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【コラム】産後クライシスの乗り越え方

 「赤ちゃんが産まれたら、家族みんなで笑顔で過ごしたい。」そう思っていたのに、なんだか夫婦関係がギクシャクしている…、パートナ-に対してイライラしてしまう…、そう感じている方もいるのではないでしょうか?
 そんな産後の夫婦関係において最近問題視されている「産後クライシス」について今日は解説をしていきます。

📖産後クライシスとは?

 産後クライシスとは、出産をきっかけに夫婦の愛情が薄れてしまい、夫婦関係が急激に悪くなってしまう現象の事です。
 クライシス(crisis)は「危機」という意味の英語で、夫婦のすれ違いなどによってトラブルが起きる事を指しています。実はこの「産後クライシス」という言葉は、2012年のNHKの番組で放送され広く知られるようになった言葉なのです。

 出産まではとても仲の良かった夫婦でも、急激に関係が冷え込んでしまい、セックスレスや離婚に繋がることも。出産前後の短い期間でいったい何が起こっているのでしょうか?

📖産後の夫婦関係の現実

 妊娠中は「念願の子どもを授かって、毎日とても幸せ✨」と感じているご夫婦が大半でしょう。

 しかし、Benesseが行った調査では、子どもが2歳になるころには「幸せな結婚生活を送っていると思う」と回答した夫婦は約半数ほどしかいません。
 更には、妻の夫に対する愛情は産後急速に低下し、子どもが2歳になるころには「夫といると本当に愛していると実感する」と回答した妻は34%しかいませんでした。

Benesse:第1回 妊娠出産子育て基本調査・フォローアップ調査


📖こんな体験ありませんか?

 とある夫婦のエピソードをご紹介します。皆さんも似たような体験をされていませんか?


 産後毎日の授乳や子どものお世話で疲労困憊のママ。朝から疲れている中、子どものぐずりに対応し、子どもと夫の朝ごはんを用意して、なんだかご機嫌もナナメです。
 パパはそんなママに気を遣いながら、食器を下げて洗い物をします。洗い物が終わったところで、ママが「ありがとう」とパパに声をかけシンクに向かうと、シンクには泡がとびちり、いたるところがビシャビシャのまま。 「これくらい拭いてよ!」と言いたい気持ちをグッとこらえて、ママはお洗濯を始めます。

 パパは子どもと一緒に遊んでくれているので、1人でゆっくりお洗濯ができる…とほっと一息もつかの間。パパの裏返したままの靴下、裏返したままのシャツ、裏返したままのパンツの3連撃。ママの怒りは沸騰寸前。そしてパパに尋ねます。「昨日LINEした柔軟剤は買ってきてくれた?」リビングから「ごめん、忘れてた!」の一声が。そしてママはついに、「今すぐ買ってきて!!!」と爆発してしまいました。


📖妻が変わってしまった?

 さて、今のエピソードに出てきたパパはこう思っているはずです「結婚前はこんなことでは怒らなかったんだけどなぁ。」「妻は出産してから変わってしまったのかな?」と。

 確かに、産後の女性はホルモンバランスの変化が大きく、感情のUPDOWNが激しくなったり、悲しくないのに涙が出てしまったりすることがあります。それが原因で、些細な事でもイライラしてしまうという体調的な原因もあるでしょう。

 しかし、ここでもう一度冒頭のBenesseの調査のグラフを見てみましょう。確かに出産後、妻の夫への愛情は激減していくのですが、夫の愛情はやや減少するものの、約半数の夫はちゃんと妻に愛情を感じていると回答しています。もしかしたら、妻の愛情が覚めてきていることに気が付かず、妻が水面下でイライラを溜めていることや、不満を持っていることを見落としてしまっている男性が多いのかもしれません。

Benesse:第1回 妊娠出産子育て基本調査・フォローアップ調査


📖「我慢」ができなくなる育児生活

 先ほどの夫婦のエピソードでは、妻がシンクの使い方や、裏返したままの洗濯物にイラっとしている瞬間が出ていました。きっと、子どもが授かるまでは、妻が優しく注意して「仕方ないなあ」と許し、「私がやった方が早いな」と代わりにシンクを拭いたり洗濯物を裏返してあげたりしてたのでしょう。つまり、気づかないうちに「我慢」をしてきていたのです。

 しかし、子育てが始まり体力的・精神的に余裕がなくなると、それまで「我慢」できていたことが「我慢」できなくなっていきます。水浸しのシンクも、裏返しの靴下も「我慢」できなくなって、怒ってしまう。それが、夫側が「妻が変わってしまった…」と感じる大きな原因ではないでしょうか。

📖すれ違いを埋めるコミュニケーション

 改めて、子育ては体力的にも精神的にもとてもタフさが求められる、人生のイベントの中でもかなり過酷なものです。この過酷さを乗り越えるためには、やはり夫婦の協力関係がとても大切になります。
 どちらかだけが苦しい思いをするのではなく、お互いを憎しみあうのではなく、人生のパートナーだからこそ手を合わせて育児の試練を乗り越えていきたいものです。この協力関係にはコミュニケーションが欠かせません。

 冷え込んだ夫婦関係を望む人はいません。怒りたい妻もいないし、怒られたい夫もいないのです。だからこそ、産後は余計に夫婦のコミュニケーションが大切になります。

 先ほどの1例では、妻側が夫側に我慢しイライラをぶつけている様子が出てきましたが、家族で生活している以上逆のパターンも当然起こりえます。日々の生活の中で「これをされたら嫌だな」「こう言われると悲しくなるな」と感じることはよくあることでしょう。それを溜め込んで我慢するのではなく、感情的にならずに、小出しにして「今のは悲しいよ」「それはやめてほしい」「あなたにこうしてほしいよ」といった表現ができるようになることはとても大切です。

 そして忙しい中でも、たまにはゆっくりと夫婦で色々な会話をしたり、スキンシップをとりながら、コミュニケーションをとることが大切なのではないでしょうか。


 いかがでしたでしょうか?
今回は、産後クライシスについて解説しました。
 今妊娠中でこの記事を読んでくださった方は、今のうちから気持ちや相手に望むことを上手に伝える練習をしてみてください。産後でまさに産後クライシスに悩んでいる方は、HOTEL CAFUNEにお泊りになって赤ちゃんをスタッフにお預けいただき、是非夫婦水入らずのお時間を過ごしてみてくださいね。


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