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みなさんは、リフレーミングってご存知ですか?

 リフレーミングとは、心理学用語で、「物事を見る枠組み(frame) を変えて、同じ物事を別の枠組みで見直してみる(re-frame)」ことです。
 ものごとを見る視点のことをフレーム(frame)といいます。メガネやカメラにあるのでピンとくる方も多いのではないでしょうか。そのフレームに「リ(Re)」が頭にくることによってそのフレームを変えるという意味合いになります。

 要は、ものごとを見たり考えたりする見方の角度を変えるということです。同じものを見ていても、人によって捉え方が違うものです。見方を、ネガティブではなく、ポジティブに考えましょう。というのが、リフレーミングという手法です。

 『半分水が入ったコップ』を想像してみてください。それを見て、皆さんはどう思いますか? ある人は“まだ半分も水がある”と思うかもしれません。またある人は“もう半分しか水がない”と思うかもしれません。同じものを見ても物事の感じ方がずいぶん違っているのがわかりますよね。

 このように、出来事は同じであっても見方を変えるだけで、物事の感じ方や捉え方を大きく変えることができます。

 例えば、自分の性格で短所は思い浮かぶけど長所が思いつかない…。なんて思う人も多いのでは?
 長所が思い浮かばないのは、自分の性格をネガティブに捉えているだけかもしれません。なぜなら「短所」と「長所」は表裏一体です。同じ物事でも、人によって見方や感じ方が異なり、ある角度で見たら「短所」になり、また「長所」にもなります。

《短所》「飽きっぽい・諦めが早い」 
 ⇒《長所》「気持ちの切り替えが早い」
 *「気持ちの切り替え」はストレスをため込まないためには大切な能力。

《短所》「いい加減」
 ⇒《長所》「おおらか」
 
*あまり物事を気にしない。

《短所》「優柔不断」 
 ⇒《長所》「他人の意見を尊重する・協調性がある」
 *優柔不断ということは、協調性があり周囲に気を配っていることにつながる。

《短所》「能天気」
 ⇒《長所》「明るい・前向きな性格」
 *周囲を明るくできる能力があるならポジティブに考えたい。

《短所》「頑固」
 ⇒《長所》「決して諦めない」

《短所》「計画性がない」
 ⇒《長所》「臨機応変」

《短所》「心配性」
 ⇒《長所》「用心深い」

 自分の長所、短所をリフレーミングしてみることも自己肯定感を高めるためおすすめですが、他者の長所、短所をリフレーミングできると、人間関係のストレスが軽減されることもあります。

 また、今回は性格面におけるリフレーミングをご紹介しましたが、この世の物事には1面だけでなく、違う面から見ると別の見方ができるということはたくさんあります。日常生活でも見方を変えてみるということを意識してもらえると、嫌な出来事もポジティブにみえることもあるかもしれません。
 リフレーミングをすることによって、少しでも気持ちが楽になったり、晴れやかな気分になったりすれば、どんな言葉でも大成功と言えるでしょう。リフレーミングを上手に使い、気分や感情をコントロールしてみてください。


 ほっと岡山では、臨床心理士の野﨑詩織先生に相談員として来ていただいています。
 「悩みや困りごとはあるけど、病院に行って相談するのはちょっと…」「こんな悩みを相談してもいいのだろうか…」など、相談内容は何でも構いません。おひとりで悩まずに、お気軽にご相談ください。