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Episode 586 頭が良い人が好きなのです。

私は以前、私の恋愛の対象について「容姿が重要」だとお話ししたことがあります。
それはASDの私が苦手なコミュニケーションを駆使して、あなたとの充分な対話を土台にして恋愛感情を育む…は、資質として難しいだろう…という観点からのお話しでした。

それとは別に、私を導く「心地よい思考乗っ取られ」という現象から、頭の良いあなたにフラフラと引き寄せられる "Love" が存在する…なんて事があり得るよなぁ…と感じるのです。
実は、このハナシは以前にも記事にしているのですが…。

ASD的な「思考乗っ取り」については知る人も多いと思うのです。
このハナシは「自他境界の緩さ」がもたらす「あなたはきっとこう考えるハズ」というASD的な自己完結が、「あなたの結論を指定する」ことで起こるのです。
このアカウントでは、それを「カオナシ現象」と呼んでいるワケです…『千と千尋の神隠し』で千に砂金を差し出すカオナシが、当にそれ。

ところで…ふと「思考乗っ取りの逆流が起こることがあるよ」ってことに思い至ったのですよ…つまりそれが「思考乗っ取られ」。
「思考乗っ取られ」という現象としては理解できていたのですが、それが自他境界の緩さという点で「思考乗っ取り」と同じ根の枝葉のように思えたのですよ。
即ち「カオナシ」には裏の顔があるよ…ってこと。

源流は幼少期の記憶にまで遡ります。
心の理論の獲得が弱いASDの私は、あなたと私の摩擦を減らすための自我の折り曲げが苦手ゆえに、言葉に対して厳密で純粋な感覚を作り上げていくことになるのです。
この話は「言葉=指示」の記号として捉えていたと思われる、私の幼少期の記憶を辿ることで説明できる気がするのです。

この中で、自我のコントロールが難しいASDの私は、身近な人たちとの生活で起こる摩擦(ストレス)を減らすために自我を引っ込めて社会性を取り込むことを覚えるのです。
具体的には、目上の人の「できる姿」を正しいと認識し、その正しい姿を見せる人からの言葉を「指示(命令)」と受け取ることで自分の言動の正当性を確保するやり方です。

親や先生などの「指示(命令)」に従順であれば「おりこうさん」と言われ、聞き分けの良い子として安全地帯を確保できるワケです。
こうしてASDの私は「大人の傘下」に入ることで社会的な安全を隠れ蓑にして、欠点であるコミュニケーションの弱さを隠すのです。

然るに…引っ張る圧力や、所属を示す制服に安心感を感じるワケです。
この思考が「心地よい思考乗っ取られ」を導くとすると、私の好みは「私よりも頭の良い人」…ということになります。
常に私の先を行き、私の言葉を余裕をもって受け止めてくれるあなたです。

思考乗っ取りは、
思考乗っ取られが不安定になった時に発生する。

そう考えると、パートナーや子どもに対しての「乗っ取り行為」の説明が付くように感じるのです。
傘下に入って安心できない不安感が、自己完結の思考で増幅される…ではないか?
パートナーや子どもに対しての高圧的な態度は、モラハラ/DVや虐待に繋がる危険なもの。
そのトリガーになる部分に「導かれる安心感の不在」があるように感じるのです。

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