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ヤソヒラ
2020年5月8日 00:17
雪の中の冷めた光よ。この体に幼い時分に刻まれた冷たく刺すような光。 森を抜けた草むらから眺める。指先の鈍い感覚が私に囁く。 さあ中へ。 白く見えてその実透明な雪の原。刺すような痛みをも超える誘い。そんな時、私は指の腹を強く揉み込む。潰れてしまうほどに強く。 この体に確かに染み込んだ雪の衝動。腑を縮める冷気に私の心は踊り出す。 息が白くなったなら。