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【note】歴史は書記がつくる

こんにちは。今日はとても大切なことを書きます。それは、僕が数あるメディアの中から、noteを選んだ理由でもあります。クリエイターの皆さまにとっても、参考になると思いますので是非お読みください。

さて、まずは卑近なお話から。昨年末、私はマンションの理事会で、自ら率先して書記の役割を引き受けました。

書記って、あんまりやりたがる人いないですよね。地味ですし、下手なこと書いたら責任問われそうですし、だいいち面倒くさい。マンションの理事会においては、おそらく一番の不人気役職。一番人気は、きっと副理事長ではないでしょうか。

でも私は、どうせなら書記をやりたい。

なぜなら、書記は歴史を作るからです。私は中学から高校にかけて、古代中国の司馬遷という人が書いた史記という本をよく読んでいました。そこに書かれている故事には、学ぶべきものがたくさんありました。私はその内容に圧倒され、そしてこう思いました。

この司馬遷って人、一体なにもの?

漢文の授業では歴史家と教わりました。でも、歴史家って歴史の研究をする人じゃなかったっけ。それまで私が抱いていた歴史家のイメージと異なっていたので、本屋さんで(当時はGoogle先生はいませんでした)調べて、どんどこ本を読んでいったというわけです。

司馬遷は、同時代人のことも書いています。これを果たして、歴史家といって良いのか。そもそも、この人が残した史記という文書がそのまま中国の歴史になっているのです。これは、歴史家というよりもむしろ「歴史を作る人」。

しかも国の要職に就き、武帝という皇帝に仕えていた実務家でもありました。めちゃくちゃ凄くないですか。当時、私の中の憧れは募るばかりでした。しかし彼は政治には向かなかったのか、武帝の怒りを買い、宦官になってしまいました。その苦悶のなかで史記を仕上げたのです。

歴史は、誰かが遺した文書と遺跡で成り立っています。

その文書は時代の荒波にもまれ、時の政府に焼かれてしまうこともあります。また、時の政府を讃える文書が多数残るのもやむを得ないところではないでしょうか。それもまた、人の歴史です。

卑近な例えで大変恐縮ですが、何年か経ってこのマンションの理事会の活動を振り返るとき、最大の縁は書記がつくった議事録であることは疑う余地がありません。

書記が歴史を作るのです。

私が大学を出て出版の道を志したのも、会社を辞めてnoteを始めたのも、若き日に抱いた司馬遷の残像があるからです。記憶のなかの思い出は、人に話すうちに内容が上書きされて変わっていきます。文書がストックなら、思い出話はフロー。Voicyとclubhouseくらいかけ離れています。

私は、大好きな家族と過ごす、今この瞬間を愛しています。大きな決断をして、次のステージに飛び立つ準備をして、ようやく羽ばたき始めたこの瞬間をこのnoteにストックしていきたいと思っています。

noteは、僕の歴史を作ります。



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