そのおいしさの大半は「甘さ」による誤認です。

一方、個人経営のお店で作っているお菓子、特に和菓子は、昔ながらの普通の甘さでできているため、甘すぎお菓子に慣れていると相対的に「味がない」ように感じてしまうのです。これを克服するには、甘すぎるものを食べるのやめて、時間をかけて"正常な味覚"を取り戻すしかありません。

なので洋菓子は初心者向けで、和菓子はちょっと上級者向けということになります。ちなみにおやつ上級者への登竜門、あるいはリトマス試験紙となるのが「焼き芋」です。

徐々に甘い品種が開発される傾向はあるものの、さすがにさつまいもを「砂糖山盛り」に加工するわけにはいかないため、味覚の正常性チェックに役立つのです。そういえば、もうじき焼き芋の季節ですね。チェックのために食べないといけません!

③朝食を2回にする!?

なんだかどんどん"ぷより"が進みそうな展開になってきたので、最後は確実なやつをひとつご紹介しましょう。それは、晩御飯を朝食のようにすることです。

今は昔、昭和の時代ならサラリーマンのお父さんが夕方5時まで働いて、残業もなく帰ってくるため「6時には晩御飯」というがスタンダードのように描かれることが嘘ではありませんでした。

それが週休二日制の導入で1日の勤務時間が長引きがちになり、さらに長期の不況の影響もあって、晩御飯が8時・9時、あるいはもっと遅い時間になるのが普通になってきたことは言うまでもありません。問題は、晩御飯タイムの変化にあわせて、晩御飯の"量"が見直されずに来たことです。

晩御飯は、その後デザートをとるにしても翌朝起きるまでに必要なエネルギーを蓄えるものですから、夕方6時に食べるならその後半日ぶんのことを考えなければいけません。しかし、晩御飯の時間が遅くなるなら、そのぶん減らしてもかまわないわけです。

現代は多くの家庭で昼食から晩御飯までの間が長くなっているため、かなりの空腹で晩御飯タイムを迎えることが「すごくお腹すいた! 晩御飯をたくさん食べたい!」と思う心理につながり、晩御飯の量を見直さない原因になっていると思われます。

そこで晩御飯を激しい空腹状態で迎えないためにおやつを減らさず、しっかり食べることに意味が出てきます。

ちなみにうちは以前、夜11時に晩御飯を食べざるをえない時期があり、そのあと満腹で就寝するのはつらいため晩御飯を朝食並みに減らしました。朝は米食+お味噌汁+魚で、夜は食パン+スープという具合です。

もちろん最初は「ぜんぜん足りない!」という感じでしたが徐々に慣れ、また朝方にはほどよく空腹になるため目覚めも良くなり、早起きが苦にならなくなりました。そしてその後、早めの時間の仕事に移ってからは晩御飯を夜8時に食べるようになりましたが、晩御飯の量は変えずにそのままです。ちなみに食パンの量も、最初は1枚だったのを半分に減らしましたが慣れてしまえばなんの問題もありません。

もちろん、お子さんのいる家庭の場合は育ち盛りの子どものためにたくさん作り、あわせて親もたくさん食べざるをえないとか、実家暮らしの若い方の場合は親にまで食事の内容をあわせられないといった不都合はあるでしょう。そのため、この方法は独身者や子なし夫婦・カップルでなければやりにくいとは思います。そういった場合は、"自分のごはん(お米)を少なくする"だけでもOKです。微妙な"増加傾向"を、微妙な"減少傾向"に反転させればいいわけですからね。

というわけで、長くなりましたが"ぷより解消・おやつ編"は以上です。

ぷよりを解消したい! でもおやつは楽しみたい! という気持ちを決して捨てずに、この秋を、そして人生とおやつライフをより快適にすることが、長い目で見ればスマートさにつながると思います。

なかには慣れが必要なものもありますが、"ぷより"が気になる方は、飲み物編とあわせてひとつかふたつ、できそうなものからぜひ試してみてください。すごくお金がかかったり、健康を害するような"おかし"なことはありませんからね。

(おしまい)





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