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その国はどうやって急成長したのか[BRICs]

最近、中国の急成長が著しいですね。

電子機器はほとんど中国製の廉価版が出ていますし、その品質も十分使えるものです。もはや、中国製の製品が劣っているという印象も最近はなくなりつつあります。例えば携帯電話の「Huawei」は現在は好んで使う人もいます。

急成長している国は中国だけではありません。インドやロシア、そしてブラジルも急成長しています。これらの国をまとめて「BRICs」といいます。

BRICs

2000年頃から急成長した国をまとめてこう言います。名前の由来は、Brazil, Russia, India, Chinaの頭文字ですね。では、これらの国はどのように急成長したのでしょうか?その理由は、ただ人口が多いだけではないはずです。

今回は、各国の上場企業に着目しながら、急成長した原因を探っていきましょう。

中国

中国の上場企業の株価は、2016年の1年間で平均100%も上がっています。この理由は皆さんも色々考えがあると思いますが、特に影響していることとして、海外の工場が多く中国に建設され始めたということがあります。

日本企業も多くの会社が中国に工場を作っています。やはり土地の安さと労働力の安さが工場を作る要因になったのでしょう。

ロシア

ロシアでの株式市場の代表的な指数としてRTS指数といものがあります。これは、ロシアのモスクワ証券取引所に上場する銘柄のうち、流動性の高い銘柄で構成されます。このRTS指数が、2016年の1年間で70%も上がっています。

ロシアの急成長した理由は、原油価格の上昇です。ロシアは数少ない原油の生産国で、その経済状況は原油価格の影響を大きく受けます。先ほど話したRTS指数は50%が原油関係の企業で占められています。

あまりロシアが急成長したという印象がない人は多いと思いますが、こういった身近ではない事柄で成長しているからかもしれません。

インド

言わずと知れたIT先進国になっているインド。まさにそのイメージ通りです。ただ、ITが広く普及したのにも理由があります。

インドではカースト制という身分を分ける制度が昔から存在しています。カースト制は職業にも関係してくるので、貧しい人が大きく稼いで逆転というのは困難でした。しかし、IT関係の職業は最近急増した職なので、カースト制に当てはまらない仕事になり、誰でも大きく稼げるチャンスが与えられました。その結果、現在のIT先進国になっています。

さらにインドは元イギリスの植民地なので、英語を喋れる人が多くいます。つまり、英語の仕事がとりやすく人件費も安かったので、急成長したのです。

インドの有名な株価指数であるSENSEXは2016年の1年間で46%も上がっています。その企業の20%がIT関係なので、IT関係の職が広がっていることがわかります。

ブラジル

ブラジルも急成長している国の一つです。ブラジルは2016年の1年間でブラジルの有名な株価指数であるボイスバ指数が32.9%も上がっています。

その理由は鉄鉱石にあります。ブラジルは鉄鉱石の生産量が世界No.1であり、ボイスバ指数の30%が鉄鉱関係で占められています。

工業化が進むとともに、エネルギー源になるものが貴重になっていくことがロシアの例とともに感じられますね。


今回は、BRICsについて紹介しました。他国が急成長しているという話は聞いても、数値を知らないと実感しにくいと思うので、今回の数字を参考にして他国を見てみてください。産業としては目立ちにくい石油や鉄鉱系が意外と伸びていることがわかってもらえたと思います。

参考:女子高生株塾 ホイチョイ・プロダクションズ

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